あったかい冬なのか、寒い春なのか・・・
今読んでいる『エイラ~地上の旅人』には、大地の女神ムトが、冬との戦いに勝つとはるが訪れる・・・とあります。
もちろん冬も簡単には敗北を認めようとはしないのです。
いったん引き下がる振りをしながら、女神が気を緩めた頃に、真冬以上の激しさで、冬の雷と吹雪を運んでくるというのです。
それでも、何度かの戦いの後、いよいよムトは「冬の背骨を折る」ことで、完全なる勝利を手にするというのです。
ボクたちの知らない世界で、そんな戦いがあるとしたら・・・・面白いですよね。
そんな、神話や物語は、大自然の現象を人間の理解を超えるものとしてとらえ、何とか納得するための、「お話」を作り出したところから生まれたといえるのです。
だから、神話で語られている話を、本当にあったこととしてとらえるはずもありませんが、それは確かに「あった」のです。
何万もの銀河系がこの宇宙に存在しているのですから、ボクたちの智恵を超える「何か」があるのは当然でしょう。
『変身』カフカ
読んだことありますよね。
とにかくボクは、この物語を読んだときに、「???????」でした。
グレゴール・ザムザという男が、ある朝目覚めたときに、自分が一匹の巨大な虫に変わっていることに気づくことから始まるんですから。
目覚めたときに、虫ですよ!!
それも、「鎧のような背中を下にして、あおむけに横たわっていた」のです。
「腹の上には横に幾本かの筋がついていて、筋の部分はくぼんでいる・・・・」
虫嫌いの皆様にとっては、読みはじめからぞっとするようなお話です。
カフカは、その主人公ザムザが「なぜ虫になってしまったのか」をまったく説明していないのです。
おまけに、最後にまた人間に戻るというお話しでもないのです。
まぁ、詳しい分析は専門家に任せるとして、この『変身』は、ボクに衝撃を与えました。
この『変身』の書評を読んだカフカのコメントを紹介しましょう。
「エートシュミットは僕がありふれた事件の中へ奇跡をこっそり忍び込ませていると主張しています。それは彼の重大な誤解です。普通のものそれ自体がすでに奇跡なのです・・・・・・」
そうなんですよね。日常の何気ないことが、実はとても大切で、それこそが奇跡的といえるようなことばかりなんです。
おとといの晩、というよりも明け方にNHKの『プロフェッショナル』という番組の再放送をやっていました。
紹介されていたのはかなり有名なパティシエで、杉野英実というでした。ボクは知りませんでしたが、きっと知っている方も多いでしょうね。
「杉野のお菓子作りは、綱渡りのようなギリギリの積み重ねだ。たとえば、杉野の得意とするチョコレートのムース。杉野は、表面にかけるチョコレートのツヤにこだわる。ココアを煮詰め、ゼラチンを加え、チョコを冷ましていく。重要なのは温度管理。熱いままだとツヤは生まれない。冷ましすぎればコーティングが分厚くなり塊ができる。その日の室温や湿度によって微妙に変わる「適温」を、チョコレートの粘り気だけで判断する。最高の状態は一瞬。それを逃すと、客に出せるものにはならない。」
こんな具合。
そして、かれは思いをこめてこんな話をしていました。
「4年も待ってようやく職人として雇ってもらえた最高のお菓子職人の下。ところが、入ってみてがっかりした。フランスにルノートルというお菓子作りの学校がある。そのルノートルのレシピと何一つ変わらなかったから。
でも、同じレシピなのに、明らかに美味しくてすばらしい。
レシピは、音楽の楽譜と同じ。それを奏でる演奏家によって、まったく違う音楽に聞こえることすらある。
あたりまえが一番むずかしい・・・・」
あたりまえ・・・これこそが神が宿る場所だから
だからこそ、奇跡なんです。
今日は、透き通るような青空。
なんでもない毎日の天気も、そこに奇跡がある。
さて、週末には、養成講座18期生のスタートです。
この出会いにも奇跡が・・・・きっと。
今読んでいる『エイラ~地上の旅人』には、大地の女神ムトが、冬との戦いに勝つとはるが訪れる・・・とあります。
もちろん冬も簡単には敗北を認めようとはしないのです。
いったん引き下がる振りをしながら、女神が気を緩めた頃に、真冬以上の激しさで、冬の雷と吹雪を運んでくるというのです。
それでも、何度かの戦いの後、いよいよムトは「冬の背骨を折る」ことで、完全なる勝利を手にするというのです。
ボクたちの知らない世界で、そんな戦いがあるとしたら・・・・面白いですよね。
そんな、神話や物語は、大自然の現象を人間の理解を超えるものとしてとらえ、何とか納得するための、「お話」を作り出したところから生まれたといえるのです。
だから、神話で語られている話を、本当にあったこととしてとらえるはずもありませんが、それは確かに「あった」のです。
何万もの銀河系がこの宇宙に存在しているのですから、ボクたちの智恵を超える「何か」があるのは当然でしょう。
『変身』カフカ
読んだことありますよね。
とにかくボクは、この物語を読んだときに、「???????」でした。
グレゴール・ザムザという男が、ある朝目覚めたときに、自分が一匹の巨大な虫に変わっていることに気づくことから始まるんですから。
目覚めたときに、虫ですよ!!
それも、「鎧のような背中を下にして、あおむけに横たわっていた」のです。
「腹の上には横に幾本かの筋がついていて、筋の部分はくぼんでいる・・・・」
虫嫌いの皆様にとっては、読みはじめからぞっとするようなお話です。
カフカは、その主人公ザムザが「なぜ虫になってしまったのか」をまったく説明していないのです。
おまけに、最後にまた人間に戻るというお話しでもないのです。
まぁ、詳しい分析は専門家に任せるとして、この『変身』は、ボクに衝撃を与えました。
この『変身』の書評を読んだカフカのコメントを紹介しましょう。
「エートシュミットは僕がありふれた事件の中へ奇跡をこっそり忍び込ませていると主張しています。それは彼の重大な誤解です。普通のものそれ自体がすでに奇跡なのです・・・・・・」
そうなんですよね。日常の何気ないことが、実はとても大切で、それこそが奇跡的といえるようなことばかりなんです。
おとといの晩、というよりも明け方にNHKの『プロフェッショナル』という番組の再放送をやっていました。
紹介されていたのはかなり有名なパティシエで、杉野英実というでした。ボクは知りませんでしたが、きっと知っている方も多いでしょうね。
「杉野のお菓子作りは、綱渡りのようなギリギリの積み重ねだ。たとえば、杉野の得意とするチョコレートのムース。杉野は、表面にかけるチョコレートのツヤにこだわる。ココアを煮詰め、ゼラチンを加え、チョコを冷ましていく。重要なのは温度管理。熱いままだとツヤは生まれない。冷ましすぎればコーティングが分厚くなり塊ができる。その日の室温や湿度によって微妙に変わる「適温」を、チョコレートの粘り気だけで判断する。最高の状態は一瞬。それを逃すと、客に出せるものにはならない。」
こんな具合。
そして、かれは思いをこめてこんな話をしていました。
「4年も待ってようやく職人として雇ってもらえた最高のお菓子職人の下。ところが、入ってみてがっかりした。フランスにルノートルというお菓子作りの学校がある。そのルノートルのレシピと何一つ変わらなかったから。
でも、同じレシピなのに、明らかに美味しくてすばらしい。
レシピは、音楽の楽譜と同じ。それを奏でる演奏家によって、まったく違う音楽に聞こえることすらある。
あたりまえが一番むずかしい・・・・」
あたりまえ・・・これこそが神が宿る場所だから
だからこそ、奇跡なんです。
今日は、透き通るような青空。
なんでもない毎日の天気も、そこに奇跡がある。
さて、週末には、養成講座18期生のスタートです。
この出会いにも奇跡が・・・・きっと。
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