春風駘蕩

いつの時代でもこうありたい

補欠選挙の費用は2億5千万円

2005年04月25日 | 日記
衆議院宮城2区と福岡2区の補欠選挙の投開票が昨日行われた。自民党の勝因は、党を挙げて両選挙を戦ったこと。
とりわけ宮城2区への議員・秘書の動員は凄かったし、公明・創価学会の支援も否めない。
一方、敗れた民主党は、「風」頼みの選挙がいかに空しいものであるか、そのことを痛感したことと思う。

投票率が低かったことに対し、朝のNHKラジオで某政治評論家が「選挙民が政治に無関心なのは政治を行う側に
責任がある」と言っていた。安易なコメントで、非はいつも政治の側にあるのだ。国民や有権者の責任は問わない。
そうでなければ政治評論という商売でメシを食ってはいけないのだろう。

昭和20年以前、女性には選挙権はなかった。さらに大正14年の普通選挙法成立以前は一定の国税納税者にしか
選挙権は与えられなかった。今日、選挙権は当然の権利と思われているが、国民が等しく選挙権を得られるように
なるまでには先人の大変な努力があった。そのことに思いを致す時、投票をしないということは、こうした先人の
努力を無にすることになる。

投票したい候補者がいないというのも投票しない理由のひとつだろう。しかし、限られた候補者の中から一人を
選ばなければならないのも現実である。与えられた一票を無駄にしてはならない。また、政治の側は学歴詐称や
公選法違反を起こさないで欲しい。

補欠選挙を行うために要する費用は衆議院で2億5千万円、参議院で18億円前後といわれている。
ほとんどが開票作業に係わる人たちの人件費だが、これが税金から支払われている。そのこともよく考えてもらいたい。

ツタンカーメン王のエンドウ豆

2005年04月16日 | 日記
ツタンカーメン王のエンドウ豆の花が今年も咲いた。日本のエンドウ豆と違い、花の色は紫である。
その色の鮮やかさは、たとえようもなく美しく、エジプトという遠い国への強い憧れを思わせる。
3000年前の昔、エジプトの人たちもこの美しい花をみていたのだろう。

ツタンカーメン王は、紀元前1340年頃、エジプトを統治した歴史上有名な王。1923年、イギリスの考古学者
ハワード・カーター氏は、この王の墓を発掘した。その時、副葬品の中からエンドウ豆が発見された。イギリスに
持ち帰り栽培したら、何と3000年の眠りから覚め、芽を出したのである。

この種子の一部がアメリカに渡った。昭和31年、「世界友の会」水戸支部の大町武雄氏がサクラ、イチョウなど
日本独特の種子をアメリカに贈ったところ、そのお礼としてフアシスワース夫人からエンドウ豆のいわれを書いた
手紙とともに数粒の種子が贈られてきた。

以来、わが国でも栽培が行われるようになった。私がこの豆の種子を友人からもらったのは平成10年の夏だった。
説明書に従い、この年の秋、種子10粒を植えた。翌年からは50粒に増やし、毎年、栽培を続けている。

収穫した豆はピースご飯同様、電気釜で炊き、保温しておくとご飯の色は桜色に変わる。これにも感動。

隅田川の桜

2005年04月09日 | 日記
総理招待の「桜を見る会」が新宿御苑で開かれた。今年の桜は例年に比べて開花が遅かったため、この時期、
ソメイヨシノが満開だ。総理招待の桜はいつも八重桜だったので、今年の招待者は運がよかった。

郵政民営化問題で緊張状態の小泉総理もこの時ばかりは上機嫌のようだった。桜を見る会の様子を昼のニュースでみたら、
どうしても隅田川の桜が見たくなり、浅草に行った。言問橋から桜橋にかけて川の両岸に連なる満開の桜が見事だった。
観光客を乗せた遊覧船や屋形船がひっきりなしに行き交う。花の下は大勢の花見客であふれていた。

言問橋周辺は東京大空襲の惨劇の場所だ。60年前の3月9日夜から10日未明にかけて米軍機が投下した焼夷弾で
下町一帯は火の海と化した。難を逃れてこの橋や川岸にたどり着いた人たちも大半が焼け死んだ。焼死者10万人。
墨田公園には東京大空襲の慰霊碑がある。その脇の桜も満開だった。

桜の季節になると、毎年、私は本棚から一冊の本を取り出す。栗田勇さんの『而今の花』だ。
桜をはじめ折々の花を通して日本人の心を読み解いてくれる。造詣の深さに驚く。文章も美しい。
この春には春秋社から新著『良寛』が発刊されるという。楽しみだ。

日商の山口信夫会頭

2005年04月01日 | 日記
4月1日午後、山口信夫日本商工会議所会頭のインタビュー。日商は会員150万人を擁する巨大組織、
そのトップの座にあるのが山口会頭だ。大正13年12月、広島県の生まれ、80歳。一橋大卒、旭化成会長。
長身で堂々たる体躯、笑顔を絶やさない温厚な紳士だ。

冒頭、会頭は、わが国の全企業数の99.7%、雇用の70%が中小企業や零細企業であり、この層が経済活動を安定的に行い、
雇用をしっかりと確保しなければ日本経済は成り立たないと述べ、中小企業の体質強化と成長のための環境整備が日商の
使命であることを強調した。

日商はまた、経済3団体のひとつとして国レベルの仕事にも意見や提言を行っている。昨年暮には独自の憲法改正案を
まとめた。これで経済3団体の改正案が出揃った形。違いは「集団的自衛権」。経団連は行使を明示、同友会は現憲法
の枠内での対処、日商は結論を先延ばししている。

政治に対する会頭の見解は、健全な民主主義、自由経済を標榜している政党や政治家個人に対する支援は必要。
なぜなら社会主義イデオロギーが崩壊したとはいえ、民主主義、自由経済を阻害するような特定集団が現に存在するからだ。
これとは闘わなければならないというもの。全く同感。