春風駘蕩

いつの時代でもこうありたい

姉の死

2013年02月11日 | 日記
2月11日午前、姉が他界した。享年74歳。死因は肺癌だった。

死の前日、私は姉を見舞った。ここ数日、水以外のものを受け付けず、やせ細っていた。
酸素吸入を付けたままでの会話は聞き取りにくかったが、「お先にね、さようなら」という短いメッセージだけはよく聞こえた。

私は、姉に「もう少し頑張って・・・」と言いたかったが、これまでも懸命に頑張ってきたのだから、それも言えず、
姉の手をしっかりと握りしめて、「お疲れさまでした」としか言えなかった。それが最後だった。

姉が癌の宣告を受けたのは昨年の8月。入院中とは言え、まだ元気だった姉は「余命6ヵ月と言われたが、
延命措置はしない。自然死を選ぶと医師に伝えた」と、私にも明確に伝えた。

以後、本人の希望で自宅療養となり、毎週、医師と介護師の訪問を受けていたが、医師の宣告通り、6ヵ月で力尽きた。
死への覚悟と矜持を崩すことなく、静かに旅立って行った姉の最期を、私は立派だったと思う。


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