“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

高浜原発が定期検査で全国54基中52基が稼動停止

2012年02月20日 14時47分03秒 | 臼蔵の呟き
関西電力:20日に原発すべて停止へ
高浜原発が定期検査で全国54基中52基が稼動停止中

北海道電力泊原発1基、東京電力柏崎原発1基のみが稼働中。54基中52基が停止しても困らない電力需要が現在の電力需要です。各家庭、企業の節電、企業の発電能力を最大限使っての状況であることも後押しをしています。昨年の福島原子力発電所事故を契機にして、原発の安全神話は完全に崩れ去っています。

野田政権は停止中の原子力発電所を再稼動しようとしています。その理由は「電力会社の赤字状態を救済」し、「原子力発電所必要論を堅持する」ためといわれています。野田政権は電力会社の利益のためには国民の不安、安全性への疑問には答えようとはしていません。ここに民主党政権、野田氏の姿勢、旧態依然とした自民党政治継承者としての体質が現れています。
東京電力は実施的に経営破綻をしています。そこに国家財政を投入して救済しようとしています(税金の投入をすでに行っています)。国民の財産を使って電力会社を救済しながら、国民の安全は考慮しない、このような政治に愛想をつかして支持率が低下しているのだと思います。そのことを彼らが理解し、反省しない限り、国民からの信頼は得られないのだと思います。

しかし、この半年間の彼の言動、実際の政権運営はまったく政策の変更をすること、姿勢すら見せていません。「毒食わば皿まで」を実行しています。彼らの支持率低下、信頼がなくなるのは彼らの勝手ですが、彼らの政治経済政策で日本社会、国民の生活を破壊され、被害を受けることは止めさせる必要があります。

<関西電力:20日に原発すべて停止>

 関西電力の高浜原発3号機(福井県)が20日、定期検査入りし、同社が保有する原発11基すべてが停止する。これで、国内にある原発54基のうち、稼働中は東京電力柏崎刈羽原発6号機(新潟県)と、北海道電力泊原発3号機(北海道)の2基だけとなる。電力各社は火力発電所のフル稼働などで原発停止と寒波に対応している。
 現在までのところ、全国的に電力供給は予想より安定している。昨年11月段階では、今冬の供給余力を示す予備率は、関西電力では最悪で9.5%のマイナスとされていた。しかし企業や家庭での節電の取り組みなどで、全原発が停止しても電力使用率は91%程度に収まる見通しで、他の電力会社でも今後大幅なマイナスになる可能性は薄い。

経済の閉塞状況と理由

2012年02月20日 11時00分00秒 | 臼蔵の呟き
経済の閉塞状況と理由

2006年に内橋克人さんが書いた本「悪魔のサイクル」ネオリベラリズムを読んで驚いたことがあります。内容はアメリカ経済の変化――新自由主義、シカゴ学派、経済学者フリードマンの提唱した新自由主義の特徴、その問題点が経済指数、社会保障数値などを用いて解説されています。2011年9月に岩波書店からカナダ:ナオミクライン著「ショックドクトリン」が発売され、驚きをもって読まれました。しかし、それよりも5年も前に新自由主義経済の問題点を整理、指摘している論文があったことに驚きを感じました。分析の仕方は、内橋克人さんは経済変動を中心として行っているので政治変動、軍事独裁、自然災害などに系統的に追う分析にはなっていません。しかし、取り上げた問題点は南アメリカ、チリ、アルゼンチン軍事政権の経済政策、経済のグローバル化など共通の課題です。

新自由主義による政治経済政策の変更の特徴として、①それまでの規制下にあった産業の自由化する。②累進課税を止める。③貿易の自由化。が特徴であると分析をしています。

この分析を読み感じたことは規制緩和で日本社会の格差拡大、中流階級の没落(中流意識が減少していること)、地方自治体の財政危機、過疎化、バブルとバブルの崩壊、経済変動などが非常にうまく説明が出来ることでした。
現在の野田政権が政策提起している消費税率の引き上げ、TPP参加(アメリカ型貿易の自由化、関税障壁の撤廃)、社会保障の切り下げ(自己責任論)がいかにアメリカ的、新自由主義を教科書とした政策かが理解できます。

南アメリカ軍事政権で経済破綻し、アメリカの金融危機、異常な所得格差拡大、産業の空洞化などは実証済みの破綻経済学の結果もたらされたものです。アメリカ型経済政策、規制緩和万能論、貿易の自由化、累進税率の引き下げなどで政治経済の閉塞感は改善しないことは明らかです。他国ですでに実証され失敗した経済政策だからです。
新自由主義者が個人的な利益に執着するのもフリードマンの行為を事例に論じています。儲かるときに儲けを確保する行為を徹底して行う。その行為が社会的正義かどうか彼らはまったく問題にしない。彼らの行動の特徴、モラルのなさの理由もどうしてなのかがよく分かります。


岩手のスーパーのいい話

2012年02月20日 06時00分12秒 | 蜂助の呟き
こんにちは。蜂助です。今日は、岩手県の三陸を中心に営業している株式会社マイヤというスーパーの「チェッカーさんとお客様のちょっといい話」です。

岩手県大船渡市を本拠とするこのスーパーは16店舗がありましたが、東日本大震災の津波で6店舗が全半壊してしまいました。地方のスーパーとしての打撃は壊滅的と思われるほどのダメージです。しかし、このスーパーはたいへん元気なのです。すでに3店舗の新店を開店させ、8月までにさらに2店舗を開店させます。

この活力の源のひとつは働いている従業員にあるようです。お客様と直接、話をするレジのチェッカーさんがとても優しく地域に溶け込んでいるのです。涙無しには読めない話ばかりですが、紹介します。今日は、お花が気持ちを明るくする話です。食品商業3月号から書き写しました。

【株式会社マイヤ チェッカーさんとお客様のちょっといい話】

佐々木登志子さん
ある日、50代と思われる奥様が食材とともにひと束の生花のお会計に来てくださいました。多くのお客様が仏様用のお花をお買い求めくださる中、このひと束は室内用ということが、すぐにわかりました。
淡い緑がかった白のトルコキキョウに、サーモンピンクのかわいい子花、そして葉っぱだけのグリーンに思わず「きれいですね。なんて優しい色合いなんでしょう。」と言葉が出てしまいました。お客様は静かに微笑まれ、「仮設に移り、やっと花を飾る気持ちになりました。今までは花のことさえ忘れておりました。でも私が暗いのでは家族がかわいそうと思い、震災前のように数本のバラを飾りました。娘がすぐに気付き、《きれいなバラだね。お母さん!!》といってくれました。」
「娘の言葉に私も見つめなおしました。生き生きとした真っ赤なバラに吸い込まれそうな美しさを感じました。何だかわかりませんが、それから気持ちが落ち着き、花がないとさびしい気持ちになったのです。本当にお花っていいものですね」と話され、大切そうに抱え、帰っていかれました。
お客様の後姿を見送り、なんだか嬉しくてホッとするものがありました。私も花が大好きです。生活にお花がないととても淋しいのです。
ですから辛い気持ちを花に癒されているというお客様の言葉がよ~く伝わり、涙があふれそうでした。
下手な言葉よりも無言で励ます花はスゴイ!と今更ながら、感謝し《ありがとう》とつぶやきました。