自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

クロノスの時間とカイロスの時間

2014-11-04 06:07:22 | ひとり言
ボクの個人的な興味を掘り下げるために、ゼミを開催している。


それも不定期で。


昨日は、久々の、そのゼミだった。


果たして、来てくれた参加者たちがどれほどおもしろかったのかは、まったくの謎だけれども、やっているボクは十分に楽しませてもらいました。


昨日のテーマは「千と千尋の神隠しを科学する」


なんで今このタイミングでジブリ作品かと言うと、以前から要望もあったし、日程がこの日しか取れなかったし、といろいろな理由があるけれど、、、特に大した理由はありません。


しいて言うならば、日本映画興行ランキングで、堂々と1位になっている、この作品が、なぜ1位なのかを自分なりに掘り下げてみたかったのです。


ボクは、以前にも書いたと思うけれども、漫画やアニメが得意ではない。


さらに、原作のある映画は、原作のイメージから離れてしまうことが多いので、敬遠することも多い。


そういった意味合いで、ジブリのスタンダード作品の映画にはできるだけ触れたくない。


最近の『思い出のマーニー』も、『仮暮らしのアリエッタ」も、『ゲド戦記』も、、、、


見たら、ボクが本で読んだイメージが壊れてしまう。


イメージは、それぞれ個人の中で生命力を持って生きていますからね。


まぁ、そんなこんなの理由で、ボクが観たことのあるジブリ作品は、ほんの少ししかない。


でも、その数少ない鑑賞したジブリ作品の中で、この『千と千尋の神隠し』は、とても面白かった。


こういったファンタジー作品は、ユングが示す人間の普遍的心理構造に見合っている。


そういう物語は、ボクたちの心の成長を示すマップであり、ガイドでもあるのです。


主人公を通して、読み手であるボクたちの心の成長を促してくれるということ。


今回ボクが特に興味を持ったのは、「時間」


千尋と両親が、この不思議な街に紛れ込んでから、2泊3日のお話なのだけれども、元の車に戻った時には、周りが草ぼうぼう。


つまり現実の時間は、2泊3日どころではなかったということ。


時を刻む「時間」はクロノスの時間と言う。


今日は、2014年の11月4日、そして時間は朝の何時何分、、、、といった具合。


特定する必要のある時に使う「時間」。


それに対して、カイロスの時間と言うのは、恋に落ちた「とき」、とか、幸せな「とき」、と言った具合。


このカイロスの時間には、長さではなく、そこに「質」があり「奥深さ」がある。


楽しいときの1時間はあっという間に過ぎてしまうけれども、同じ1時間でも退屈なそれは、ものすごく長く感じる。


千と千尋は、ボクが観る限り、ざっと40日ほど経過している。


それも、ちゃんと宮崎さんは、さりげなく、たぶん誰にも気づかれないように映像の中で仕掛けている。


映画では見落としてしまう「時間の流れ」を、ちゃんと描いているのです。


ボクにとって、昨日の2時間のゼミは、あっという間の出来事だった。


この非日常の中に身を置くことで、ボクたちの心は豊かになっていくってこと。


こういう時間を過ごせるのって、しあわせです。


次回のゼミは、年に2回だけ行っている「エニアグラム」のワークショップ。


初めて「タイプごとの相性」に、チャレンジします。


エニア好きな方、どうぞお集まりください!




最新の画像もっと見る

コメントを投稿