NHKが10日夜の報道番組で「放射性物質の新基準値」に関して、現状を報道しました。その中で、東京都の生協の取り組みが報告されていました。内容は、新基準値より厳しい基準値を設けて、取扱商品の検査を行い、消費者に「安心」していただく取り組みとして紹介されました。
確かに、消費者の立場からは、厳しい基準値で生産物を点検し、市場に出回らないことが自らの身を守る、1つの取り組みかもしれません。しかし、その影で多くの生産者、原発立地住民の被災者が「どのような苦しみ」「どのような思いで暮しているか」を考えてみる必要があると思います。
東京の消費者も、福島県の消費者も、原発立地自治体住民も全て被害者です。被害を与えたのは政府であり、東京電力であり、経済産業省、原子力保安院、安全委員会です。しかし、報道ではそのことがまったく抜きにされ、生産物のセシウム量の多寡だけをめぐって消費者、生産者の「困難さ」「安全を」の要求を報道するだけです。NHKの報道姿勢のありようが問題なのですが、このような問題を改善する取り組みをしないと、弱者の対立だけが増加し、この問題の巨悪を断罪、事故防止をすることはますます、遠のくように感じます。
いわき市長の発言も、パチンコをしなければならない状況に追い込んだのは誰かが、抜けているのではないかと思います。悲しくなる話です。だれでも、日々、パチンコをしたいとは思っていません。働ける場所を、追われて、時間をどう使ったらよいか。その立場に、自分が立たされたらどうするか考えてみる必要があると思います。
「原発避難者、働かずパチンコ」 いわき市長が発言
福島県いわき市の渡辺敬夫市長は9日、福島第1原発事故で同市に避難している福島県双葉郡の住民について、「東京電力から賠償金を受け、多くの人が働いていない。パチンコ店も全て満員だ」と述べた。復興協議で市役所を訪れた平野達男復興相との会談後、記者団に語った。
同市には市民から「避難者は仕事もせずにパチンコばかりしている」という声が寄せられているといい、市長が感情的な行き違いなどを憂慮した形だ。
渡辺市長はまた、「避難者は医療費が(窓口負担免除で)無料なので市内の医療機関は大変な患者数だ。1年後にどうなっているか心配だ」と指摘。避難者の流入に伴う診療増で市民の受診機会に支障が出ることに懸念を示した。
いわき市は約2万5000人の避難者を受け入れ、市民との間で摩擦が起きている。双葉郡の自治体が集団移転する「仮の町」の候補地に同市が挙がっていることについて、渡辺市長は文化、歴史的背景から理解を示しながら「市の将来計画や地域コミュニティーに大きな影響がある」と指摘した。
渡辺市長は3日の記者会見で「仮の町について国や県、同郡の自治体から説明がない」と不快感を示していた。
確かに、消費者の立場からは、厳しい基準値で生産物を点検し、市場に出回らないことが自らの身を守る、1つの取り組みかもしれません。しかし、その影で多くの生産者、原発立地住民の被災者が「どのような苦しみ」「どのような思いで暮しているか」を考えてみる必要があると思います。
東京の消費者も、福島県の消費者も、原発立地自治体住民も全て被害者です。被害を与えたのは政府であり、東京電力であり、経済産業省、原子力保安院、安全委員会です。しかし、報道ではそのことがまったく抜きにされ、生産物のセシウム量の多寡だけをめぐって消費者、生産者の「困難さ」「安全を」の要求を報道するだけです。NHKの報道姿勢のありようが問題なのですが、このような問題を改善する取り組みをしないと、弱者の対立だけが増加し、この問題の巨悪を断罪、事故防止をすることはますます、遠のくように感じます。
いわき市長の発言も、パチンコをしなければならない状況に追い込んだのは誰かが、抜けているのではないかと思います。悲しくなる話です。だれでも、日々、パチンコをしたいとは思っていません。働ける場所を、追われて、時間をどう使ったらよいか。その立場に、自分が立たされたらどうするか考えてみる必要があると思います。
「原発避難者、働かずパチンコ」 いわき市長が発言
福島県いわき市の渡辺敬夫市長は9日、福島第1原発事故で同市に避難している福島県双葉郡の住民について、「東京電力から賠償金を受け、多くの人が働いていない。パチンコ店も全て満員だ」と述べた。復興協議で市役所を訪れた平野達男復興相との会談後、記者団に語った。
同市には市民から「避難者は仕事もせずにパチンコばかりしている」という声が寄せられているといい、市長が感情的な行き違いなどを憂慮した形だ。
渡辺市長はまた、「避難者は医療費が(窓口負担免除で)無料なので市内の医療機関は大変な患者数だ。1年後にどうなっているか心配だ」と指摘。避難者の流入に伴う診療増で市民の受診機会に支障が出ることに懸念を示した。
いわき市は約2万5000人の避難者を受け入れ、市民との間で摩擦が起きている。双葉郡の自治体が集団移転する「仮の町」の候補地に同市が挙がっていることについて、渡辺市長は文化、歴史的背景から理解を示しながら「市の将来計画や地域コミュニティーに大きな影響がある」と指摘した。
渡辺市長は3日の記者会見で「仮の町について国や県、同郡の自治体から説明がない」と不快感を示していた。