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奇皇后 -ふたつの愛 涙の誓い- 第24話 覚悟の帰還

2017-11-15 07:00:00 | 奇皇后 -ふたつの愛 涙の誓い- あらすじ

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1話~11話はこちらで公開しています

12話より〈gooブログ〉からの公開となります

 

※このドラマは実在した奇皇后の物語ですが 架空の人物や事件が扱われ
史実とは異なる創作の部分があります

 

 第24話 覚悟の帰還 

 

(血書だ…!)

 

スンニャンは 気配で起きたチョクホに 血書を見せる

ただ一人 チョクホだけが本物を見分けられるのだ

やがて捕えられた者たちは 広間に集められ食事が振る舞われる

奴隷として売り飛ばすためには 健康でなければならなかった

2人は 一日も早く売られるため 懸命に食事を頬張り始める…!

脱走するならば 売られた先の方が成功しやすいからだ

 

皇帝タファンは 生まれた子に会おうともせず臥せっていた

待ちきれず 赤子を抱き現れるタナシルリ

声が出ないタファンは 乱暴に皇后を突き飛ばす!

赤子ごと転びそうになったタナシルリは 激怒して退室した

 

側室パク・オジンの暗殺も スンニャンを殺したのも親衛隊であり

それを命じたのは 皇后タナシルリだと聞かされ

タファンの心には憎悪しかなかった

スンニャンが殺された悲しみで声を失い その心まで壊れそうになっていた

 

遼陽の地に メバク商団のフクスがやって来た

丞相ヨンチョルから預かった“招待状”を持っている

そして 商団の頭からだと ペガンの前に財宝を差し出した

 

今もヨンチョルの財源となっている巨大商団である

タルタルは 今後も親しくし いい関係を築くべきだという

 

高麗(コリョ)の市場に お触れの貼り紙がされ 人々が驚愕する

銀1枚で売り払った交鈔が 銀3枚出さないと交換できないというのだ

 

※交鈔:元の紙幣

 

絶望し泣き崩れる商人たちを眺め ヨンビスが通り過ぎる

そして人々が買い戻せなくなった交鈔を買い占め 人参を買えと命じた!

 

ヨンビスが滞在する宿の酒場に ワン・ユが来ていた

スンニャンの死を知り 絶望して酒を煽り続けている

別に ヨンビスの動きを察知して現れたわけではなかった

 

シヌたちは ワン・ユの心中を察しながらも 宮殿へ戻るようにという

ヨンチョルの姪を娶るようにと 元から書信が届いているのだ

これを断るにしても 一度 父王に会わねばと…

 

側近を追い返し とうとう酔い潰れてしまうワン・ユ

その部屋に 気配を消してヨンビスが入ってきた

共に戦った時 味方だと言ってくれたワン・ユである

少なからず想いはあるが やはり運命を共には出来ないヨンビスだった

 

元の都 大都では

 

皇子の誕生を祝うため 各地方の行省から長官らが集まった

皇太后は 長官たちに命じ その場で側室選びの提案をさせようと画策する

血書の存在が明るみになってから 丞相も長官らを無視できない

 

宴が始まって間もなく 雲南行省の長官オガンが立ち上がる

本来 皇帝は 皇后を始めとして4名の妃 9名の嬪

そして27名の世婦を迎えるものであるが 今の後宮は小さ過ぎると…!

是非とも側室を迎えるべきだと 臆面もなく言ってのけた

 

一瞬の沈黙が流れ 皇后タナシルリが悲鳴に近い叫び声を上げる

病気を患う皇帝の前で 側室の話など不謹慎であると!

 

しかし嶺北行省の長官プサギまでが 後宮の大きさは皇室の権威を示すという

側室という言葉に過剰反応する皇后を 小声で叱責するヨンチョル

丞相と言えども 長官らの正当な意見は無視できない

逆上して側室を否定する皇后の態度は “嫉妬”と取られかねない

タナシルリとて その道理は十分に心得てはいるのだ

 

長官らは 口々に賛成の意を示し 各行省から側室候補をと提案する

結局ヨンチョルは これを快諾するしかなかった

 

すでに 娘である皇后が世継ぎを産んでいるのだ

側室を何人迎えようと この先 何人の皇子が生まれようと

マハがいる限りは安泰だと ヨンチョルは余裕の表情を崩さない

 

ここでペガンが 側室選びは皇太后がするものだが… と切り出す

するとタナシルリは 皇后である自分が選ぶと答えた

 

これに対し また長官らが騒ぎ出し 皇后がすることではない!と叫ぶ

長官オガンが これを機に 寺にいる皇太后を呼び戻しては?と提案した

これこそ 皇太后が狙う「最も重要な提案」であった

寺に追いやられたものの 皇太后の罪を明らかにする確たる証拠はない

先の皇帝の正室であった皇太后でなければ 公正な側室選びは出来ないと…!

 

玉座に座るべき皇帝は 臥せっていてこの場にいない

その下に座る皇后と丞相 そして2人の息子たち

ヨンチョル一族は すべての長官たちの視線を浴び蒼ざめる

この場は 長官たちの提案を飲むしかなかった…!

 

やがて丞相の一族が退席し 宴の場は和やかな雰囲気となる

なぜ丞相が 長官らの要求を快諾したのか… ペガンには予測もつかない

つまり 両者の思惑が一致したのだというタルタル

皇室と姻戚関係を結びたい長官らの思惑

皇太后は その野心をうまく利用した

そして 長官らの娘を側室という“人質”にしたい丞相の思惑

互いに願ってもないことであり 皇太后はそれさえも利用したのだと…!

 

無論 ワン・ユのもとへ姪を嫁がせるのも そのためであった

いずれは高麗(コリョ)という国を廃し 遼陽行省の一部にと考えている

それを実現させるには ワン・ユを抱き込まねばならないのだ…!

 

高麗(コリョ)では

 

ワン・ユは父王に会い 婚姻を承諾していた

ただし婚礼を挙げた後は 妃を高麗(コリョ)に残し1人で元に戻るという

まずは丞相側の要求を飲み 懐に入る姿勢を見せ絶対的信頼を得る

そうしなければ ヨンチョル一族を滅ぼすことは出来ないと…!

ヨンチョルもまた 形だけの政略結婚で 姪の処遇など構うはずがないのだ

 

遼陽行省に戻ったペガンとタルタルは

 

メバク商団のフクスが連れている 奴隷の行列の中に

スンニャンとチョクホの姿を発見する…!

すぐに2人を解放しろと言うが フクスは聞き入れない

手に入れたければ 是非競売に参加を!と言うだけである

スンニャンには 特別に目をかけているフクスであった

どんな高値でも売れるはずだと 強気の姿勢を崩さない

 

ペガンは 恩義あるスンニャンを どうしても救いたかった

あの時 丞相が生きていることを知らされなければ 今の地位もない

咄嗟に寝返り 丞相側についたからこそ長官になれたのだ

 

その夜 メバク商団の競売が開かれた

チョクホには50両の値が付き 売られることとなった

命さえあればきっと再会できる

すれ違いざまのスンニャンに それだけを言うのが精一杯であった

 

続いてスンニャンが台に乗せられる

フクスが声高らかに 200両から!と叫んだ

売値が500までつり上がったところで タルタルは笠を被った女を見る

どうやら スンニャンを売らないよう仕組まれているようだ

タルタルに 構わず続けろと命ずるペガン

1000両になったところで もう払えないと耳打ちするタルタル

するとペガンが札を奪い取り 3000!と叫んだ

 

兵士たちの1年分の食糧費が吹き飛んだと ため息をつくタルタル

それでも スンニャンを助けたかったペガンであった

 

ペガンとスンニャンは 互いの身に起きたことを語り合う

皇后の悪行を知り 歯噛みするペガン

そしてスンニャンも 声を失ったという皇帝の心痛を思いやった

 

そこへ突然に タンギセとタプジャヘの兄弟が来たと報告が入る!

タルタルは 咄嗟にスンニャンを隠した…!

 

兄弟は 従姉妹が嫁ぐための婚礼品を受け取りに来たという

そして嫁ぎ先は 高麗(コリョ)のワン・ユだと…!

物陰で聞いていたスンニャンは衝撃を受け 思わず声を上げそうになる…!

 

その夜

 

側室候補選びに 頭を痛めるペガン

各行省からひとり 側室候補を出すことになっており 出さねば恥となる

結局は姪を出すしかないが 今の皇室の状況では気乗りする話ではない

 

するとそこへ スンニャンが表れ 側室候補にしてほしいと言い出す

突然に何を言い出すのかと スンニャンを追い出そうとするタルタル

しかしペガンは なぜ候補になりたいのだと聞く

 

スンニャンは すでに死んだ者として扱われ 追跡する者もいない

このまま高麗(コリョ)へ帰れば 平穏な暮らしが出来るのに

何故また 大都へ戻ろうとするのか…!

 

自分の他に これほどヨンチョル一族を憎む者はいない

何としてでも復讐を成し遂げたいと訴えるスンニャン

しかし 憎しみだけで復讐は成し得ない

納得できるだけの策があるなら 側室候補にしようというペガンだった

 

まずは皇帝の威厳を取り戻し 丞相に対抗できるだけの力を蓄えさせるという

言うことはもっともだが 皇帝に気に入られていることで

もし色香でどうにかしようというなら 側室候補には出来ないというペガン

するとスンニャンは 袖口から“血書”を取り出した

文書の最後に蝶の絵が描かれている

皇帝だけが 本物と見分けられる証拠の印だった

蝶の印の話はチョクホから聞いた

つまり 丞相さえ知らない真偽の見分け方があったというのだ

 

色香ではなく “血書”こそが 陛下を正気に戻せるというスンニャン

しかし 常にスンニャンの力を認めていたタルタルが 今回だけは反対する

部下として仕えさせるなら 申し分なく優秀な人材だが

いざ側室となれば 自分たちの上位になりひざまずかねばならない

その時には スンニャンの力が “毒”にもなりかねないと…!

 

これまで 何度も丞相に挑もうとして失敗してきたペガンである

“血書”まで手に入れて挑む機会は 二度と巡っては来ないだろう

この時のタルタルは スンニャンに脅威すら感じていたが

ペガンは 所詮ただの高麗(コリョ)の娘だと思っていた

側室になったところで 何が出来るわけでもないと…

 

大都の宮殿に 皇太后が戻った

チャン・スニョンとトクマンが 涙ながらに出迎える

皇太后は 寝所にこもりきりだという皇帝のもとへ急ぐ…!

声を失ったタファンは 皇太后が戻っても 声を発することが出来ない

タファンの 心の穴を埋められる者は もうこの世にはいないのだ…

 

遼陽では

 

ペガンの意向を無視し 側室候補は諦めろと言うタルタル

スンニャンの復讐に 一族の命運を懸けるわけにはいかなかった

ペガンが スンニャンを恩人と思うように

スンニャンもまた 自分を買い戻してくれたペガンを恩人と思っている

しかし 恩人かどうかで 人は人を信じたり 裏切るわけではないという

タルタルは スンニャンが側室になった時

復讐を成すために… そのためなら容易く 一族を裏切ると見ているのだ

 

スンニャンは タルタルを無視し 来る日も来る日も側室教育に励んだ

品格と教養を身につけ 次第にその美しさが際立っていく…!

 

高麗(コリョ)では

 

ワン・ユとの婚礼を控え ヨンチョルの姪が到着していた

同行したタンギセが まさか一族の一員となるとは… と苦笑する

半島の小国の廃王が この婚礼を機にヨンチョル一族になるのだ

 

『スンニャンが… 死んだぞ』

 

そうつぶやくワン・ユに タンギセは驚きもしなかった

なぜ?と聞かれ 山賊に殺されたと答えるワン・ユ

 

『大都に戻ったら スンニャン殺しの犯人を捜し この手で殺す

一族の者として 私に協力してくれるか?』

『…ああ もちろんだ』

 

しらじらしい会話を続けながら 心に復讐の炎を燃やすワン・ユ

タンギセもまた ワン・ユの真意を測りかね表情を読まれまいとする

 

遼陽行省では

 

寝る間も惜しんで書物を読むスンニャンの姿があった

タルタルが様子を見に行くと スンニャンが読んでいるのは“兵法書”である

 

ある時 スンニャンがタルタルに質問する

孫子と呉子の兵法は どちらが正しく またどちらが効果的かと…

孫子は 敵の力を利用し間者を送れと説き 呉子は兵士の育成を勧める

 

タルタルは 兵法に成否はなく その効果も状況によると答える

しかし実戦でなら 孫子の兵法が より効果的であると

 

ならばなぜ 自分を側室候補にしないのかと問うスンニャン

まさに宮中は戦場のごとく 実戦に匹敵するからこそ兵法書を読んだ

側室を送り込み丞相一族を倒すことは 孫子の兵法そのものではないかと…!

 

タルタルは スンニャンに 「韓非子」という書を差し出す

そして なぜこれが必読の書であるかを読み取れという

「韓非子」には 人の心を読む術が書かれている

それを読み取ったスンニャンに 今度は「論語」を差し出すタルタル

「論語」には 人の心を治める術が記されていた

 

2つの書を読み解いたスンニャンに タルタルは もう書を読むなという

 

十分にスンニャンの実力を認めながら どうしても踏み切れないタルタル

そんな甥に ペガンは こんな自分にも考えがあるという

事を成す時には 危険がつきものだ

その野望が大きければ大きいほど 危険は増し 勇気が必要だ

まさに今がその時なのだと…

 

『恐れるばかりでは 結局 何も得られん』

 

皇帝タファンは 日に日に心が病んでいく

マハを抱き 幸せそうに笑う皇后が憎くてたまらない

スンニャンを殺した者を罰せず 野放しにする神さえ憎くなる…!

 

その思いは言葉にならず 奇声を上げて仏像を投げつけるタファン

侍従コルタの目から見ても 正気とは思えない状況であった

 

遼陽行省から スンニャンが旅立つ日が訪れた

輿に同行するのは タルタルである

同じ時 高麗(コリョ)では ワン・ユの婚礼が行われていた

共に生き 死んでも尚そばにいたいと願った2人は それぞれの道を行く

 

スンニャンは 流れる涙を静かに拭う

ワン・ユのために泣くのは これで最後にしようと…

 

ワン・ユもまた 力無き高麗(コリョ)の民のため 必ずや復位し

そして スンニャンの敵を取ると誓う

 

スンニャンは 自分のやり方で道を切り開き 復讐を遂げると誓う

 

各行省から側室候補がやって来て 大都の後宮は賑わっていた

長官の娘の分際で…! と不機嫌さを隠さないタナシルリ

しかも 遼陽行省ペガン長官の養女は まだ到着さえしていないという…!

 

丞相の娘である皇后のお出ましに 緊張する側室候補たち

タナシルリは そんな長官の娘たちに 薬湯が入った器を配る

しかし 誰ひとりとして口をつける者はいない

この私を疑っているのか! と みるみる激怒していく皇后

そして怯える側室候補の手から器を奪い 一気に飲み干した…!

 

『これは そなたらの気持ちをほぐそうと用意した帰脾湯だ!』

 

側室候補たちが 皇后の逆鱗に触れているその時

スンニャンは 側室候補キ・ヤンとして いよいよ皇宮に到着した

輿の前に うやうやしくひざまずくタルタル

今この時から スンニャンではない

遼陽行省長官の養女であり 側室候補のキ・ヤンなのだ

 

皇后タナシルリは 十分に娘たちを威嚇し 満足して皇后殿に戻る

これで 次からは薬湯を飲むだろう

ソ尚宮に命じ 今後の薬湯には“あれ”を入れるようにという

長官の娘のごとき側室に 断じて懐妊はさせないとほくそ笑む…!

 

しかしあくまでも 候補の中から側室を決めるのは皇太后である

入れ違いに現れた皇太后は 怯え切った娘たちをなだめた

 

そこへ 最後の側室候補キ・ヤンが現れる

それはまさに 死んだはずのスンニャンだった

その姿に驚き 息を飲むトクマン…!

振り向いた皇太后も 言葉を失うのだった

 

やがて大明殿において 正式に側室が選ばれる

皇太后は 意識さえ朦朧としている皇帝に 何度も言い聞かせる

自分が合図した娘に花を渡せばいいだけだと

 

※大明殿:元の皇居の主殿

 

側室に選ばれた娘は 花を受け取ることが出来る

そして選に漏れた娘は 褒美の品をもらい帰ることになるのだ

 

トクマンに引率されて現れた娘たちを 見ようともしないタファン

しかし その行列の最後尾が視界に入った時… 表情が一変する…!

激しく慟哭し 失っていた声を出そうと必死に喉が震え出す!

 

『ヤ…  ヤン…  ヤン…!』

 

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