“散る花と咲く花がいつもここにある”のブログより移行しています
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未来の選択 第13話 キム・シンの決意
突然に現れた若者が “新しいYBSの顔”と紹介され
中には 失笑する役員もいた
その状況で セジュは YBSを必ず成長させると宣言する
『最終的に “世界レベルのメディア帝国”を目指します』
ミレは ひと晩中泣いても気持ちを晴らすことが出来ないでいた
涙をどうやって止めたらいいのか分からず 会社の洗面所にこもっている
会議を終えたセジュは いつものようにオフィスへ向かう
明らかに恰好が違うのに イ・ジェスは気づかず
突然辞めて何のつもりだ!と毒づく
SPが止めに入ろうとするが 敢えてそれを制止するセジュ
そこへ 本部長を先頭に役員たちが現れ 驚いて飛び上がるジェス!
『おいセジュ! コーヒーを入れろ!!!』
慌ててジュヒョンが駆けつけ ジェスの無礼を謝罪する
まだ 事態が理解出来ていないだけだと…!
『チーム長 そこまでかしこまらないでください』
『常務! 私に対して敬語など使わないでください』
ジェスは 自分が何をしでかしたか ようやく分かり始める
それでもまだ ドッキリではないかと半信半疑で 次第に蒼ざめていく…!
そこへ やっと涙が渇いて戻ったミレ
ジュヒョンは これ以上の無礼が続かないよう 慌ててミレを制止し
“新常務パク・セジュ”に 挨拶をお願いします!と促した
この数カ月 現場で視察し 局に必要な人材が分かったと切り出し
まずは 影ながら苦労を厭わず働く者の大切さを説く
そして 夢を諦めずに頑張る者の情熱を称賛し
それらの人材を率いる リーダーの任務がいかに重要かと
身分を明かしたセジュは ようやくミレと向き合う
もっと早く身分を明かすつもりだったのに どうしても言えなかった
立場は変わっても 気楽に接してほしいというセジュに
ミレは 元気なの?と心境を気遣う
そんな2人のやり取りを 遠くから見つめるシン
セジュに愛されるなら その方がミレのためだという思いがあった
常務に就任したセジュは さっそくYBSの改革に乗り出す
その手始めとして まずは“人事委員会”を立ち上げ
今後は 個人の独断で懲戒や異動が出来ないようにし
作家 リポーター カメラマンなどの待遇を改善するという
それはまさに “ワンマン経営”と称された祖母の君臨から脱却する改革だ
イ・ミランは 間接的に会長批判をした孫に
これで赤字になったらどう対処を?と迫る
しかしセジュは怯まず もう時代が違うと言ってのけた
首脳部の葛藤など関係なく ジュヒョンのチームは企画会議を行う
次のテーマは ミレの提案で “風灯祭りの中継”に決まった
ところがリポーターに指名したいユギョンは 休暇を取っているという
ユギョンの住所を調べ 自ら会いに行ったのは常務セジュだった
そこは 貧困層が暮らす住宅街 ユギョンの家も貧しいボロ家
セジュは言葉を失い 全てを見られたユギョンは もう居直るしかない
まずは 祖母に呼び出されたというユギョンを気遣う
ユギョンは ミレがセジュの相手に相応しくないと告げ
だからって自分も セジュには相応しくないと 一蹴された話をする
そして ショックは受けたが 会長の言葉で目が覚めたと
『祖母は遠慮がないから』
『リポーターが休んだくらいで訪ねて来るの? 勘違いするわよ』
相変わらずのユギョンの言葉に苦笑しながら
もう 仕事を取るために愛想を振りまいたりしなくていいと
役員に媚びを売って ホステスのような真似もしなくていいと告げに来た
セジュは 正当な評価をするからと 約束しに来たのだ
一方 ミレは
どこまでもよそよそしいキムアナの態度に ぺ作家まで気づき出し
イブの一件を打ち明け 相談に乗ってもらっていた
『社内恋愛が破局すると いつも損するのは女なの!』
キム・シンは NTNの副会長と再び会うが なかなかOKの返事が出来ない
すでにニュース番組を下ろされた立場で なぜYBSにこだわるのか
それでもまだ シンは心を決められなかった
ビジネスで会っているだけなのに 副会長があまりに美貌で
周囲からは デートシーンにしか見えない
2人の姿はたちまちネット上に流出し ニュースにも取り上げられた
Ζ 財閥令嬢との逢瀬を楽しむ人気キャスター キム・シン! Ζ
常務パク・セジュは キムアナをニュースキャスターに戻そうと考え
本人を呼び 新しいYBSの顔になってほしいと告げた
『放送も商売だと あなたは言った 僕は儲かるんですか?』
『商品としては最高ですよ 別に断っても構わないが
あなたはそこまで感情的な人間ではないでしょう?』
ニュースを観たセジュは 真っ先にミレのもとへ向かう!
どんなに気にしないと 自分に言い聞かせても ミレのショックは大きい
駆けつけたセジュの姿を見た途端 堪えていた涙が溢れ出す…!
『どうしてなの? あなたは… 優し過ぎる…! あなたに申し訳ないわ』
ミレの涙は シンのため…
目の前にいるのは自分なのに ミレの心は セジュのものではなかった
それでもセジュは 泣きじゃくるミレの肩をさすり ただ寄り添う
会長室に “未来のミレ”が呼ばれていた
《ミレと結婚しなければ セジュは早死にする》
ミランは インチキだと怒鳴るが “未来のミレ”は話を続ける
確かに セジュと結婚するのはあのソ・ユギョンだが
そうなれば ユギョンはセジュを操り 会社のすべてを牛耳ると…!
『そんなバカな!』
『ユギョンがただ者じゃないことは 見て分かったはず!』
『……』
『あなたが決めて ユギョンにすべてを奪われるか ミレを選ぶか』
そんな2人の会話を知るはずもないのに
ミレはセジュと ユギョンはシンと会っていた
セジュは ミレに対し あらためて心から告白し
ユギョンは シンを相手に どうしてもセジュに想いは届かなかったと話す
自分の失恋話はそこまでにして シンのスキャンダルを心配するユギョン
あの令嬢がNTNの副会長だと知り 受ければ“未来のミレ”の言う通りになると
シンは無表情のまま そうはならないと答える
もう自分にはミレがいないから その通りにはならないのだと…
未来のミレを守ろうと シンは覚悟を決めたのだ
自分の想いより ミレの人生を守ろうとするシンだった
ユギョンは憤慨し “未来のミレ”に会いに行く!
未来から来て 人の人生を操るなんてあり得ないと!!!
『私はただ ミレが幸せに… そして周りの人も…』
『今のミレが幸せだとでも?! 私は愛する人を奪われたのよ!!
自分の幸せのために 他人を不幸にしてもいいの?!!!』
同じ会社にいれば 嫌でも顔を合わせてしまう
ミレは どんなに辛くても シンと顔を合わせてしまうのだ
『気まずいですよね やっぱり』
『俺は違う』
『ぺ作家が言ってました 社内恋愛が破局すれば気まずい方が消える
私が消えればいいってことですよね?』
『君とは付き合ってない 恋愛じゃなかった セジュに異動を頼めば?』
『……そうですね』
会社の昼休み
ミレは ある覚悟を持って制作会社の人物に会い 履歴書を渡す
そしてシンもまた NTNの副会長に会い 今日中に返事をするという
一方 ナ・ジュヒョンは “未来のミレ”に付き添われ 病院で検査を受ける
ジュヒョンは 胃がんの再発を告げられたが 極めて早期発見だという
あの時 胃けいれんで入院していなければ 発見できなかったと…!
皮肉なことに ジュヒョンの胃けいれんの原因は“未来のミレ”だった
そして 早期発見出来たのもまた “未来のミレ”のおかげだった
兄に感謝され 突然に泣き出す“未来のミレ”
過去に来て みんなに迷惑がられ ミレ本人にも嫌われている
感謝されたことなど 一度もなかったと…
ジュヒョンがオフィスに戻ると ぺ作家が取り乱し泣き崩れている
息子がケガをし 病院に運ばれたというのだ…!
“風灯祭りの中継”が 目前に迫っている
ジュヒョンは ぺ作家に病院へ行けと命じ すぐに対策を練る!
ぺ作家をアシストしていたミレが すべてを取り仕切るしかないのだ
奔走するミレを見つめ シンは 常務パク・セジュのもとへ
ニュースに復帰するのと引き換えに ミレから離れろと?
シンの質問に そんな幼稚な考えはしないと答えるセジュ
それより この起用を受けるのかと 反対に詰め寄られるシンだった
修羅場のようなオフィスから解放され ようやく帰宅するミレ
すると 兄と“未来のミレ”の会話が聞こえ 立ち尽くす
キム・シンは ミレから離れたと話す兄
“未来のミレ”は だったらあんなことまで 本人に話さなくてもよかったと…
『まさかあの人が 私のせいで死ぬなんてこと…』
玄関の物音に気付き 驚いて立ち上がるジュヒョン!
すべてを ミレに聞かれたようだ
“未来のミレ”は もうすべてを話すしかないと覚悟を決める
夫婦の仲が冷え切ったまま 20年も暮らしたある日
“未来のミレ”は ここから出て行って死んでほしい!と叫んでしまう
物悲しく微笑んで 夫キム・シンは出て行った
そして 帰らぬ人になったのだという
『なんて酷いことをしたの! いえ… 私がやったのよね』
シンも このことを知っていると聞き 泣き出すミレ
どんなにか悲しく 辛かったことだろうと…!
あまりに悲惨な未来を変えようと 過去に戻った“未来のミレ”だが
過去の自分自身に拒絶されてしまう…!
ミレは 夫を死に追いやった未来の自分を どうしても許せなかったのだ
同じ時 キム・シンは NTNの副会長と会う
返事をする前に なぜネットに写真を流出させたかと問う
それはファンの投稿ではなく 明らかにNTNの仕業だった
『あなたの商品価値を上げただけです あなたの価値はNTNの価値ですから
早く決心して そんなに長くは待てないの』
“未来のミレ”は ミレの足に傷痕を発見する
この傷痕は 幽霊屋敷の取材でできた傷だが
“未来のミレ”の足に その傷痕は残っていない
自分の日記を確認するが 何も変化していない
慌てて謎の男に会う“未来のミレ”
『教えてちょうだい 一体私は何を見落としてるの?!!!』
風灯祭りの当日 ミレは ぺ作家の代役を完璧に努めようと必死だった
中継先のユギョンは 敵意を引っ込め ミレを励ました
スタジオ入りしたキムアナも ミレの挨拶に短く応える
シンの冷たい態度の理由が分かった今 ミレにはもう不安はない
いよいよ本番がスタートした
2人のゲストを紹介し キムアナが 中継までの時間を繋ぐ
しかし 中継先では問題が発生していた…!
ユギョンのもとへ スタジオの声が一切届かないのだ
インカムの故障だと判明したが 本番中の今はどうにも出来ない!!!
中継先のユギョンは パニック状態だった
間もなく 風灯が夜空に飛ばされる瞬間を迎えるのに どうすればいいのか!
咄嗟に ミレは 自分の携帯をユギョンに繋ぐ
スタジオのキムアナと ユギョンの会話を 携帯で繋ぐ考えだ
ユギョンのコメントをフリップに書き キムアナに伝える
そしてキムアナの言葉を 携帯でユギョンに伝えるのだ
その事態を インカムで把握したキムアナは 番組を進行しながら
(それで行こう!)というOKサインを ミレに送る
トラブルの気配を微塵も感じさせず キムアナは進行していく
〈会場のユギョンさん〉
〈はい イベント会場のソ・ユギョンです〉
〈沢山の人の願いが込められた風灯が 間もなく夜空に飛んで行きます〉
〈みなさん願いが届くといいですね 会場の雰囲気はいかがですか?〉
〈物凄い熱気です スタジオまで伝わっているでしょうか?〉
〈こちらも温かくなるようですよ みなさんにお話を聞けますか?〉
穏やかに 何事もなかったように中継は終了した
トラブルに居合わせた局長は ミレの咄嗟の判断を称賛し満足そうだ
ずっと見守っていた常務パク・セジュも ミレの奮闘を称える
『初めてメインになったね おめでとう!』
『ありがとうございます』
しかし 何よりも称賛されるべきは キムアナだった
誰からともなく拍手が起こり ゆっくりと席を立つシン
『俺の放送は 今回で最後になる YBSを… 退職します』