附属中学の卒業祝い花の片付けに行った道すがら、
今日は木の花やサクラのほかにも草花の花々をいくつも見ることができました
ドイツ在住の知人から「ムスカリと一緒にちょっと違う花がどんどん増えるているが名前がわからない」と写真を見せていただいた
調べてみて、ムスカリにもいろいろあるんだとわかった
写真から花序の上下で2色咲きの品種に見当をつけて送ったら、違ったようで
「縁に白色は入らない、何より葉がチューリップのように幅広い」・・・とさらに全体の写真を送ってくれた
それで、Muscari latifoliumではないかと送ったら、どうやらそうらしい、
ドイツでは[葡萄ヒヤシンス]と呼んでいるとのことでした。
latifoliumは「広葉の」という意味です
それで、ラテン語の意味が分かると面白いねということになり、ムスカリとヒヤシンスは同じ科(以前はユリ科、いまはキジカクシ科)だということもわかりました
ムスカリはキジカクシ科 ムスカリ属の植物の総称
別名グレープヒヤシンス
地中海沿岸・西アジアに40~50種
属名はギリシア語のmoschos(じゃ香)に由来する、じゃ香のような芳香にちなむ
合弁花は壺型または卵形上で花被の先はヒヤシンスのように反転する
花色の違う園芸品種もいろいろあるようです
学名検索で和名ムスカリを牽くとMuscari neglectum Guss. ex Ten. これはあまり出回っていないようです
日本で多く出回っているのは M.aumeriacum (これには和名は無い)とMuscari botryoides (L.) Mill.(和名ルリムスカリ)
アルメニアクムはアルメニアからイラン西部原産。
ボトリオイデスは香りがなく、逆さにするとブドウに似ている
この写真はどっちだろう?
ほかに
Muscari comosum (L.) Mill.‘Plumosum’ 伸びた花が羽のようで和名はハネムスカリ
そして
Muscari latifolium 葉がチューリップのように幅広い・・・知人のはこれだと思われます
小学館フィールドガイ14園芸植物・庭の花花屋さんの花p.260
ブドウヒヤシンスと呼んでいると聞いて、ヒヤシンスを改めて見てみる
ヒヤシンスもキジカクシ科に分類され、ムスカリに近い
葉が広い、この花を小さくして花を壺形にしたら知人の庭のムスカリに似ているかも
ヒヤシンス
Hyacinthus orientalis L.
ヒアキンツス オリエンタリス
キジカクシ科 ヒアシンス属
ヒヤシンス属には約30種の原種があるが、園芸化されたのはオリエンタリスのみ
原産地は地中海沿岸、南アフリカ
16世紀後半にトルコ、小アジア地方から、イタリア・ドイツを経由してオランダに入り、18世紀に注目を集め改良が進んだ
現在の様に豪華になったのは19世紀末から
日本へは江戸時代末期に渡来しヒヤシントと呼ばれ風信子と書かれていた
参考: 日本花名鑑④p.211
小学館フィールドガイ14園芸植物・庭の花花屋さんの花p.256
春は黄色い花とともにやってくる、黄色と言えば
今日、いけばなの師匠がチョウを見つけて教えて下さった
黄色い蝶、ことし初見。身近に見られる黄色い蝶を調べたらキタキチョウとのことでした、捕まえてよく見ないとわからない
参考: 庭のチョウ・よく見られるチョウ
春は紫の花も多いように感じる
ショカツサイ別名ハナダイコン、オオアラセイトウ
ショカツサイ別名ハナダイコン、オオアラセイトウ
Orychophragmus violaceus (L.) O.E.Schulz
アブラナ科
ソメイヨシノは青空バックだとさらにきれい
リナリアってこんなにキョが長かったんだ
キンギョソウを小さくした感じ
リナリア 別名ヤナギウンラン、ヒメキンギョソウ姫金魚草
Linaria purpurea (L.) Mill.
リナリア プルプレア
オオバコ科(旧ゴマノハグサ科) ウンラン属
Linariaは葉の形がlinum(ラテン語の亜麻)に似ているから
北アフリカ・スペイン原産、園芸的にはモロッコ原産のL.maroccanaが多い江戸末期に渡来して以来、一部野生化している
参考: みんなの趣味の園芸 日本花名鑑④p.130 園芸植物p.130 侵入生物データベース
パンジー、サンシキスミレ
サンシキは紫色・黄色・白色の三色のこと
Viola tricolor L.
ビオラ トリコロースル
スミレ科 スミレ属
パンジーの名はフランス語のPenser考えるから
うつ向いて咲く様子が物思いにふけっているように見えるから
ビオラはフランス原産のViola cornuta L.ヒメサンシキスミレから
どちらも多くの種の交配で作られた
参考: 日本花名鑑④p.476 園芸植物p.162
アブラナ油菜 別名ナノハナ、ニホンアブラナ,ナタネ,ウンダイアブラナ
Brassica rapa L. var. oleifera DC.
Brassica rapa L. var. oleifera DC.
ブラッシカ ラパ オレイフェラ
在来のアブラナは、野菜として
油を採るのはセイヨウアブラナ
ミズナもハクサイも学名はBrassica rapaってことは同種、びっくり
ハナニラ あちこちで見かけるけれど、色が白~ピンク~青~紫いろいろ、違う属で黄色もあるらしい
Ipheion uniflorum (Graham) Raf.
イフェイオン ユニフロラム
ヒバンバナ科(旧ユリ科)
参考: みんなの趣味の園芸
アネモネ
こちらは八重
ハナイチゲ花一華 別名ボタンイチゲ牡丹一華、アネモネ
Anemone coronaria L.
アネモネ コロナリア
キンポウゲ科 イチリンソウ属
参考: 日本花名鑑④p.20
ローズマリーだと思って写真を撮りましたが、よく似たウェストリンギアだとわかりました
花弁にしま模様があるのがローズマリー、この花には下唇基部に暗色斑がある
ウエストリンギア 別名ウェストリンギア、オーストラリアン・ローズマリー
Westringia fruticosa
ウェストリンギア フルティコサ
参考: 日本花名鑑④ p.494 みんなの趣味の園芸
(210401加筆訂正)
クリスマスローズ
クリスマスローズの分類や品種は難しいのでざっくりとクリスマスローズHelleborus属の何か
花びらのように見えるのは萼
雄しべの周りの小さな緑色が花弁の変化した蜜腺
クリスマスローズ 別名フユボタン冬牡丹
ヘレボルス ニゲル これは白色のクリスマスローズの学名、写真のは不明
交配種がいろいろある
キンポウゲ科 クリスマスローズ属
さっきのアネモネの別名が牡丹一華だった
大きくてきれいだと和名に牡丹とつくのだろうか
サンシャインシティのクリスマスローズの世界展、今年は中止
オステオスペルマムは花弁(舌状花)の表裏の色が違う品種が多い
Osteospermum
オステオスペルムム
キク科 オステオスペルマム属
南アフリカ原産 多年草 園芸品種が多い
近縁のディモルフォセカ属(Dimorphotheca属)との交配による「シンフォニーシリーズ」という品種もある
これはなんだろう?
ディモルフォセカは「2つの形の果実」の意味で、舌状花のタネ(角張っている)と、筒状花のタネ(薄い円盤状)の形が異なる・・・この性質はオステオにはないのかしら?花は葉のついた茎に咲く。舌状花のみに果実が稔ると書いたサイトもあった
郵便局の前のプランターで
花弁が二重(下のは萼が花弁化したもの)はクルメツツジと覚えていたけれど、それだけでも無いようで、よくわからないところもまだあるようで
街森研究所というサイトの2006年の「難解なキリシマ・ツツジ群を紐解く」に詳しい解説がありました
Rhododendron x obtusum (Lindl.) Planch. 'Sakamotoi'
ロドデンドロン オブツスム サカモトイ
ツツジ科 ツツジ属
obtusumはキリシマツツジの種小名
江戸時代末期に九州久留米藩の坂本元蔵による品種改良に端を発するとされる‘Sakamooi'はこの坂本?
参考: 街森研究所 日本花名鑑④p.383
ラジオ体操発祥の公園で
カリン・・・こうしてみると美しい花
Pseudocydonia sinensis (Thouin) C.K.Schneid.
バラ科 カリン属(旧ボケ属)
日本花名鑑④p.78
ヤマザクラ
ヤマザクラ
Cerasus jamasakura (Siebold ex Koidz.) H.Ohba
ケラスス ヤマサクラ
バラ科 サクラ属
日本花名鑑④p.355
・・・宿題
ツルニチニチソウ 葉の縁に毛がある
毛が無いのはヒメツルニチニチソウ
こちらは斑入り、どちらも歩道のプランターで
ツルニチニチソウ蔓日日草
Vinca major L.
ウィンカ(ビンカ) マヨル
キョウチクトウ科 ツルニチニチソウ属
常緑多年草
ヒメツルニチニチソウは
Vinca minor L.
ビンカ ミノル
majorマヨルは「大きい」、minorミノルrは「小さい」
日本花名鑑④p.476
カナメモチ 別名ベニカナメ、アカメモチ ソバノキ(花が似ているから)
Photinia glabra (Thunb.) Maxim.
フォティニア グラブラ
本州~四国・九州
オオカナメモチ
Photinia serratifolia (Desf.) Kalkman
中国・台湾
両者の交配種のレッドロビン
Photinia x fraseri W.J.Dress 'Red Robin'
日本と中国の掛け合わせでニュージーランドで作出された
どこにも西洋(ニュージーランドは西洋?)は関係ないけどセイヨウカナメと呼ばれる
セイヨウカナメは花が咲いても葯が白くて実らないという観察がある。
また、カナメモチより葉が大きいとある
まだまだ私にはよくわかってない・見分けられないカナメモチの仲間
どれも
バラ科 カナメモチ属(Photiniaフォティニア属)
日本花名鑑④p.332 庭の木・街の木p. 葉で見分ける樹木p.65 野山の木p.108
クレーンでケヤキの剪定をしている
切った枝をまとめ、片付け中
こんな時でないと梢の花は観察できないと写真を撮った
先生は、いけばなように枝がほしいわね・・・というお顔
写っているのは雄花序のようで、雌花は残念ながら写ってない
予習してよく見て探して撮らないと
短枝に種と羽の代わりの葉がついて落ちているのを見て知っているので、考えればわかりそうなものを・・・来年また・・・宿題
雄花の花序は新枝の下方に、雌花は新枝の上方の葉腋に1個(まれに3個束生して)つく
ケヤキ欅 別名ツキ槻
Zelkova serrata (Thunb.) Makino
ゼルコバ セラタ
ニレ科 ケヤキ属
落葉高木 雌雄同株 美しく広がった樹形がケヤキらしいけど
県庁前や花と緑の振興センターにこの竹箒樹形の‘ムサシノ1号・2号’が植わっている
なんでそういう品種が要る?と思っていたけれど、街路樹にしたときに信号を邪魔しないってのもすぼまった箒樹形の利点と書いてある本があって、ケヤキもそうかなと思いました
参考: 松江の花図鑑 日本花名鑑④p.500 花と緑の振興センター
シモクレン
入学したころ、この木を見上げて「まあ、きれいなカトレア」と言った附属の生徒に私が似ているといわれて戸惑った・・・そんなことを思い出した、記憶って不思議
当時の私は、これが蘭ではなくモクレン(シモクレン)ということは知っていたけれど
蘭と言えば、世界らん展が今年は規模縮小で開催されているとのことで、行きたいけど今年は自粛しよう
日本花名鑑④p.279
写真の花は葯が見えるので雄花の様です
松江の花図鑑の写真を拝見すると、雌花は花弁が白くなかなかきれいです
この枝の冠は勝者のしるし(ときどきオリーブと間違える)
ゲッケイジュ月桂樹 別名ローレル
Laurus nobilis L.
ラウルス ノビリス
クスノキ科 ゲッケイジュ属
Laurusは「緑・常緑の」nobilis「高貴な」
地中海沿岸 常緑高木 雌雄異株
日本では大半がさし木でふやされた雄株
校内にグリーンアドベンチャーの名札が散見される
サクラかなと思ったらスモモでした
2本ある
植えた人の思いを知りたく思いました
自家不稔性があるから、実をつけさせたくて2本なのかな
スモモ 李、酸桃 別名ニホンスモモ、プラム
Prunus salicina Lindl.
プルヌス サリキナ
バラ科 スモモ属
品種はソルダムなどたくさんある
参考: みんなの趣味の園芸 日本花名鑑④p.359