鳥類学者

鳥類学者 無謀にも恐竜を語る（川上 和人／新潮文庫）

この人は、『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』の作者。本屋で見かけて気になっていたが、未読。

で、文庫で出ているこの本を見つけて買ってみた。軽い読み物だからすぐに読めるだろうという予想に反して、学術関連の本にしては面白すぎる文章にもかかわらず、少し骨が折れた。

恐竜が進化して鳥になったのだから、鳥の生態から類推して、化石だけでは判然としない恐竜の生態をあれこれ想像してみよう、というのが主題だが、そのための下準備として恐竜学のあれこれを解説しているのがわかりやすい。脚注、特に不要な脚注が多いが、読みにくくなるというよりは、面白くよめる要素のひとつになっている。

他の著作も読みたいと思わせるのに十分な内容。