『花鳥風月』雑記

素朴に質素に優しくいきたいね

桜はまだかいな♪

2009年03月31日 | さくら


3月21日に開花宣言した東京の桜は10日過ぎた今日、漸く3分咲き程度と
言ったところだろうが、待ちきれず千鳥が淵へ出掛けて見た。

毎年咲いている桜だが、小生には年を負う毎に年々桜が華やかで美しく
清らかに見えて来るように感じている。
人生も終末が近くなると自然のものが耀いて見えるのだろうか



3分咲きとは言え、午後の千鳥が淵は混雑しており、交通規制が厳しく
バイクの停め場所も無いため早々に退散して向島百花園に廻ってみた。

この百花園は都内に多く見られる、大名や財閥のお屋敷からの公園と
違い、江戸時代の文人墨客などの協力で造られたもので、ごく自然な
雰囲気で、四季折々の草花を見ながら静かな時を過せる。



皇居から向島へ向かう途中、墨田公園で桜餅の老舗「長命寺」には
長い行列が出来ていた、最後尾は何時、買える事やら。

桜餅・・・餡を薄皮で巻く関東風。つぶつぶの道明寺粉の関西風。
どちらも塩漬けの桜葉は欠かせないが、その葉は大島桜だそうである、
国産でほっと安心する時世だが、桜葉の移り香とほのかな塩味

桜の季節【和】の味も楽しみたいものである。

 花の日に 先んじてこそ 桜もち       丸山海道






テレビジョン

2009年03月25日 | 早春の花
                                               
WBCに酔いました、我が家の狭い寂しいテレビ桟敷だったが、アメリカ ロサンゼルス
ドジャースタジアムの熱気と興奮がリアルに伝わって来る。この優れもの
“2002製37型アナログテレビ”であるが余命2年の宣告を受けている。

近頃では親戚や友人宅へ伺っても“薄型地デジ対応大型テレビ”が鎮座して
ミニシアターの如きである。貧富の格差を実感するときでもある。



「貧民の遠吠え」かも知れぬが、このブラウン管テレビで現在何ら不自由はない。
強いて言えば、重たく場所塞ぎになっている事くらいだろうか。
テレビは朝夕のニュースと時々、興味あるスポーツ中継を見るくらいである。

今、世間が変革期にある時に“テレビから開放される”ライフスタイルを取る
人たちが増えつつあるとも聞く。当方は「テレビどうでもいい」派です。

2011/7/24/アナログテレビが見れなくなる日である。(チューナー使用もあるが)

地デジ対応TV普及率は≒50%、そこで今、政府与党で新案が出てきたようだ。



アナログテレビを地デジ対応テレビにすると国が1台につき2万円の補助金
を出して、アナログテレビのリサイクル料も払わず済む、という事らしい。

地デジに変えてしまった50%の人は何と言うだろう?喧々諤々の議論に
なるだろうが、その間はテレビは売れないだろう。

(この貧しい当家にはアナログテレビが2台健在です、中小型地デジテレビ
 でも2台交換したら4万円の補助金を頂けることになりますが?
 “漁夫の利”???とは、いきますかな~)






靖国の桜

2009年03月21日 | さくら

靖国神社(3/21)

昭和20年4月5日ソロモン諸島ブーゲンビル島プリアカにおいて兄は
玉砕した、享年27歳であった。出征した当時、私は3歳頃だったろうか
兄の記憶はない、写真などでうかぶ面影のみである。
兄が眠る靖国の大鳥居を見るたびに大戦の英霊に慰霊の念を懐く。

靖国神社のお参りを兼ね、桜の開花宣言が予想される九段に出掛けた。

気象庁が毎年、東京の桜開花宣言をする「標本木」は靖国神社第二
鳥居の先、神門を潜った右側、能楽堂前にある。


靖国で開花宣言された桜(3/21.10:30.東京九段)

5~6輪纏まって咲いていたこのソメイヨシノが今年の東京桜開花宣言の
桜です。この桜を撮るため沢山の報道関係者や大勢の人達がこの桜の
木を取り囲んでいた。

私、気弱なヘナチョコカメラマンも遠慮がちにプロカメラマンの間から
手持ち望遠で撮ったので多少の手ブレはご容赦願いたい。


標本桜の木を囲んで(3/21.靖国神社能楽堂前)

東京の開花も例年と比べ一週間ほど早いという。
満開見頃は来週末ごろだろうか?

靖国神社参拝殿脇の掲示板には、その度に若くして散っていった
出征戦士の両親などに宛てた遺稿が掲示されている
それを読むたび涙してしまう。
今回の掲示、陸軍大佐 寺村義夫 命 (中略・抜粋しました)

御両親様                                                        何ら思ひ残す事もありません。本当に小生、幸福者でした。                          二十有七年の御教育、今こそ義夫身を以って具現致します。                         故国を離れるに当たり、この決戦に参兵出来る身を喜ぶのみです。                       本当に心身一片の雲なき青空の気分です。                                   征きし報、伝はらば大いに祝って下さい。                                     では征きます、御達者で。  

昭和20年3月27日比島ルソン島山中にて戦死 滋賀県出身 享年28歳








椿

2009年03月19日 | 

つばき(3/19.皇居東御苑)

一昨日頃から東京も暖かい春陽気で今週末には桜の開花宣言がある
かも知れないと聞き、九段から皇居辺りをぶらついてみたが開花は来週
になるのではないだろうか?

皇居東御苑は外国の来園者が特に多い、これから桜・つつじ・菖蒲・・と
手入れの行き届いた御苑に外国の人たちも日本庭園の美しさを改めて認識
される事だろう。

今は、つばき・こぶし・沈丁花・あせび・・・などが咲いていた
椿の花には数百の種類があるらしい、花の色は然ることながら花の形や
花弁の開き具合・雄しべ雌しべの形や葉の違いにもあるとか?

小生は山茶花と椿の違いは落ちた姿を見なければ分からなかったが今回、
山茶花は椿に比べ雄しべは纏まっていないし花弁は平たく開くと知った。

椿は花びらが個々に散るのではなく萼の部分が纏まって落ちる事から
首が落ちる様子を連想して昔、武士はこの花を嫌ったと聞いていたが
それは明治以降の流言で、江戸時代には権力者の庇護を受けて品種改良
も盛んで武士・町人に愛された花であたっとか。知らなかった。

この椿、環境にも公害にも強いので全国で見られるかと思っていたが
北海道では育たないらしい、それ本当ですか


落椿(3/19.皇居東御苑)

どんな花も咲き誇っている時は盛り絶頂で美しいが、散る行く花にも
哀愁こもった風情がまた捨て難い 

上の写真は縮小のためノイズがひどく醜い映像ですが実景や元写真の
『落椿』の情緒は何とも言えない“侘び寂び”を感じましたです。

椿の実からは「椿油」も摂れるし、お相撲さんの髷を結う「鬢付け油」も
椿油ですよね。

椿の木から作った「木炭」も貴重で江戸時代は殿様の手焙り用だったとか。

  今生の 姿くずさず 落椿     佐藤信子

  椿落ちて 昨日の雨を こぼしけり   蕪村

  
   落椿-2(3/19.皇居東御苑)














春の味

2009年03月17日 | 雑感

ふきのとう(3/17.信州より)

故郷の長野に住む姉より届いた荷物を開けるとフキノトウも入っていた。
信州山里の土や、雪の下で黒く変色した枯れ草なども付いていた。

春の日は射しても風はまだ冷たく小川には雪解け水が勢いよく流れている、
そんな懐かしい風景が見えて来た。

早速、丁寧にこしらえて、天ぷらと蕗味噌で頂いた、味・香り・色・姿・・
市販のものとは違った清々しいほろ苦さに春の味を満喫できた。

フキノトウの天ぷらには、天つゆよりも田舎者の私は生醤油がいいですね。
山菜などの天ぷらにも塩か生醤油が好きな無粋者です。

ふき味噌をなめながらロックの芋焼酎なんかジャストマッチでした。ハイ


黄砂の日の日没(3/17.江東区より)

今日の東京は好天だったが黄砂のためぼやけ気味だった。
花粉も飛んでいるようですし、
花粉症の方には「花粉お見舞い」申しあげます。

春の気象条件で中国の砂漠や乾燥地域の砂塵が朝鮮半島の上を飛んで
日本に飛来する、特に関東より西方面に被害が多いらしい。

中国からとなると???
人や動物などに健康被害は大丈夫なのだろうか?(黄砂症なんて?)

いろんな国々・・イデオロギーは違っても地球はひとつなんですね~。





回想

2009年03月14日 | 雑感

山岳写真家 川口邦夫氏と北ア 三俣山荘にて(1992頃)

東京地方は昨夜半から雨と強風の嵐に見舞われた、昼からのテニスの
予定も中止になり一日家の中にいる羽目になったが苦痛である。

そこでこの機に写真と本の整理に取り掛かった。古い写真を見ていると
当時が蘇る。本もまた、その時期の感受性が思い出される。

整理処分の本の中に『マディソン郡の橋』があり一瞬、躊躇した。
当時の大ベストセラーだった。物語は、、、


カワセミ(猿江恩賜公園、在庫より)

処はアメリカ、アイオワ州の田舎で人生半ばを過ぎた農家の妻と
近くの屋根付き橋の写真を撮りに来たベジタリアンの男性写真家が
出会い会話するうち互いに惹かれ、夫達が出先から帰って来るまでの
数日間を共に過す様子と、二人がその後、老いるまで会う事は無かった
が、その出会いをいかに大切にしていたかを物語るものだった。

版は1992年とある、17年も前の事で読後感などはおぼろげだが一夜で
読み終えた記憶はある。
           
モノとカネの豊かさや出世する事に人生の意味があるように受け取られ
がちだった社会で、ともすれば人と人との出会いが持つ、魂の触れ合い
や懐かしさを感じ、あの大ベストセラーになったのだろうか


カワセミ(猿江恩賜公園、在庫より)

小生のメモ帳に、比較文化精神医学者 野口正彰氏の記事で
「老いて若さを感じるのは、仕事社会での役割を捨て、もう一度
 他者との出会い、他者の感じ方、生き方に驚く事の出来る能力である」
と、いつの事だか?書いてあった。

無粋者の小生如きは、、、気持ちよい人々との共感できる時間を
出来るだけ多くもてる様心がけていこうと思う昨今である。ヨロシク







近時雑感

2009年03月11日 | 雑感

ゆりかもめ(3/11、横十間川)

「三十数年郵便局で積み立て貯金して漸く纏まった金額に到達した一昨年
郵便局員の薦める投資信託に鞍替えしたが現在の試算では半額になって
しまった」、、こんなバカな・・・先日の知人の嘆きである。

この様な話は聞き古びた、いわんや当方も例外ではないが。


三椏(3/10、新宿御苑)

「日経平均3000円?」「為替ドル円50円?」「銀行国営化に、、」
「MMFに資産を移せ!」「安全な金に換えろ!」・・・

こんな帯見出しの本が書店の平積みに並んでいるが、この著者の
諸兄先生方々今日の世界経済を予見して居られたのですか

失意にくれ将来に苦慮している人の不安を更に煽るような・・・
本を売るためなら、、、腹立たしい!見苦しい!

出版界もマスコミも暗い話題ばかりでは内需も盛り上がらない。


クリスマスローズ(3/10、新宿御苑)

新聞やテレビだけで世の中見ているという事はマスコミに誘導・洗脳
されている様なものだが、さりとて複合的見かたなど愚民の当方など
には出来かねる事だ。

日本のリーダーは?。代わるのか?。
この超変革の時に権力闘争や政治資金云々・・・それでも
彼らに運命をゆだねなければならない

国家を国民を真に思い守ってくれる
豊富な才能と知識を持ち確固たる信念とカリスマ性あるリーダー
出て来てと叫びたい








菜の花や・・・

2009年03月07日 | 早春の花

菜の花-1(3/7.浜離宮恩賜庭園)

昨日は冷え込んだ冷たい大雨、今日は平年並みの春陽気。

「春に三日の晴れなし」の言葉通りだが、本格的春から清々しい初夏
に向かう試練の日替わりお天気と思い、体調管理に気を付けましょう。

今朝の浜離宮庭園は大手門を入ると辺りに花の芳香が漂っていた、
香りにつられお花畑に向かうと一面黄金の菜の花


菜の花-2(3/7.浜離宮恩賜庭園)

「おぼろ月夜」
  ♪菜の花畠に 入日薄れ 見わたす山の端 霞ふかし
    春風そよ吹く 空を見れば 夕月かかりいて におい淡し♪

菜の花を愛でるのは夕方だと詩情ゆたかな気分になれるのだろうか

春の湿った潤んだ大気を、明るいうちは『霞』と呼び
日が沈むと『おぼろ』と呼ぶのだそうである(歳時記より)。

   菜の花や 月は東に 日は西に   蕪村

蕪村がこの句を詠んだ時は、
日が沈みかけた頃、月が東に出て来たようだが不安定なこの頃の空模様
『おぼろ月』を確かめるにも、天気のご慈悲を仰がねばならぬ。
今夕も雲厚く夕日も月も、お隠れだ


菜の花-3(3/7.浜離宮恩賜庭園)

無粋な戯言を言っている爺の横で、一面の菜の花と、その芳香に感動
したのか、お母さんに連れられた可愛い坊やが走り回っていた。

坊や大きくなったら詩情ゆたかな感性を持った人物になるだろうナ~






雑草の花

2009年03月05日 | 雑草
 
つくし(3/5.向島百花園)       フキノトウ(3/5.向島百花園)

土筆はスギナの花茎、フキノトウは蕗の花茎ですよね。
田舎では早春何処でも生えていたが東京では容易く見当たらない。
 
子供の頃、雪が融け見え出した土に、ツクシやフキノトウを見かけると
待っていた春の到来に嬉しくなり乾いた土の部分を探して、跳び回って 
春を確認して居たっけ。   


オオイヌフグリ(3/3.仙台堀川歩道)

スギナも蕗も農家にとっては困った雑草である。

オオイヌフグリは最近、公園でも道端でもしっかり蔓延り可憐な花を
咲かせているが昔はあまり見たような記憶はないのだが帰化植物かな
花は早春の雑草の代表と言えるのではないかな。

 
ホトケノザ(3/3.木場公園)        ヒメオドリコソウ(3/3.木場公園)

早春の雑草の花にはホトケノザがあるが七草のホトケノザとは別物
で食用にはならないとか。似ている花にヒメオドリコソウがある、
植物辞典では双方共、シソ科オドリコソウ属で近親関係なのだろう。

昔々ホトケノザの花びらを抜いて微かな蜜を吸って遊んだ思い出がある。


ミチタネツケバナ(3/3.木場公園)

この花も方々で見るが何と言う名前なのだろう?帰化植物だろうか

雑草とは、、、人間の意図に反して繁殖する植物を言うのだろう。

耐性が強く繁殖力が強いばっかりに疎まれ踏みつけられ邪魔者扱い
される雑草だが遠慮がちに小さい可憐な花を一生懸命咲かせている、、、

そんな花達を見ていたら何処か小生の人生が似ている様な気がしてきた。
“取るに足らない存在”かも知れない、、、雑草も小生も

でも昭和天皇は仰った『雑草と言う名前の植物は無い』と








木の花

2009年03月03日 | 
椿(3/2.葛西臨海公園)

ここところ天候が定まらない、菜種梅雨のはしりだろうか?

東京も今夜は雪予報、明朝の雪景色が楽しみだ

サンシュウ(葛西臨海公園)

今頃降る雨や雪の事を『御降(おさがり)』というらしいが
定かではありません。(元旦の雨雪に限っての事かも?)

夏の田んぼを潤す大切な水の蓄えになると言う事しょう。

マンサク(2/26.向島百花園)

この時期、短期植栽されたもの以外、足元の花は少ないが
視線を上げて樹木を見ると葉の落ちた裸の枝に花がついている。

葉の茂る前に咲いて散る、、、健気だな~

きぶし(2/26.向島百花園)

ミツマタ・れんぎょう・木蓮・桜・コブシ・ハナミズキ・・・
楽しませていただこう


 まんべんに 御降受ける 小家かな    一茶