Nonsection Radical

撮影と本の空間

断絶の問題

2014年09月16日 | Weblog
ニュースサイトを見ていたらクルマのデザイナーの人がミニバンに乗るのをやめませんかと”提言”して反発を受けているという。
ミニバンばかりが街にあふれている姿に苦言を呈しているのだが、利用者からは大きなお世話と言える反発が寄せられている。
もちろんデザイナーが言っている事に一向の余地もないと思える反発だ。
ホントはカッコいいクルマに乗りたいんだけど、家族もいるし、実用性を考えるとこれしかないんだよ、という”弱気”発言でもない。
結構ミニバンを気に入ってるようなのだ。
ドンガラもデカいし、ラクチンだし、荷物も人もたくさん積めるし。
個人的には確かに街なかにはミニバンがあふれていて、あんなの乗っていて何が面白いんだろうとは思うが、同時にクルマに面白さなど求めていない事も知っている。
求めているのは実用なのだ。
かといって、実用の中にも美を求めているワケでもない。
単なる実用なのだ。
その”思想”にデザイナー氏は苦言を呈するのだが、なにしろこの御時勢である。
こういう御時世になると我々は余裕を必要とはしなくても大丈夫になる”国民性”が発揮される。
おかげで更にこういう御時世が続く事になるのだが・・・
ミニバンで十分という”思想”は、当然他の”嗜好”にも向かうはずで、選択の基準は”十分”かどうかであろう。
清い考えだと思う。
でも何が面白いんだと思うが、生活に面白さなど求めていない事も知っている。
必要十分な生活であるかが問題なのだ。
だからユーザーの「夢を語るなよ」という思いは理解出来る。
一方で、デザイナーが夢を語らない事など想像もできない。
完全に断絶した世界になっているのだ。
こういう断絶はあちこちに見受けれると思うのだが、思い当たるフシはありませんか?




尾崎町1丁目の街並み 3
大阪府阪南市尾崎町1,2丁目
撮影 2014年7月12日 土曜日 13時35分
コメント
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