Nonsection Radical

撮影と本の空間

「吉田調書」は読みましたか

2014年09月25日 | Weblog
朝日新聞が通称「吉田調書」を入手して、センセーショナルな”公開”が問題になり、政府が公開すると言った時に「使えるな」と思ったんだろうなぁと思った。
つまり朝日に反撃するだけの中味だと踏んだのだろう。
ま、それで「命令違反」という見出しは誤りだったとなった。
では「指示」だったかというと・・・
これは政府が公表後、やっと読み終えての感想なのだが。

「吉田調書」というのは東京電力福島原子力発電所における事故を政府の調査委員会が調査・検証のためにヒアリングしたものだ。
実際のヒアリングは約500人ぐらいの関係者に行なわれたらしいが、公開されたのは19人だけだ。
その一人が事故当時第一原発所長であった吉田昌郎氏だ。
19人のうち、やっと吉田調書だけ読み終える事が出来たのだが、これまで数々のドキュメンタリーやルポを読んできたが、これほど臨場感のあるすぐれた記録はない。
まず聴取者が的をはずさない質問をする。
たぶん加藤という人だと思うのだが、的確な質問を行ない、また吉田氏も記憶を探りながらも的確に答えていく。
後半の別日のヒアリングで聴取者が変わった時には、話のリズムがずれていくので的確さがなくなっていく。
このヒアリングは事故の調査・検証を目的にしているのだから、時系列で現象を確認し、どのような対応があったのかを明らかにしていくのが目的だ。
ところが朝日新聞は、そういう流れとは別の所員退避について文言に注目し「命令違反」があったという記事を書いた。
これが”誤報”であったかどうか、あるいは”虚報”であったかで騒いだのだが、残念ながら本来の目的である調査・検証によって見えてきた問題点にどこも注目しなかった。
政府公開後、いろいろなところで「吉田調書」として「要旨」を報じたが、基本的にやったことは朝日と同じである。
恣意的に調書の一部を抜き出して”物語”を作っている。
だからそんな「要旨」を読んでも何の役にも立たない事が、調書すべてを読んでわかった。
この調書は、すべて目を通して初めて全体の流れがわかって、枝葉末節の言動がどのような流れの中で発言されたのかがわかる。
その一部を取り出しても何の意味も持たない。

どうしてこの調書を読もうと思ったかというと、まず「真偽」を確かめるという事もあったが、自分なりに事故の状況を確かめてみたいと思う気持ちがあった。
事故当時、リアルタイムで報道、発表などを追いかけていたが、その動きの検証もあったし、外部の人間がああしろこうしろと言った”アイデア”が有効であったかという確認もしたかった。
で、わかったことは、当時の報道はほとんど何も伝えていなかったという事だ。
伝えようにも伝えられなかった。
21世紀の世の中なのに、事故現場と東電本店、政府機関との連絡が満足に出来ていなかった。
通信網も満足に確保出来ず、わずかな電話回線と東電本店とのビデオ会議網が通信手段であったが、事故現場での司令部となる所長のいる免震重要棟と各現場との連絡も満足に出来ない状態が続いた。
そこで”伝説”になるような騒ぎが起こった事が理解出来る。
政府、東電、発電所での意思の疎通が出来ず、総理が東電に乗り込んだり、発電所に出向いて情報を得ようとしたり、「撤退」発言があったとか、なかったとか、吉田所長がごちゃごちゃうるさいと怒ったり。
すべて情報が流れなかった事による。
そこは問題とならないのか。
マニュアルだと事故の場合、どのように情報が伝達するか決められている。
そして訓練では当然ながら滞りなく連絡が行き渡る。
それが出来なかった。
マニュアル通りに行かなかったのは、事故対応においてもそうだった。
マニュアルにない事象が起きてしまったのだ。
そのために現場は考えられる事を力の限りやった。
それで“この程度”ですんだのだ。
調書の中で吉田所長は、様々な”提言”を反省とともに行なっている。
調査・検証なのだから次へつなげなければ意味がないのだ。
だが、この調書は非公開となっていたのだ。
はたして事故の教訓は広く伝わったのだろうか?
そして現在原発再稼働を目論んでいる政府、電力会社、また自治体、国民は、この事故の調書から得られた情報を活かした対策をとっているのか。
本当は、報道機関や学者、行政が調書から得られた情報が対策に活かされているのかを調査・検証しなければならないのだ。
そういう必要な事には目も向けずに、誤報、虚報で騒いでいるのだから。
部分を取り上げると、またバイアスのかかった情報になるので、ぜひ自分の目で全文を読み通してみてほしいな。

政府事故調査委員会ヒアリング記録




金沢駅 東口前
石川県金沢市木ノ新保町
撮影 2014年9月6日 土曜日 10時20分
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ダニの喘息

2014年09月24日 | Weblog
わかってるんすよ。
この時期に咳が出始めるのはダニアレルギーであってジョシアレルギーからじゃぁない事ぐらい。
だからお掃除したりするんだけど、結局春までコンコンと狐が憑くんすよ。
対処療法しかないんだけど、それがなかなかねぇ。
そうも言ってられないんで、お薬探し開始。
それより医者を探せってか・・・




総武本線 平井駅前
東京都江戸川区平井5丁目
撮影 2014年8月13日 水曜日 15時05分
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あと3日

2014年09月23日 | Weblog
今日も一日動画変換。
あと3日ぐらい繰り返したらストックが終了するだろう。
そうしたらまた撮影再開。
それまではのんびりと充電。
本の感想とかもまとめたいし、写真も変換したいし、もちろん読書も。
頭の中が空っぽだと妄想もわいてこなくなる。
次に行きたい場所も思い浮かばない。




神武通り商店街
静岡県焼津市本町5丁目
撮影 2014年8月14日 木曜日 13時35分
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ウラヤマシイ食生活

2014年09月22日 | Weblog
ちょっと面白い記事を読んだのでその事を。
一般に薄味といわれる関西の味だけど、実際は関東より塩分は多いという結果に、毎度の事ながら塩分が多いという事を避けて、話題を別の方に持って行くコメントが笑える。
その中で、関西は「ダシ」が決め手なんだという発言があり、ウラヤマシイ食生活だなと思ったのだ。
とかく関東は醤油が黒く辛くてダシの味がしないと関西人はいうのだが、関東から関西へ越してきて”現実”とコメントとの違いに、”現実”は極めて少数派で、コメントをする人のような生活を大多数の人がしているからダシについてみんな語れるのだなぁと、”初めて”わかった。
関東での生活では、基本的に化学調味料を使わない食事で、加工食品も最小限で、塩、砂糖、醤油(アルコール添加していない)、味噌(麦と塩と麹だけ)、ミリン(本物)などで質素なものを食べていた。
関西に来て、老母が出すものを黙って食べているのは、何か余計な事を言うとボケるのではと恐れているからだ。
多くが近くのスーパーで買ってきたもので、さすがに不味いので味噌と醤油だけは高いといっても月々そんなに使わないのだからと説得して無添加の”普通”のものに変えてもらった。
たまにスーパーに行って棚を”吟味”して、他の人がどのようなものを買うのか”観察”するんだけど、多くが値段の安いものを買っていくのが”現実”だ。
醤油はアルコール添加の”薄めたもの”、味噌は”ダシ入り(化学調味料入りということ)を買う人が多いのが”現実”だ。
関東での我が家のように煮干しと鰹節でダシをとるという事はしないのか。
加工食品も多くが「アミノ酸(化学調味料)入り」だし、試しに食べたたこ焼きの”ダシ”も化学調味料の味だったし、大阪で有名だというソースも化学調味料入りだし、美味くて安いという立ち食いうどんも化学調味料入りだし、有名なコンブ加工製品に化学調味料が入っていてビックリしたし、なんでもかんでも化学調味料ばかりの味がして、イヤになっていたのが”現実”なんだけど、コメントを読む限り、それは極めて少数で、大多数はキチンとコンブとカツオと煮干しでダシをとった食品を食べているらしい。
だから大きく「関西はダシのうまみ」と言えるのだろう。
関西には淡口醤油という色が薄くてとびきり辛い醤油があるんだけど、たっぷりのダシでうまみを出したつゆに、少しだけ淡口醤油を入れて味を整えるというのが関西の、特に大阪の料理の特色なんだけど、そういう手間のかかる、でも美味しい料理を関西人は今でも日常として味わっているから自慢出来るのだろう。
たいへんウラヤマシイ食生活だ。
”現実”には現われてこないので、どこで日常的に食べているのだろうか。
駅の立ち食いで化学調味料味のうどんをすするオトーサンはごく少数なんだろうね。(大阪駅の地下に化学調味料を使っていないという立ち食いがあるが)
みんなちゃんとしたうまみのあるダシを使った食事をしているほとんどの関西人がホントにウラヤマシイと思っています。

笑い話
東京の客が美味しいラーメンがあると関西人を東京の地元のラーメン屋に連れて行ったが、ちっとも美味くなくて「あいつらの味覚おかしいわぁ」と嘆く関西人。
で、その関東人が関西に来た時にラーメン屋に連れて行ったら「こんな美味しいのははじめてだ」と感嘆したと自慢する。
で、「東京のまずいラーメンを美味しいって食べていた味覚のおかしい連中が、大阪のラーメンが美味しいって言っても、味覚がおかしいんだから本当に美味しいのかわかんないよね、そのラーメン」と言ったら黙ってしまった。





平井親和会商店街 2
東京都江戸川区平井3,4丁目
撮影 2014年8月13日 水曜日 14時55分
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比較三原則

2014年09月21日 | Weblog
今日はお天気もよくて、秋にはまだ早い京都を徘徊。
コンデジ片手に気の向くまま。
撮影するものは、キレい、カワユイ、カッコいいと思うもの(当社比)。
そう感じるものしか写さないし、目も向けない。
そう決めているのだ。
他人が見たら「これがぁ?」と思うものでも、撮影の時にはそこに美の三原則を見つけて撮影しているのだ。
こういう御時世には、圧倒的な美を主張しないと、負の力に負けてしまう気がするのだ。
みっともなく、器の小さな負の力が大手を振ってまかり通っているが気に入らない。
なんて大層な事を主張しているわけじゃない。
単に、キレい、カワユイ、カッコいいものが好きなだけなんだ(笑)。




大開通り 7
兵庫県豊岡市中央町
撮影 2014年8月2日 土曜日 11時10分
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