自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

『ふくろうくん』 アーノルド・ローベル

2012-11-18 08:38:31 | 絵本
今日の未来創造塾ゼミのテーマは「涙」でした。


「人はなぜ涙を流すのか?」


動物とは全く成分の違う涙を流す人間たち。



感情によって刺激されてあふれ出る涙の性質や役割を参加者とともに学びました。



ボクは男子なので、涙を流すこと自体に拒否感や抵抗があるのです。


もっとも、人前で涙を流すことに抵抗を感じるのは男女の違いはないかもしれませんね。


今日参加したほとんどの女性は、日ごろからごく普通に涙を流すことがあるようです。


データによると女性は月平均3回以上。男性は0回。


涙を流す理由も、女性は自分と周りの人間関係について。男性はテレビや本を読んで…。


これだけで、涙の持つ特有の性質が女性性への刺激によるものだという事が見えてきます。


なかなか面白いテーマでした。


最後に、皆さんに可愛い絵本を読んでお聞かせしました。


『ふくろうくん』 アーノルド・ローベル


森にすむふくろうくん。一人ですが、そこにさみしさや孤独感は全く感じさせません。





冬のある日、ドアをたたく音を聞いて扉を開くと、冬の冷たい風。


おひとよしのふくろうくんは、寒いからと言ってその冬の風さんを部屋に引き入れます。


あっという間に暖炉の火が消えて、飲んでいたスープが凍ります。家じゅう雪だらけになってしまうのです。



ある晩は、ベッドに入って足元を見ると、こんもりと二つの山が見えます。


布団をはいでも何もない、布団をかけるとまた二つの小山。


自分の足だという事がわからないふくろうくんは、結局その山の邪魔にならないように自分はソファで眠ります。



こんな調子でお話は進むのですが、あるひふくろうくんは「なみだのおちゃ」を飲もうと思いつきます。


悲しいことを思い浮かべては涙をゆわかしにためていきます。


足の折れてしまった椅子の事や、ちびた鉛筆のこと。暖炉の裏側に落ちて拾えなくなったスプーンの事。


そうやってたっぷりと涙をためて、それをおちゃにして飲むのです。


「ちょっとしょっぱいそのお茶」は、ふくろうくんをとても幸せな気持ちにさせるのです。



涙を流すと、私たちはスッキリするようです。


ボクは小さいころは泣き虫でした。


それが恥ずかしくて、なるべく人前では泣かないように生きてきました。


でもそれは、世間の常識や恥ずかしさによるもので、本当は感情というものはそのままの形で表現されることを望んでいるようです。


泣きたいときに泣いて、笑いたいときに笑う。



どうやら感情を伴った涙を流すことは、心にも体にも優しいことのようです。


これぞ人間らしい(人間以外にはできない)ことなのです。



最後にみんなで「涙」の漢字について考えてもらいました。



そしてとっても素敵な考えを、皆さんから披露してもらえました。



さんずいに戻ると書く漢字の「涙」


皆さんなら、どんな物語が浮かんでくるでしょうか?



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