自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

注文の多い料理店、、、、じゃなくて母親

2013-01-03 07:59:38 | ひとり言
年末一時帰宅していた母親ですが、急な発熱で、病院に逆戻り。


38度までに上がった熱のせいで、がたがたと体が震えていました。


「まるでコントみたいだねぇ」と、自嘲するほどにがたがたと。


これは尋常ではないと思い、即病院へ行ったのですが、正月ですから当然当直医。


若いそのお医者さん、腕を組みながら、熱も測ろうともせずに


「気持ち悪くは無い?」


「インフルエンザだったら帰ってもらわなきゃならないんだけど」


語りかけるだけ。


インフルエンザ検査のために、鼻に綿棒を入れる時でさえ、からだには一切手を触れようとはしない。


片腕組んだままなんですよ!


「コラァ、コノヘッポコイシャ!オマエハイクラワカイトハイエ、イシャノハシクレダロ!イシャハ、カンジャヲアンシンサセルタメニイルンダ。ドラマノイシャハ、チャントサワッテルゾ!イクラショウガツノバイトダカラトイッテ、テヲヌイタラショウチシナカラナ!」


と、思い切りどやしつけてやったのであります・・・・心の中でですが。


結局、インフルエンザではなく原因不明(ちゃんとした検査ができないので)のまま、病院の自分のベッドへ。


抗生剤を点滴でしばらく続けたら、一日もしないうちに、元気回復。


「冷蔵庫にね、あの、チュウーチュウーすうやつあるでしょ」


・・・ワカラナイ・・・


「ほら、あんたがずっと前に買ってくれたチュウーチュウーするの」


「あー、ゼリーみたいなやつ?」


「そうそれ、それからね、梅干しとね、ブラシ」


「わかった」


「あっそれとね、耳かき」


「わかった」


「あとね」


「まだあんの?」


「元気になったから、もう一度外泊できないかねぇ」


「まだ無理なんじゃない?」


「あー、ビスケットがね、冷蔵庫に入ってるから。」


「わかった」


「この人よく出るねぇ」


「えっ?」


「さっきの人」


テレビをイヤホンで聞きながら、ボクとは話しをするもんだから、時折意味不明。


「数の子買ったのに、もったいなかった」


「仕方ないじゃん」


「あのしゃけの漬けたやつも・・・」


「また買ってきてあげるから」


「あっ、あとね、タオルケット、洗ったまま置いてあるでしょ」


「わかった」


「それからね、醤油とマヨネーズ、ここのご飯は味しないからねぇ」


「・・・わかった・・・・もういいでしょ」


一昨年まで何度かシリーズで紹介していた「ばばファンタジー」を思い出します。



でも、これだけ話せればもう大丈夫。


結局三が日を家で過ごすことは叶わなかった母親ですが、自分流が再び戻ってまいりました。



『注文の多い料理店』では、若い紳士が顔がくしゃくしゃになったまま終わります。


でも、この注文の多いばぁばは、くしゃくしゃの笑顔です。


2013年の年末に米寿を迎えます。


もう少し、生きていてくださいね、お母さん。












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