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未来の選択 第15話 消せない想い
どうしてミレに 自分が助けたことを隠したのか…
それは 命の恩人としてではなく ただパク・セジュとして会いたかったと
YBSで再会出来て いつか渡せる時が来るまでと 指輪を持ち歩いていたセジュ
『今日… やっと渡せる日が来た 僕の気持ち 受け取ってほしい』
ミレの左の薬指に指輪が輝き セジュは 優しくミレを抱きしめた
同じ時 キム・シンは 契約書にサインしていた
翌朝 キム・シンは NTNに出勤する
YBSとは違う喧騒の社内に 違和感を感じるシン
しかし令嬢は 気にしないでと言い シンを 用意された個室へ案内した
YBSでは
常務パク・セジュが 全国的な通信網を構築すると提案し
役員たちが 一体 初期費用はどうするのかと噛みつく
会長イ・ミランに出資を依頼するが ミランは条件に
自分が決める人と結婚しろという
『セジュ あの子はダメよ』
『僕は ミレさんとじゃないとダメだ! 投資のことは聞かなかったことに』
一方 “未来のミレ”は 兄ジュヒョンのもとへ戻り 事態を説明していた
もうミレと自分は別人だと ミレの未来は自分じゃないという
それが本当だとすれば これは“パラレルワールド”だというジュヒョン…!
ミレは YBSの会長室に呼ばれていた
セジュが考えを曲げない以上 ミレと交渉するしかない
イ・ミランは セジュと結婚するなら 放送作家は辞めてと切り出す
過去がどうでも仕方がないが これからは嫁として相応しく生きるようにと
『外を駆け回る仕事は辞めて 家庭に入りなさい
それから 我が家のしきたりも勉強してもらうわ』
セジュからは指輪をもらっただけで プロポーズもされていない
なのに会長とこんな話をするのは…
戸惑うミレに もちろんセジュには内緒だというミラン
セジュが知ったら それこそ大騒ぎになると…!
『このことは セジュには言わないで 2人の秘密にしてちょうだい』
『……はい』
キム・シンは テグクグループのユン会長を紹介される
会長の隣りに座っているのは 令嬢の兄
令嬢の兄は ユン会長の娘と結婚しているという
つまり ライバル視されている2つの企業は 親戚同士というわけだ
会長がシンを気に入らなくても 企業には“企業の顔”が必要だ
視聴者が つい信じたくなる“人気者”が…
『それはつまり 私を利用するということですね』
『機会は私が用意した あとは君次第だ』
会長と一緒に帰る途中 YBS会長イ・ミランに出くわす
退職してライバル局に移籍したシンを ギロリと睨むミラン
『10年も飼ってやったのに 酷い人ね』
『“飼う”なんて 犬のように言わないでください』
ミレは 何かと“常務の恋人”と噂され 辟易していた
まだ婚約もしていないのに 噂だけが独り歩きしている
なら 噂を本当にすればいいと セジュは気にもとめない
オフィスに戻ろうとすると 今度はエレベーターでユギョンに会う
『8月の連休は済州島へ行ってた? 実は私も行くはずだったの
キムアナと事故って行けなくなった 本当は私がセジュと出会うはずだったの』
(だから何? それが私のせい?)
一方的に言われたまま ミレは思うことさえ言えなかった
オフィスに入ろうとすると 中からジェスの文句が聞こえてくる
“チーム長の妹”で“常務の恋人”なんて どれだけ気を遣えばいいのかと…!
次第に 職場で居場所がなくなるミレは とうとう兄に辞めると切り出す
セジュが推し進める通信網の構築には 様々な障害があった
1社あたりに割り当てられている通信網は 条項により制限されている
規制緩和に向け 関わる政治家とコンタクトを取らなければならかった
その夜
帰宅したばかりのミレは セジュから呼び出される
セジュの 一緒に行きたい場所とは セレブが集うパーティー会場だった
これから御曹司の彼女として生きるなら 避けて通れない“つき合い”となる
会場には NTNの令嬢も出席し その隣にはキム・シンが…!
居心地の悪いミレは セジュに断り 会場の外へ…
そこには 同じ立場のキム・シンがいた
『イブの日 彼女にスカウトされたの?』
『始まりはそうだったが 今は見ての通りだ』
『お似合いだわ』
『そう見えるならよかった』
『ではこれで』
去って行くミレの薬指を見て シンは泣きそうになる自分を必死に抑える
これが 自分の選んだ道なのだと…
ミレもまた 会場に戻り 優しく迎えるセジュを見つめ
これが 自分の選んだ道なのだと思う
帰宅したミレは “未来のミレ”に心から感謝する
キム・シンは 自分といる時よりも ずっと幸せに見えたと…
休暇を取ったジュヒョンは 遊びに行くフリをして病院へ向かう
“未来のミレ”は 心配そうに見送るが ミレはまったく気づいていない
病室では キム・シンが待っていた
『こんな時に 駆けつける友達は俺だけか?』
『まったくムカつく! もう帰れ』
『未来で病気が治るかどうか 聞けばいいのに』
軽口を叩きながらも シンは手術中もずっと待っていた
その頃オフィスでは ジュヒョンじゃないと分からない事態になり
ミレが 兄の連絡先を聞きに上司のもとへ…!
そこで初めて真実を知ったミレは 慌てて会社を飛び出す!!!
ただの休暇旅行なのに “未来のミレ”が心配そうに見送った理由が分かった
兄は 最初の発病の時も秘密にして たった1人で手術を受けたという
今回もまた 妹の自分だけが知らされていなかったと…!
半狂乱で電話してきたミレ
“未来のミレ”は病院へ駆けつけ ミレに知られたと告げる
シンは ミレが来る前に帰ると言い “未来のミレ”が追いかけた
ミレの未来が もう自分ではないこと
シンの未来も変えられていないこと
この世界の未来は別に存在することを どうしても伝えなければならなかった
『ミレも 知ったんですか?』
『伝えようとしたけど… あまりに申し訳なくて言い出せなかった』
『じゃあ なぜ私には話を?』
今でもまだ シンを忘れられないでいるミレ
そのことをよく知っている“未来のミレ”は 元通りになってほしかった
でもシンは それだけは出来ないと答える
すでに 十分ミレを傷つけてしまっていると
『彼女は セジュと生きる方が幸せになれます
この世界は このままでいいんです』
駆けつけたミレは 泣き叫んで兄にすがりつく
こうなるから秘密にしたんだと ため息をつくジュヒョン
“未来のミレ”も ずっと知らずに この世界に来て知ったと聞き
なら完治するんだと 大喜びするミレ!
事実は ミレ夫婦と疎遠になり 音信不通になるという結末だが
今のミレに 真実を話すことは出来ない2人だった
政治家との気が重い会食を終え セジュは 夜の街を歩いた
すると 居酒屋でひとり飲みするユギョンに気づく
そっと近づくと ユギョンは 奨学金のパンフレットを見ていた
リポーターからステップアップをしようと 留学を考えているという
『実家の暮らしはどうするの? 僕が援助しても?』
『弟が兵役に就くし 母は叔母のところで暮らす 大丈夫よ』
ユギョンもまた ひとりで頑張って道を切り開こうとしている
セジュは 自分だけが苦しんでいるのではないと 思い知らされるのだった
病院では
手術前に 有名なアナウンサーが付き添っていたと 看護師から聞き
それが キム・シンだと気づくミレ
感謝の気持ちを伝えようと 電話をするが シンは他の女性といるようだ
今はもう シンは遠い存在なのだと あらためて感じるミレ
NTN会長とテグクグループ会長のゴルフに同行するシン
その場でシンは 加湿器殺菌剤のトラブルを抱えていることを知る
NTN社内の有志が シンに 真実を伝えてほしいと資料を差し出す
しかし 今のシンの立場では 迂闊に関われない問題だった
ある日 ミレは 抗議文の看板を首から下げ舗道に立つ男性に気づく
事情を聞くと 加湿器殺菌剤のせいで 息子が肺疾患になり亡くなったという
テグクグループは非を認めず 損害賠償にも応じないばかりか
手を回して報道されないように画策していると…!
『俺は 加湿器の掃除を怠って息子を死なせた 酷い父親だと…!
あなたが放送作家だというなら この事実を告発してくれませんか!』
移籍した制作会社で 何とかできないかと相談するミレ
しかし 大手が止めていることを 小さな制作会社ではどうにもできない…!
再び男性のもとを訪ねると NTNの社員証をつけた人物と話している…
キム・シンというアナウンサーが報道してくれると 大喜びする男性
ミレは “未来のミレ”に シンがNTNを解雇される理由を教えてと迫る…!
『上が差し止めていた報道を 独断で放送し解雇されたの』
『放送日はいつ? もしかして今日なの?!!!』
『記憶が曖昧だけど… ストライキの初日だった… と思う』
どうしても キム・シンに伝えたい…!
ミレはNTNに駆けつけ 今日が破滅の日だと伝える
『だから? 破滅しないために 不正に目をつぶれと?
俺にどうしてほしくて そんな話をするんだ!』
『心配してるの そんな言い方しないで
でも 私が間違ってたみたい 余計なことだったわ』
『ああ! もう俺の人生に関わらないでくれ 不愉快だ!』
ニュースを観た“未来のミレ”は シンの破滅する日が今日だと知る
どうすることも出来ずにオロオロしていると そこへ謎の男たちが乱入!
半狂乱になる“未来のミレ”を押さえつけ 謎の男が叫んだ
『落ち着いて! あなたの夫は生きている! 未来であなたを待っています!』
“未来のミレ”は あまりに意外な事実に ショックを受け気絶してしまう
そこへ 帰宅したミレが 謎の男たちに気づき仰天!!!
『ミレさんが危険なんです!』
『私が?』
『こっちのミレさんです! いいですか!早く未来に戻らないと!
ここにいる女性は あなたではありません!』
“未来のミレ”は 取り敢えず この世界の病院に運ばれた
誰を頼っていいか分からず ミレは 兄とセジュに連絡した
同じ時
キム・シンは ニュースの本番を目前にしていた
用意された原稿と 正義を貫く告発の原稿
スタジオのデスクに 2つの原稿を並べ じっと“その時”を待つ…!