草木も眠る丑三つ時……
と、なぜか夏には怪談話が多い。
コワい話は、寒くなるよりも逆に暑くなる。
小さい頃、夏になるとテレビで怪談話をやっていて、
居間で姉が見ているとき、Mはふとんにもぐりこんで、
聞こえないように耳をふさいでいたので、
暑くて暑くて……。
コワい話は、確かに興味津々ではあるけれども、
聞くと間違いなく後悔する。
ひとりで留守番をしているときに限って、
なぜかわざとその手の話を思い出そうとするMがいる。
アマノジャクが災いするんだなぁ……。
大人になっても、やっぱりコワい話は聞かない。
絶対聞かない。
「そんなにコワくないって」と、わざとダーあたりは教えたがるけど、
絶対聞かない。
そういえばこの夏、
札幌のお化け屋敷で、アルバイトのお化けを殴った酔っぱらいがいたとか。
そぉ~~ゆぅ~~アトラクションを見に行くのも嫌だし、
そぉ~~ゆぅ~~ところに、さりげなく本物が居そうで、
どんなに「Mさん、そのままでも大丈夫」と誘われても、
どんなに時給が良くても、
アルバイトだって絶対したくない。
草木も眠る丑三つ時……、みんなが寝ている時は、
一緒に爆睡しているのが一番ダ。