『花鳥風月』雑記

素朴に質素に優しくいきたいね

新宿御苑

2008年10月31日 | 紅葉

新宿御苑(10/30.レストハウス付近)

『新宿御苑』は都営公園のひとつかと思っていたが国営公園だった。

1590年豊臣秀吉が譜代の家臣であった内藤清成に授けた江戸屋敷の
一部であった、その内藤氏7代目の清正は信州高遠城主となった。

その後、明治政府に上納され宮内省所管となり、昭和22年国民公園
「新宿御苑」として一般に公開され厚生省の所管となった。
環境省の発足に伴い現在は環境省が所管している。

歴史ある樹木も然る事ながら、テーマ毎に造られて居る風景も美しい。
数箇所の広~い芝生広場、、、都心を忘れさせるオアシスである。


ユリノキの葉(10/30.新宿御苑、樹齢百数年の母樹より)

本格的紅葉には1ヶ月ほど早いのだろうが樹木に秋の気配は充分だ。

銀杏と並んで街路路などを黄金の耀きに換えるユリノキは葉の形から
「半纏木」と言う別名があるように職人さんが着るハンテンに似ている、
奴凧や軍配にも似ている愉快な姿に自然の妙技を見るようだ。

このユリノキ、明治40年欧米の園芸を学んできた福羽逸人が持ち帰り
種子や挿し木で全国に広めた、本家・元祖の親木である。新宿御苑の
シンボルともなっている日本中のユリノキの母樹3本を確認して幹を
叩き撫でてみるのが今回、御苑を訪れた目的でもあった。


秋のバラ(10/30.フランス式整形庭園)

バラの事は眺めるだけで何も知らないのだが、、、
春と秋、同じ木(蔓?)から年に2回咲かせるらしい、美しい花も
水遣り・病気・害虫・施肥・・・と鍛錬と丹精の賜物である訳だ。

 色付くや 豆腐に落ちて 薄紅葉      芭蕉






憂愁の秋

2008年10月28日 | 紅葉

10/25.西沢渓谷にて-1

『憂愁』とは、うれい悲しむ言葉だろうが『愁』は秋の心からか?

“天高し”の候、腰に異変が生じてしまった。昨朝、屈伸・捻転中に
燻っていた腰に痛みが走り歩行も難儀状態になり勤務も早退して急遽
整形外科を受診した。(腰痛原因は凡そ見当つくのだが、、、)

院長曰く「大した事なさそうだが、もうあまり無理するなよ!」
     「2.3日大人しくして居て治らんかったら又来いよ」
ブロック注射・痛み止め・貼り薬で今日は痛みが取れている。 


10/25.西沢渓谷にて-2

外は快晴風もなく爽やかな陽気、予定していたテニスもpassして
紅葉便りを聞きながら、自宅謹慎の己には“憂愁の秋”に等しい。

老化していく体をしっかり自覚反省し、いま少し丁寧に扱いながら
自在に体を動かせる日を出来るだけ長く保っていきたいものである。


10/25.西沢渓谷にて-3

西沢渓谷でのアップ気味の写真を3枚貼ってみました、
このような写真では“写真センス”を特に問われますよね。

小生の「センス皆無」な写真ですが寛大にご容赦の程、
失礼致します。
 
  (被写体に「ヤラセ」はありません、念のため、、)









西沢渓谷

2008年10月26日 | 山と自然

10/25.渋滞の西沢渓谷(竜神の滝付近)

『山粧う』秋の候、「今年の紅葉は見事だった」と東北や北関東
を訪れて来た友人知人から殊更聞かされる事が多い秋である。

家の近所を、うろちょろして居ただけの小生も錦織り成す紅葉を
待ちきれず、雨上がりの昨日、西沢渓谷へ出掛けてみた。

入り口付近の紅葉は聞きしに勝る絶頂の美しさであったが曇天の
空模様で写真栄えには光が足りなかったようである。


10/25.西沢渓谷(吊り橋付近より、雲の中は鶏冠山の峰が?)

渓谷沿いの雨後で足元悪い細い歩道が渋滞で進行が儘ならない。
駐車場いっぱいの車にツアーのバスも10台程来ていた様であった。

渓谷中ほどからは紅葉も終わりかけていた。10日程前から腰部に
違和感を抱えていた状態でもあったのでトロッコ道を回らず途中から
引き返す事にした、予定の時間を大幅にoverしていた事もあった。

引き返す途中、行き来できない所では進路を空けて待つ事になる、
数十人の通過を待って途切れたら進む、、、の連続であるが時間的に
逆行している己だから仕方ない当然の事だが、ず~と進路を空けて
待っていた者に「ど~も」「ありがとう」や会釈なども殆ど無かった。
時たま若者から「ありがとうございます」と言われ“ほっと”した。

『登山』も方々の山で楽しんで来たが、危険な場所や狭い登山道では
登り優先で譲り合う事は常だが、通過する時は「すみません・ありがとう」
と感謝をして「お気をつけて!がんばって!」と励ましの会話がある。


10/25.西沢渓谷(大久保の滝)

大自然の中では誰もが、謙虚で優しく思い遣り助け合える。
今、荘厳なこの大自然を互いに享受している仲間である。

あツ!そうか、小生の料簡が狭かったんだ、反省 
“小言幸兵衛”の噺のようで年寄りの証ですな。








老後・介護?

2008年10月22日 | 公園

コスモス(昭和記念公園こすもすの丘)

国営昭和記念公園(JR西立川)のコスモスが見事に咲いている、
「コスモスの丘」の花の中に立てば異次元の世界に居るようだ。

「みんなの原っぱ」の花畑など園内400万本以上のコスモスだと
聞いた。晩夏の頃より秋も深まった時季のコスモスが
空の雲にもそよぐ風にもお似合いだし生気もありそうだった。


コスモス(昭和記念公園みんなの原っぱお花畑)+0.7補正

きれいな花の風景を愛でファインダーを覗いている時が悩みや
心配も忘れられる心平穏なひと時である

世界的な金融危機・景気悪化・地球環境・医療介護・・・
無能な小生如きが、じたばたしても始まらない事だが不安である。

昨日あたりの報道に依ると政府は経済対策として2兆円の減税を
予定するらしい、この時期、多少の減税があっても先行き不安を
抱えている者たちには消費の浮揚にはならないと思う。
減税は一時的な処置に過ぎない、2^3万円税金が減っても何の
安心にもならないのでは無いだろうか。


コスモス(昭和記念公園みんなの原っぱお花畑)

不安のひとつ、、介護は誰もが“するか受けるか”の通過点だ

新しく高速道路を造っても維持費用も大変だし、役所の無駄や経費も
削減し、消費税を検討してでも、、、否が応でも弱者になっていく
年寄りが安心して暮らせる優しい成熟した社会・国になって欲しい。









秋思

2008年10月17日 | 昆虫

アケビ (10/17.向島百花園)

天高く・・・爽やかな秋晴れが続いている。
谷川岳や奥日光からは紅葉の様子が伝わって来る。
今年の紅葉は寒暖の差による天候でひと際美しいようである。

そんな中、小忙しく小さな秋を探しに夕方向島百花園に行ってみた。

アケビ棚(?)のあけびを見たら田舎育ちとして郷愁に駆られた、
菓子など貴重な時代、桑の実・黄いちご・山ぶどう・あけび・・・
野山の幸を求めて駆け回った子供の頃。


フジバカマにタテハチョウ(10/17.向島百花園)

向島百花園でも、桔梗・ナデシコ・萩・葛・などは終わっていたが
咲いているフジバカマには蝶が忙しそうに飛びまわっていた。

ホトトギスは花期が長いのだろうか?盛りの如く咲いていた、
蜂のような昆虫(?)が羽音を響かせ超素速い動きで蜜を摂っていた。


ホトトギスに?? (10/17.向島百花園)

子供の頃の秋の想い出は、、、釣瓶落としで日が暮れて、風肌寒く、
薄暗い家の中で山仕事から帰る家族を待つうら淋しさ・・・

  淋しいよ 子供が言いて 秋の暮れ   詠人不知







金木犀

2008年10月14日 | 

金木犀(10/12.浜離宮)

キンモクセイ(金木犀)が甘い香りを漂わせ花盛りだ、
花が黄金色だからこの名がついたとか?

以前何処かで、、、
金木犀の花が散り、手入れの行き届いた地面の芝に丸い黄金の
円が描かれ、それに夕日が射して眩しいほどの鮮やかさ。
そんな光景に遭遇したくてあちこち探すも見当たらない。

昨日、テニスで訪れた中央区の豊海運動公園で散りかけた金木犀
が午後の陽に照らされていたがキャンバスか?未熟な腕か?コンデジか?
輝きも豊かさもイマイチ伝わって来ない。


キンモクセイ散り花(10/13.豊海公園)

バイクで豊海から帰る途中、驚いた事があった

赤信号の交叉点で停止中、前の歩道信号も赤になりそろそろ
進行信号も青に変わるかと思っていた時、左からとぼとぼと
うつむきながらお爺さんが急ぐ事も無く横断していた、途中で
進行信号は青だが対向車も交叉点で最徐行。

高齢者(65歳以上)の交通事故統計(平成19年)を調べてみた
警視庁管内高齢者交通事故件数は14.894件、死亡105人、
全交通事故死亡者が269人、高齢者死亡事故は40%となる。

当方もしっかり高齢者の仲間だが恍惚になっても
信号無視・横断禁止場所横断・酩酊徘徊・・・絶対しません。










秋便り

2008年10月10日 | 

10/10.木場公園にて

信州の友人より封書が届いていた、開けてみると便箋の間に
ススキの穂先が挟んであった、便箋には「初秋お見舞い」と。

嬉しかったが粋で風流で・・心憎ささえ感じた(御主ヤルナ!)
だれ気味だった性根に『喝!』を入れられた。

有難う “どんな方法でお返し”しようか模索しよう。


10/10.木場公園にて

秋の夜長、しっかり睡眠とってすっきり朝を迎えようと思うのだが
睡眠が下手になったのか寝不足気味の日がしばしばだった。

晩酌後、PCいじったり、本を読んだりして没頭していると気分が
冴えてしまうのかその後寝付けない。早寝しても夜半覚醒である。

サブプライムとかで始まった世界金融危機、円高株安、大手倒産・・・
衰え行く己と老後問題、健康不安・・・眠れぬ要素は多いのだが。

そんな時落語のCDが睡眠導入剤になってくれている、落語に造詣は
無いに等しいが好きである、特に古今亭志ん生、立川談志が好きだ

音楽と同じように名人の噺には呼吸や脈拍を感じ心地良い起伏と
リズムが安らぎを与えてくれる、何百回聴いても飽きは無い。

今夜は「火焔太鼓」か「野ざらし」か「寝床」にしようか












黄昏 

2008年10月04日 | 夜景&花火

黄昏(都内江東区より西方)

先日古稀を迎えた、正確な古稀は数え歳での70歳なので昨年だった
事になるのだが、、古稀の由来は中国唐代の詩人、杜甫の「曲江詩」
『人生七十古来稀なリ』にあるようだ。
当時(750年頃)70歳を迎える長寿者は稀であったのだ。

現在では当然のように古稀を迎える時代になっている、因って
高齢者社会保障の問題も難しくなって来る訳である。


残照(都内江東区より西方)

70年の過去を振り返ってみても小生の場合、常に幸運な出会いに
恵まれていた事である。
北信州の山村で生まれた小倅が何の才能も学識も無いにも拘らず
尋常に今日あるのも、いつも何方かが差し伸べて下さった手に
しがみ付いて来たからに他ならない。「他力本願感謝深謝」である。

キリギリスの如く享楽にふけった事もないが、然りとて
アリの如く働いたとも思っていない。
でも何時もその時々、ご指導頂いた方の恩に報いたい一心が
頑張れる力になっていたのだと思っている。


夜更(都内江東区より西方)

「人生とは山登りのようなものである」と誰かが言っていた、
汗して登る山もその高度でないと見えない風景がある
人生もその年齢になって初めて見える風景がある・・・。
これからも色々な新風景を眺めてみたい。楽しみだ