これ、本の書き出し。
「 きりこは、ぶすである 」
西加奈子さんの 「 きりこについて 」 の、最初の一文。
まったく驚いてしまう。
おまけに 「 ぶす 」 の文字は、太字で書かれている。
小説は、その書き出しで決まるという。
トンネルを超えるとそこは雪国だったり、
智に働けば角が立つだったり、
メロスは激怒した、だったり。
でも、きりこはぶすである、は、衝撃だ。
そして、ボクは一気にこのものがたりに引き込まれた。
その、ぶすさ加減と言ったら、「 顔の輪郭はぶよぶよ、点のような目、アフリカ大陸をひっくり返したような鼻、激悪な歯並び 」 なのである。
ちょっと想像しにくいほどの顔立ちなのだけれど、そのきりこが、マァマとパァパに 「 かわいい 」 と言われ続けてそれはそれは大事に育てられる。
そういった意味で、このきりこは、愛情の貯金をたっぷりと心に蓄えて生きていけることがわかる。
きりこは、自分がぶすであることを全く知らずに育つのだ。
いわれたとしても、「ぶす」の意味が分からない。
西加奈子さんの、文体も、運び方も、ボクにとってはとても新鮮だった。
読んだ人とはこの物語について分かち合いたくなるし、読んでいない人にはぜひとも読んでほしい。
猫が大好きなら、さらにこの物語にのめりこむだろう。
オモシロイ、ばっかりで内容はほとんど書かなかったけれど、この人の作品、他も読んでみたくなった。
「 きりこは、ぶすである 」
西加奈子さんの 「 きりこについて 」 の、最初の一文。
まったく驚いてしまう。
おまけに 「 ぶす 」 の文字は、太字で書かれている。
小説は、その書き出しで決まるという。
トンネルを超えるとそこは雪国だったり、
智に働けば角が立つだったり、
メロスは激怒した、だったり。
でも、きりこはぶすである、は、衝撃だ。
そして、ボクは一気にこのものがたりに引き込まれた。
その、ぶすさ加減と言ったら、「 顔の輪郭はぶよぶよ、点のような目、アフリカ大陸をひっくり返したような鼻、激悪な歯並び 」 なのである。
ちょっと想像しにくいほどの顔立ちなのだけれど、そのきりこが、マァマとパァパに 「 かわいい 」 と言われ続けてそれはそれは大事に育てられる。
そういった意味で、このきりこは、愛情の貯金をたっぷりと心に蓄えて生きていけることがわかる。
きりこは、自分がぶすであることを全く知らずに育つのだ。
いわれたとしても、「ぶす」の意味が分からない。
西加奈子さんの、文体も、運び方も、ボクにとってはとても新鮮だった。
読んだ人とはこの物語について分かち合いたくなるし、読んでいない人にはぜひとも読んでほしい。
猫が大好きなら、さらにこの物語にのめりこむだろう。
オモシロイ、ばっかりで内容はほとんど書かなかったけれど、この人の作品、他も読んでみたくなった。
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