春風駘蕩

いつの時代でもこうありたい

子が親を看ることの幸せ

2005年12月27日 | 日記
23日は天皇誕生日で祝日。25日までの3連休を利用して母見舞いのため長崎の実家に帰った。母は87歳。
骨粗しょう症のため数年前から入退院を繰り返していたが、ひと月ほど前、急に立つことができなくなり、
入院してリハビリに励んでいた。21日に退院したとのことで、私が会ったのは退院後2日目だった。

母はベッドに横たわっていたが、私の見舞いを喜んでくれた。私はお盆に帰省できなかったことをお詫びし、
無事退院でき、正月を家で迎えられることの幸せを喜び合った。

母は寝たっきりではなく、朝7時に起床、車椅子で洗面所に行き、8時に居間で車椅子に座ったまま朝食。
血圧や骨粗しょう症などの薬をのみ、テレビなどを観ながらしばらく休んだあと再度、洗面所に行き、
その後、しばらくベッドで休む。これが午前中の日課だ。

午後は、正午に居間で昼食、薬をのみ、2時ごろまで家族と話をしたり、テレビを観たりしてくつろいだ後、ベッドに。
6時に夕食、薬をのみ、洗面所に行き、8時までにベッドに戻るというのが母の1日。風呂は2日に1回、弟夫婦が
世話をしており、気候がよくなればデイサービスにも行く予定という。

大正7年生まれの母は、来年8月、満88歳になる。数えで言えばすでに88歳になっている。米寿を迎えるのでお祝い
をしなければ・・・ということになり、来年5月の連休中に母の米寿の祝いをすることにした。

母を看ている弟夫婦も誕生日がきたら63歳になる。老いが老いを看ているわけで、当人たちにとっては大変だろうが、
親が長生きをし、子どもたちがいつまでも親のめんどうを看ることができるのは、子どもたちにとって最高の幸せでは
ないだろうか。 

映画 『男たちの大和』

2005年12月20日 | 日記
映画 『男たちの大和/YAMATO』 を観た。封切の12月17日に観に行く予定だったが、仕事の都合で19日になった。
話題作なので映画館(銀座東映)はさぞかし混んでいるのではないかと思ったがそれほどでもなかった。観客の層は年配の方
から若者まで、そして男女さまざまだった。

太平洋戦争末期の昭和20年4月5日、第二艦隊司令長官伊藤整一は連合艦隊司令部から大和の水上特攻作戦(菊水一号作戦)
の命を受ける。伊藤長官は、この無謀な作戦に苦悩しつつも、大和に死に場所が与えられたと覚悟を決め、これを受諾する。
翌6日夕刻、大和以下10隻の艦隊が沖縄に向かって出撃。大和の艦長は有賀幸作、乗組員は3000余名だった。

出撃してまもなく、敵潜水艦が暗号も使わず大和の動きを逐一基地に報告していることを知った伊藤長官は偽装航行を中止し、
進路をまっすぐ沖縄へ向け南下していく。7日12時32分、鉛色の雲の合間から米軍艦載機の大群が現れ、急降下で大和を
襲撃。大和は主砲、副砲、高角砲、機銃の一斉砲撃で米軍機を迎え撃つ。約2時間の壮絶な攻防の末、14時23分、大和は
大爆発とともに黒煙を上げて轟沈。生存者はわずか270余名だった。

大和の生存者の話をもとに、作家の辺見じゅんさんが書き上げた『男たちの大和』がこの映画の原作だ。監督・佐藤純彌、
音楽・久石譲、主題歌・長渕剛、製作・角川春樹ほか、スタッフは錚々たるメンバー。また、出演者も反町隆史、中村獅童、
鈴木京香、仲代達矢、渡哲也、白石加代子、寺島しのぶ、奥田瑛二、長嶋一茂、蒼井優、松山ケンイチ、渡辺大といった
豪華キャストだ。

いま、なぜ大和なのか。佐藤監督はこの問いにこう答えている。「作り方によっては大和の戦記という、60年前を描いた
過去の物語だけに終わってしまう。それだけは避けなければと思った。現代の物語を同時進行させながらあの時代を描けば、
当時の特年兵と同じ15歳の現代の少年が背負ったものは何かと考えることになる。大和の悲劇が現代の問題ともつながっ
ていることを今の若者たちも理解し、背負ってくれるのではないか」と。

確かに、この映画は、大和という旧日本海軍の象徴的な軍艦の最後と、戦争という時代の宿命を背負いながら生きなければ
ならなかった当時の若者たちの生きざまを重ね合わせ、60年前の若者たちがどう生きたかを映し出している。それだけに
戦闘場面のリアリティーもさることながら、過酷な時代にあって真剣に生きようとした若者たちの純真な姿に感動し、涙を
流すのである。

衆議院300、参議院150

2005年12月08日 | 日記
昨夜、小泉総理と自民党の武部幹事長、公明党の神崎代表ら与党幹部が都内の中国料理店で夕食を共にし、その席で総理が
「衆参両院で選挙制度を改革しなければならない。2010年10月以降に施行できるよう、与党で検討してもらいたい」と
指示したそうだ。

また、「重複立候補制度を廃止し、衆議院300議席、参議院150議席ぐらいに定数を削減すればよい」との考えも示した
という。施行時期を2010年10月以降とする理由は、今年9月当選の衆議院議員の任期が2009月9月、昨年7月当選
の参議院議員の任期が2010年7月なので、改選を迎えるまで猶予期間を設けるべきだという配慮からのようだ。

議員定数の削減は、これまで衆議院で最大512だったのを480まで減らし、参議院も252から242まで削減している。
小泉総理の指示通り、衆議院300、参議院150が実現すると、画期的なことになる。

アメリカの下院の議院定数は435、2年ごとに全議員が改選され、議長は多数党から出る。選出定員は10年ごとの国勢
調査にあわせて人口比例で各州に再配分されており、2000年現在、アラスカ、ノースダコタ、バーモント、ワイオミング
の各州の定員は1名、カリフォルニア州は53名と州によって大きな開きがある。

上院の議院定数は100、任期は6年、2年ごとに3分の1の議員が改選され、議長は副大統領が兼任。選出定員は人口や
面積など州の規模に関係なく各州2名。これは建国当初に人口の多い州と少ない州で対立する利害を調整するためにコネチ
カット州の提案により生み出された方式だそうだ。

アメリカの人口は2億8000万人、議員数535、日本の人口は1億3000万人、議員数722。単純に比較すると日本の
議員数は多い。定数削減が実現すると日本は450となり、アメリカとの比較でバランスがとれることになる。