春風駘蕩

いつの時代でもこうありたい

晩秋の花火大会

2010年11月28日 | 日記
昨日(11月27日)の夕食どき、江ノ島方面で花火が打ち上げられているのが自宅から見えた。
澄み切った晩秋の夜空に輝く花火は、夏の花火とは違って冷たくて淋しい感じがする。

それにしても、なぜこの時期に花火なのか。今朝の新聞に記事が出ていた。
それによると、江の島の花火大会は、毎年8月に行われていたが、今年は11月にAPEC横浜会議が開かれたため、
その準備に警備員が動員されて警備が手薄になったことから、恒例の8月の花火大会は大幅に規模を縮小して開催。

また、江の島を「夏依存型」の観光地から「通年型」にしたいという藤沢市の狙いもあって、
この時期に開催されることになった。名称も「江の島花火大会」から「藤沢市花火大会」に変えた。

冬も近いとあってクリスマスツリーをイメージした花火や 2010年度の藤沢市の観光親善大使を務める「TUBE」の曲に
合わせて色が変化する「ミュージックスターマイン」など約3500発が打ち上げられたと書いている。

冬の花火もよいが、湘南のイメージはやはり夏、夏の花火大会もこれまで通り盛大に行ってもらいたい。

その後の大銀杏

2010年11月21日 | 日記
久しぶりに鶴岡八幡宮にお参りに行った。

二の鳥居から境内に向かう一直線の参道「段葛」を歩いた。頼朝が妻政子の安産を祈願し、自ら指揮してつくったという
この参道を歩くと、古都鎌倉のよさがふつふつとたぎる。何ともすがすがしい気持ちだ。

三の鳥居をくぐり、赤橋を渡って境内に入ると、日曜日とあってか、参拝客でにぎわっていた。その喧騒のなか、
境内の中央に位置する下拝殿では結婚式が行われていた。ここは静御前が義経を慕って舞を納めたところで、「舞殿」
とも呼ばれている。この由緒ある舞台の上で、しかも、多くの参拝客が見守るなか、神職、新郎新婦、両家関係者による
厳かな儀式が執り行われていた。

喧騒のなかの厳かな儀式、この取り合わせに違和感を覚えながらも、見とれているうちに古式豊かな神前での結婚式も
いいものだと思えてきた。

境内では何組かの新郎新婦を見かけたが、同時に七五三を迎えた子どもたちの晴れ着姿も目に付いた。3歳の女の子だろう、
着物に靴、手には千歳飴を持ってはしゃぎながら走り回っていた。ほほえましい光景だ。

実は、今日、八幡さまに行こうと思ったのは、あの大銀杏がその後どうなっているのかを確かめたかったからだ。
大銀杏が倒れてから8ヵ月、その間、テレビのニュース等で再生への努力は聞いていたが、
今日、その姿、力強い再生の姿を目の当たりにして、感動した。

残った根元付近はヒコバエ(切った根や株から芽が生え出ること)に覆われ、近くに据えられた親木の幹や枝からも
新芽が大きく伸びていた。新芽はすべて大銀杏のDNAを受け継ぐ後継樹だ。
「立派に育つんだよ」と激励し、境内を後にした。

川喜多映画記念館

2010年11月19日 | 日記
鎌倉市川喜多映画記念館に初めて行った。
記念館がオープンしたのは今年4月1日だったから半年遅れになる。

洋画の紹介に尽力した川喜多長政・かしこ夫妻の自宅跡(鎌倉市雪ノ下2丁目)に造られた建物は、板塀に囲まれた
鎌倉らしいたたずまいを残している。展示室、映像資料質室、情報資料室があり、名作の上映、講演やワークショップの場
となっている。

訪ねたときは「西鶴一代女」の上映の日だった。この映画は、井原西鶴の『好色一代女』の映画化で、監督は溝口健二、
主演女優は田中絹代、1952年(昭和27年)の作品だ。

田中扮するお春は、高貴な家の子どもまでもうけた女だが、男の都合によって翻弄され、島原の遊女から老いて夜鷹にまで
なり下がる。夜鷹に身をやつしたお春が羅漢堂で過去を回想するという場面から物語は始まる。
田中は、この作品で13歳の少女から50を過ぎた娼婦までを見事に演じている。
鬼気迫る演技で人生のドロドロした部分を描き切ったところがすごい。

モノクロで画面は暗いが、白黒の色調を絶妙に駆使した撮影の技術と、なによりも田中の熱演に魅了された
濃密な2時間だった。なお、この映画はヴェネツィア国際映画祭でグランプリに次ぐ栄誉を受け、溝口の名を
国際的に高らしめた作品となったとのこと。

記念館での12月の上映作品は、小津監督の「出来ごころ」「宗方姉妹」、ジャン・コクトーの「美女と野獣」、
ロジェ・バデムの「危険な関係」、千葉茂樹監督の「マザー・テレサとその世界」(上映終了後、千葉監督の講演)、
アン・ペトリ/ジャネット・ペトリの「マザー・テレサ~母なることの由来~」。

私は、来年の1月14日から16日までの「山猫」上映を楽しみにしている。

ボジョレー・ヌーヴォー

2010年11月18日 | 日記
大手旅行会社の友人から今年もボジョレー・ヌーヴォーが届いた。
11月18日はボジョレー・ヌーヴォーの解禁の日。この日の朝に届くよう配慮した贈り物だった。

言うまでもなく、ボジョレーとは、フランスのブルゴーニュ地方のボジョレー地区のこと、ヌーヴォーとは、
この地区で作られたワインの新酒のこと。この新酒の販売や飲用が解禁されるのが毎年11月の第3木曜日と
決まっている。この日、フランスはもとより、各国のワイン好きがボジョレー・ヌーヴォーを味わうのだ。

いただいたワインのラベルには、太陽と月、ブドウやワイングラスを手に躍動する3人の姿、それとフランス語
に混じって小さく「天・地・人」の漢字が描かれている。

最初にいただいたときは何もわからず、さっぱりとしたおいしいワインだと思った。ところがある日、作家の
村上龍さんのメルマガ「JMM」を読んでいると、このワインが単なるフランスワインではなく、日本人男性の
仲田晃司さんという方が現地フランスで造り上げた立派なワインであることがわかった。

仲田さんは岡山県高梁市の出身。24歳でフランスに渡り、28歳でメゾン・ルー・デュモンというワイン醸造所
を立ち上げたワイナリー・オーナーなのだ。そのことを知ってからは、このワインを丁寧に味わうようになった。

フランスでワイン造りに励んでいる日本の若者は他にも数名いるらしいが、「現地にしっかりと根付いて、創造・
発信することができる彼らの姿が、とてもまぶしい」と、村上さんは自身のメルマガで絶賛している。

仲田さんが丹精込めて造ったボジョレー・ヌーヴォーを贈ってくれた友人の心遣い、ポリシーに敬意と感謝を込めて、
新酒を味わった。

マニフェストの修正

2010年11月16日 | 日記
民主党政権が誕生して1年2ヵ月になる。その間、衆議院選挙中に掲げたマニフェストが、なし崩し的に修正・撤回
されている。とりわけ政権交代を実現させた目玉政策とも言える子ども手当の支給が財源不足で行き詰まり、管内閣は
満額支給を断念せざるを得なくなった。

マニフェストには「子ども1人当たり年31万2千円(月額2万6千円)を中学卒業まで支給する(平成22年度は
半額実施)」と明記しているが、これを23年度においては3歳未満に限り月7千円上積みして月2万円、3歳以上
中学生までは月1万3千円に据え置くと大幅に修正。

ガソリン税などの暫定税率の廃止は、22年度は廃止断念、23年度も民主党内には慎重論が根強く、断念の可能性が強い。
高速道路の無料化についても23年度要求額は1千5百億円、24年度以降は毎年1・3兆円をつぎ込むことになっているが、
先行きはまったく不透明だ。

農業の戸別所得補償も23年度から毎年1兆円を投入することになっているが、23年度要求額は8千臆円、八ツ場ダム
にいたっては建設中止を撤回するとのことで、いったい民主党政権は何を考えているのかさっぱりわからない。

外交・安全保障での失態は言うに及ばないが、内政においてもこのざまだから国民の不安や不満がつのるのも当たり前。
もともと「宰相の器」ではない人が総理になったのだから無理もないことだが、であればこそ国家・国民のために一刻も早く
退陣すべきではないのか。内閣支持率はすでに危険水域に達している。

文化勲章の受章

2010年11月03日 | 日記
今日はは文化の日。この日、平成22年度の文化勲章受章者に選ばれたノーベル化学賞受賞予定の鈴木章氏と
根岸英一氏のほか、原子核物理学・学術振興の有馬朗人氏、日本中世史の脇田晴子氏、演劇の蜷川幸雄氏、
服飾デザインの三宅一生氏、建築の安藤忠雄氏の7人が天皇陛下から文化勲章が授与された。

文化功労者にはスポーツの王貞治氏、漫画の水木しげる氏、映画の吉永小百合氏、歌舞伎の市川猿之助氏ら17人。
また、秋の叙勲として、桐花大綬章に扇千景氏が2度目の叙勲、旭日大綬章には南野知恵子氏、深谷隆司氏ら12人、
漫画家の松本零士氏、女優の司葉子氏らは旭日小授賞を受章。

この時期になると、勲章や叙勲の類を一切うけつけない細川護煕元総理や小泉純一郎元総理のことを思う。
権威主義、形式主義を排除し、強い信念のもと、自らの生き方、ポリシーを貫き通している。凡人にはなかなか
できないことだ。