本当に久しぶりに吉本隆明を読んだ。
毎日新聞に2000年から翌年にかけて、毎週連載していたのをまとめたもの。
亡くなったのは2012年だけど、この頃には視力が衰えていたとのこと。口述したものを記者が編集。それを本人が校正して原稿を作っていたそうです。
新聞の読者向けでもあるし、短い字数の制約もあり、簡単にそれぞれの作家のエッセンス、文学史上での位置などに触れているけれど、そこはさすがの吉本氏、無駄な部分がなく、分かりやすく、かつ深い。
この私も、難解な長い評論も昔は読んでいました。
きっかけは何だったかな・・・友達の彼氏が愛読していて、友達からもよく聞かされていたから負けたくなくて手に取ったのかもしれない。
正門周辺の何軒かの古書店には「共同幻想論」や「言語にとって美とは何か」とか、よく出ていた。
読んだわけは、男の子と喫茶店へ行って、話のタネの一つにでもというさもしい気持ち。その種のめんどくさい男子とは付き合わなければいいのですが、そこはそれ、背伸びしたいお年ごろ。
今同居している人ですか?昔も今も本はあまり読まない。クラッシックならよく聴く。心が健全な実学主義者。
久しぶりの吉本節は、枯れてこなれて大変読みやすかった。
晩年はサブカル系の人と対談して、それが本になったのが多かった。ブレイクを助けていたのでしょうか。でも弛緩した感じで、私は面白く読めなかった。水と油と言うか。もう新しいことはしたくないのかなと、離れてしまったけど、こんな地味でいい仕事もしていたんですね。
余り期待していなかったけど、近代文学の名作について過不足なく魅力を紹介していて、ほんとどは10代から20代初めころまでに読んでいるけど、また読みたいなとも思った。
次はこれを読むかな。
大阪的・・・は古書をネットで購入。
切符が挟み込まれていた。近鉄の特急券。
本町辺りにあなたはいると~♪って、本町ってどこ。大和八木は奈良県でしょうが。関西の鉄道に疎い私。東京はもっと分からないけど。