ふたりの生活。

東京の下町で暮らすふたりの生活

夫のパンツ。その3

2007-07-31 | 

「ま」さんにとって どれほどそのパンツが素晴らしかったのかを

数日のうちに私は知った。

 

その日、仕事から帰った「ま」さんの手にはGAPの紙袋が…

外回りの途中で立ち寄ったらしい。

誇らしげにネイビーカラーの紙袋を振って見せる。

 

『買っちゃったよ~

満面の笑みである。

グリーンやブルーのパンツを袋から出しながら

『あのカクレクマノミの柄は売り切れてたよぉ~

残念そうに奥歯をかみしめていた。

・・・・あの柄をそんなに気に入っていたのか

 

 

 

 

そして

その翌々日くらいに

「ま」さんはまたまたGAPの紙袋を下げて帰宅した。

もう、引き出しの中のパンツを すべて入れ替えんとする勢いである。

『やっぱり、あのカクレクマノミ柄は一番人気だよ!!

『他のは山のように残っていたけど あれはどこにもない!!!

大した惚れ込み加減である。

カクレクマノミ柄のパンツをさがして 別の支店をはしごしたようである。

 

 

 

で、

以降

毎日のように「ま」さんは<垂れてて目立つ>そのパンツを穿いている。

 

Tシャツの裾から グリーンやブルーやボーダーに包まれたぷらぷらをのぞかせて

家の中をうろうろしている。

 

 

目のやり場に困る。