春風駘蕩

いつの時代でもこうありたい

地方選で民主連敗

2010年12月13日 | 日記
12月12日に投開票された茨城県議選で民主党が惨敗した。
民主党にとっては大きな打撃で、党内には「これでは来春の統一地方選が戦えない」との声が上がっているという。

この選挙で、民主党は改選前の6議席に対し、公認・推薦候補24人を擁立したが、当選したのは6人、
候補者の4分の3が落選するという体たらく。

一方の自民党は、改選前の45議席から公認・推薦候補を44人に絞って擁立、39人が当選し、過半数を維持、
最終的には無所属議員を取り込み、改選前に近い勢力を確保できるという。

民主党の不振は茨城県議選だけだはない。このところ地方選での民主党推薦・支持候補の敗北が続いている。
和歌山県知事選、福岡市長選、金沢市長選では推薦候補が敗れ、千葉県松戸市議選では公認候補11人のうち当選は新人2人
だけで、現職4人を含む9人が落選、現職の1人は供託金没収ラインの法定得票数にも届いていない。

また、沖縄県知事選では、公明党や自民党県連が推す現職の仲井真弘多氏が再選されたが、民主党は独自候補を擁立できず、
参院選に続く不戦敗となった。

菅政権の支持率急落が地方選にも響いており、かつて威力を発揮した民主党の看板が地方でも通用しなくなっている。
中央政界において菅政権は相変わらず迷走を続けおり、通常国会の見通しも立たないまま年越しとなるのではないかと
危惧されている。

引越記念日

2010年12月06日 | 日記
12月6日は、わが家の引越記念日。

3年前のこの日、私と妻は36年間住んでいた元家から歩いて4分のところにあるマンションの一室に引越した。
私が66歳、妻が65歳のときだ。長男誕生以来ずっと戸建に住んでいた私にとってマンション住まいには少々抵抗があったが、
妻が積極的に勧めるのでこれに応じた。

妻は以前から「年をとったらワン・ドアのマンションに住みたい」と言っていたので、彼女にとっては65歳という節目の年に
望みがかなったことになる。

マンション生活3年間を顧みて思うことは、マンション生活が老夫婦にとって非常に快適であるということだ。
わが家の場合、南に面したベランダからは鎌倉山が一望でき、それに連なる小さな山々の稜線が藤沢へと広がっており、
その向こうには富士山が見える。

朝昇った太陽は、一日中、ベランダを照らし、夕方には真っ赤に空を染めて沈んでいく。その光景はたとえようもなく美しく、
妻はよく手を合わせている。

室温は真冬の寒い日に15度以下になることもあるが、年間を通じて平均20度前後。引っ越した年には暖房なしで冬を
過ごしたが、息子夫婦が孫を連れて出入りするようになって初めて、孫のために冷暖房で室温を調整するようになった。

元家では、庭で木々や花々、それに野菜などを育てる楽しみがあったが、半面、夏の草取り、冬の落ち葉かきが大変だった。
1回の草取りでビニール袋5~6枚がいっぱいになる。草取りがなくなっただけでもほんとうに楽だ。

もうひとつは、引越しによってたくさんの無駄なものを捨てることができた。無駄をそぎ落とすことによって
シンプルな生活がスタートでき、暮らし全体の風通しがよくなった。これも大きなメリットだった。

引越しから3年、高齢者にとっては住環境、身の回りを含めて、シンプルな生活への切り替えが何よりも大切だということ
を実感している。

十二月のうた

2010年12月01日 | 日記
 熊はもう眠りました/栗鼠(りす)もうつらうつら/土も樹木も/大きな休息に入りました
 ふっと/思い出したように/声のない 子守唄/それは粉雪 ぼたん雪
 師も走る/などと言って/人間だけが息つくひまなく/動きまわり
 忙しさとひきかえに/大切なものを/ぽとぽとと 落としてゆきます

詩人・茨木のり子さんの「十二月のうた」。

近くのイレブンカットまで散髪に行くと言ったら、妻が「ついでに図書館に寄って茨木のり子さんの詩集を
借りてきて」と言うので一冊借りてから散髪に行った。

店は混んでいたが待つことにして、その間、この詩集を読んだ。
40分ぐらい待っただろうか、やっと順番がきた。そのときには、もうこの詩集を読み終えていた。

「汲む-Y・Yに-」という題の詩の中の「初々しさが大切なの/人に対しても世の中に対しても/
人を人とも思わなくなったとき/堕落が始まるのね 堕ちてゆくのを/隠そうとしても 
隠せなくなった人を何人も見ました」という一節が印象に残った。

今日から師走。この詩集の中に「十二月のうた」というのがあったので紹介した。