自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

子どもたちは私たちの未来、それじゃお年寄りは?

2014-11-02 08:22:23 | ひとり言
ホイットニー・ヒューストンが旅立って、もう2年が経った。


特別なファンだったわけじゃないけれども、ボクにとって思い入れの強いアーティスト。


そもそも、子ども未来研究所と言う、ボクたちのNPOのネーミングも、ホイットニーの歌の歌詞から頂いた。


『クレイテスト・ラブ・オブ・オール』と言う名曲がある。


その中に、「子どもたちは私たちの未来」と言う歌詞がある。


この歌詞は、今でもボクの心に響き続けている。


そこには、明るい未来への希望があり、だからこそ、大人の自分の責任を強く感じる。


30校を超える、子どもたちのためのアートセラピー教室は、そんな思いから始まった。


ただ、最近感じることがある。


60歳を超えて今、自分の未来には希望があるのか?と。


個人的には、ワクワクすることがたくさんあるけれども、世の中一般の意識の中では、子どもたちには未来を感じても、高齢者に未来を感じる人は少ないような気もする。


「あーはなりたくない」と言うモデルとして、高齢者をとらえてしまうと、何か切ないような悲しいような気分になってしまう。


實川欣伸さんと言う富士登山家がいる。


もうすでに70歳を超えている。


40歳を過ぎたころに初登頂以来、今では、年に200回以上登頂する。


年に200回と言うと、悪天候もあれば冬の雪もあるから、並大抵のことではない。


驚くことに、一日に2回登頂することもあるという。


いったい何のために???


「何度登っても飽きることがない」のだそうだ。


山に荷物を運び上げる「強力」さんだった、故梶房吉さんの1672回が今までの記録だった。


今年の夏、實川さんはついにその記録を塗り替えた。


三浦雄一郎さんは80歳で3度目のエベレスト登頂を果たした。


限界を決めてしまうのは、自分なんですよね。


高齢者にかかわる、いわゆる介護事業には、若い人たちがたくさんいる。


ボクの母親がいる施設にも。


「元気でね、いい人ばっかりだよ」


めったに人を褒めないし、愚痴ばかりの母親が、珍しくつぶやく。


「いったいなんで生きてるんだろうね」とつぶやきながらも、スタッフの方にはうれしそうな笑顔を見せてくれる。


そう、高齢者に未来を与えるのは、ボクたちの責任。


子どもたちから未来をもらって、お年寄りには、その未来を分かち合っていく。


アートは、意欲の衰えたお年寄りに目の輝きをもたらします。


認知症で不機嫌なお年寄りに、子どものように無邪気な笑顔を運んでくれます。


柔らかくやさしい画材に触れると、目を真ん丸にして驚きます。


小さな声でしか話さなかったお年寄りが、歓声を上げます。


ボクたちの大事な仕事の一つに、お年寄りに未来を与えることのできる仕事があったことが、なんとも誇らしいのです。






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