“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

「原発避難者の生活」 いわき市長の発言

2012年04月11日 15時00分00秒 | 臼蔵の呟き
NHKが10日夜の報道番組で「放射性物質の新基準値」に関して、現状を報道しました。その中で、東京都の生協の取り組みが報告されていました。内容は、新基準値より厳しい基準値を設けて、取扱商品の検査を行い、消費者に「安心」していただく取り組みとして紹介されました。
確かに、消費者の立場からは、厳しい基準値で生産物を点検し、市場に出回らないことが自らの身を守る、1つの取り組みかもしれません。しかし、その影で多くの生産者、原発立地住民の被災者が「どのような苦しみ」「どのような思いで暮しているか」を考えてみる必要があると思います。

東京の消費者も、福島県の消費者も、原発立地自治体住民も全て被害者です。被害を与えたのは政府であり、東京電力であり、経済産業省、原子力保安院、安全委員会です。しかし、報道ではそのことがまったく抜きにされ、生産物のセシウム量の多寡だけをめぐって消費者、生産者の「困難さ」「安全を」の要求を報道するだけです。NHKの報道姿勢のありようが問題なのですが、このような問題を改善する取り組みをしないと、弱者の対立だけが増加し、この問題の巨悪を断罪、事故防止をすることはますます、遠のくように感じます。
いわき市長の発言も、パチンコをしなければならない状況に追い込んだのは誰かが、抜けているのではないかと思います。悲しくなる話です。だれでも、日々、パチンコをしたいとは思っていません。働ける場所を、追われて、時間をどう使ったらよいか。その立場に、自分が立たされたらどうするか考えてみる必要があると思います。

「原発避難者、働かずパチンコ」 いわき市長が発言


 福島県いわき市の渡辺敬夫市長は9日、福島第1原発事故で同市に避難している福島県双葉郡の住民について、「東京電力から賠償金を受け、多くの人が働いていない。パチンコ店も全て満員だ」と述べた。復興協議で市役所を訪れた平野達男復興相との会談後、記者団に語った。
 同市には市民から「避難者は仕事もせずにパチンコばかりしている」という声が寄せられているといい、市長が感情的な行き違いなどを憂慮した形だ。
 渡辺市長はまた、「避難者は医療費が(窓口負担免除で)無料なので市内の医療機関は大変な患者数だ。1年後にどうなっているか心配だ」と指摘。避難者の流入に伴う診療増で市民の受診機会に支障が出ることに懸念を示した。
 いわき市は約2万5000人の避難者を受け入れ、市民との間で摩擦が起きている。双葉郡の自治体が集団移転する「仮の町」の候補地に同市が挙がっていることについて、渡辺市長は文化、歴史的背景から理解を示しながら「市の将来計画や地域コミュニティーに大きな影響がある」と指摘した。
 渡辺市長は3日の記者会見で「仮の町について国や県、同郡の自治体から説明がない」と不快感を示していた。

震災復旧と大学、研究機関の役割

2012年04月11日 11時00分00秒 | 臼蔵の呟き
昨年、震災後、被災地にある大学の対応に大きな違いがあったと感じ、そのことを考えてきました。自分が大学に在籍していた頃は、ベトナム戦争、安保闘争、学費値上げ反対、仙台市電廃止反対などの社会的問題の闘い、考える機会がたくさんありました。その点で、日本の政治経済、地域社会との接点がたくさん、大学に、大学生にありました。その後、教育制度の変更により、「物言わぬ学生」を大量に作り出す教育制度の改革(改悪)により、学生運動は減少し、多くの学生は、大手企業に入り、立身出世することが、小さな目的となりました。大学の自治などは伝統としてはありましたが、自治とは何か、産学共同がなぜ問題なのかも、うやむやにされました。

大学の独立法人化で国からの教育予算は削減され、民間企業から、いかに資金を集めるかが学長、教授、教官の評価基準になってきました。その結果が、現在の大学の到達点です。大学の序列化、学歴で就職、人生が決まるようなことを繰り返していても、大学の存在価値もなく、社会的問題は何も改善、解決しないのだと思います。

大学が配電盤と司馬遼太郎さんが書いています。明治政府が官僚、科学者、新しい時代の担い手として育成する機関として、明治政府が「東京大学」「京都大学」などを国費で作り、必要な人材を、育成しました。江戸幕府が倒壊し、明治政府が成立する過程で、欧米との格差に驚愕し、如何に速く、西欧文明に近づくかが課題となりました。そのときに、当時の国立大学が果たした役割は、非常に大きかったのだと思います。現在は、その国立大学がどのような役割を果たし、国民、地域から求められているのでしょうか。

東北大学、岩手大学、福島大学は被災地にあり、震災復旧に、期待される役割を果たしているのでしょうか。学問研究(特に基礎的な研究課題)は長期的視点で行われるものであり、短期的な課題ばかりでないと思います。しかし、国家的な危機に対応できない大学、研究機関が、長期的な課題に対応できるとは思えません。
福島大学は、原発事故もあり、大学が中心となり、放射能汚染の測定、住民被害の実態調査、原子力問題に関するシンポジウムなどを精力的に開催しています。歴史は、必ず、福島大学の果たした役割を高く評価すると思います。

ベガルタレディース

2012年04月11日 06時00分28秒 | 蜂助の呟き
こんにちは。蜂助です。今日は、女子サッカーのベガルタ仙台レディースの話です。

最近、この話題が多いかもしれません。



これは、「酒のやまや」という宮城県が本拠地の酒チェーンのレジ脇においてあったものをもらってきて写真に撮りました。全員が職業を持っており「やまや市名坂店」のように具体的に書いてある人もいます。



長船選手は日本代表にも選ばれました。



選手をサポートしている企業がパンフレットで紹介されています。Jリーグの選手とはまた違う地元の支えが必要です。私はサポートする会社の店からお酒を一生懸命買って応援ですね。なんと都合の良い理由ができたのでしょう。酒飲みの論理です。

4月15日(日)は、いよいよベガルタレディースのホームゲーム初戦です。是非、勝ってほしいものです。

やりにくいことに、相手は仙台市内にある全国女子高校サッカー常勝で全日本選手を多数輩出している常盤木学園高校です。