樹木たちの知られざる生活~森林管理官が聴いた森の声~(ペーター・ヴォールレーベン/ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
5週前に紹介した『後悔するイヌ、嘘をつくニワトリ』と同じ著者。こちらが先に書かれて評判になったとのことなので、本屋で探してみた。
樹木という生物が、光というエサをめぐって個体同士、種同士の争いを繰り広げながらも、同時に、仲間や他の種とも協力しながら、全体として調和のとれた森という社会を創り出す。本書は、その全体像を、最新の科学的成果も引用しながら、たぶんこれまで誰も書かなかったやり方で描き出している。
植物が生きていることは理解しているつもりだが、やはり、光をはじめまわりの環境に受動的に対応しているだけ、という印象に囚われていたようで、読後感としては、「樹木について、私はほとんど何も知らなかった」ということに尽きる。
読んだ本の年間ベストテンを選ぶようなことは、面倒だし、それ以上に、偏った嗜好を持つ人間として僭越なことだと考えているが、たぶんこの本が、私としては今年のベスト5に入るのは間違いないと思う。
5週前に紹介した『後悔するイヌ、嘘をつくニワトリ』と同じ著者。こちらが先に書かれて評判になったとのことなので、本屋で探してみた。
樹木という生物が、光というエサをめぐって個体同士、種同士の争いを繰り広げながらも、同時に、仲間や他の種とも協力しながら、全体として調和のとれた森という社会を創り出す。本書は、その全体像を、最新の科学的成果も引用しながら、たぶんこれまで誰も書かなかったやり方で描き出している。
植物が生きていることは理解しているつもりだが、やはり、光をはじめまわりの環境に受動的に対応しているだけ、という印象に囚われていたようで、読後感としては、「樹木について、私はほとんど何も知らなかった」ということに尽きる。
読んだ本の年間ベストテンを選ぶようなことは、面倒だし、それ以上に、偏った嗜好を持つ人間として僭越なことだと考えているが、たぶんこの本が、私としては今年のベスト5に入るのは間違いないと思う。