『花鳥風月』雑記

素朴に質素に優しくいきたいね

日本画のヴィーナス

2010年08月25日 | 美術

《美人鑑賞図》勝川春章 (江戸時代)

立秋も過ぎ処暑も過ぎたと言うのに収まりそうにない猛暑の中、女性の“清涼美”を観に
出光美術館『日本美術のヴィーナス』(~9/12まで)に出掛けました

粋でお洒落な風習が偲ばれる江戸時代の浮世絵から昭和にかけての美人画のオンパレードです。

  喜田川歌麿 (江戸時代)
《更衣美人図》          《娘と童子図》

きものの美しさと下膨れ美人の妖艶な浮世絵、薄衣を纏ったり「蚊帳美人」や当時の遊女達の様子
からも一点の卑俗さも感じず、本物肉筆画には魅せられました。


《灯》上村松園 (昭和12年)

浮世絵の影響を受けていると云われる明治後期から昭和初期のものも多く展示されていましたが
実写的で感動しました。

《灯》も眉を落とした若妻が蝋燭の灯りを袖で覆い守るようにして歩いでいく、、、

画像は貼れませんでしたが《朝爽》菊池契月(京都国立近代美術館蔵)には特に魅了されました。

何れの絵にも女性の内に潜む強い意志としなやかな優しさを感じるものでした。

猛暑から逃れ出光美術館9Fで「美人画」を堪能し、お茶を戴きながら皇居を眺め、、、
のんびり贅沢な時間を過しました。






残暑お見舞い

2010年08月19日 | 
 

連日猛暑が続いています、タイトルは『残暑お見舞い』ですが内容は暑苦しい画像で恐縮致します。

一昨日真昼の浜離宮恩賜庭園も暑う御座いました。都心にありますこの庭園も晩夏の花の盛りでした。

サルスベリ(百日紅)は初夏から百日咲き続けるのでしょうね、落ち葉の頃の実も趣あっていいですね。



普通のコスモスより一足早く見られるキバナコスモスがお花畑一面に咲いていました。

コスモスは秋深まった頃に咲くものと思っていましたが、今のコスモスは冬以外でしたら種蒔きから
二ヶ月少々で咲くのだそうです。コスモス名所は意のままに咲かせているんですね。

 

連日「熱中症で○○人搬送、△△死亡」というニュースがある中、二日程野外テニスが続きました
76歳の大先輩に急き立てられながら、、、日干し寸前でしょうが、これまた痛快です。

変な“挑戦&達成感”のような 大人気無い 否 爺気無い イケませんね~



快(怪)老人

2010年08月15日 | 

《直線8km離れた江東区大島より》

昨日都内の三つ目通り⑥を走行していた折、横断歩道を青信号が点滅なのにカートを牽いた老紳士が
平然と片手を上げ急ぐ事もなく渡り出した、当然片側2車線道路の中央手前で赤になり車道信号は
青になったがマイペースで渡り切った、内側車線の車には完全死角だったが事無きを得てほっとした。

老人の交通事故が多いという現実が変に頷けてしまった。



「空巣老人」という熟語が中国にあるらしい。怪しい空き巣狙いの老人ではない、一人っ子政策で
一羽の雛が巣立ち、空になった巣に老鳥一羽だけというのが中国でも問題になっているらしい。

日本でもこのところ百歳以上の高齢者で所在不明の人数が話題になっている。
自治体としても個人保護法の建前上、生死の判別に苦慮して居るとか虐待など無いのか
老人の人権よりもプライバシーの保護の方が尊重されるのか
調査の対象を90歳・80歳と下げていったらどんな数字が出る事か空恐ろしい

数年前より施行された「個人情報保護法」以来、生き難くなったと感じた事は枚挙に遑が無い。

個人情報を法律で保護して貰うほど?胡散臭い?情報など庶民は持ち合わせておりませんです。


《白芙蓉に白蜘蛛?天敵から身を護る保護色?赤い花に移して赤くなったら面白いな》


以前警視庁の調査で万引き犯に高齢者が多いとあった。
動機には「生きがいがない」「友人がいない」「話し相手がいない」・・・

歳をとってからの友情の芽は、若い頃に比べ丈夫ではないし育つのに時間が掛かるし萎れやすい。

  「年々歳々花相似たり 歳々年々人同じからず ・・・」



幸い当方、未だ若い人達の中で仕事もさせて戴いて居るし退屈も感じたことは無いが、其れも此れも
支えて呉れた大勢の友情だと感謝に耐えない、大切にして行こうと肝に銘じている。

 先日の飲み屋で同輩の彼が「家の電話は最近、女房ばっかりなんだよな~」、、ガンバレご同輩、、、




キアゲハの舞

2010年08月10日 | 昆虫


国営昭和記念公園にはJR西立川駅利用の『西立川口』から入園すると最奥に『こもれびの里』がある、

10月中旬には丘一面がコスモスで埋め尽くされる、その入り口脇にある百日草の花壇に『キアゲハ』が
飛んでいた。二頭の番いのようであったがアゲハチョウ類では珍しい事ではないだろうか

互いに意識しあいじゃれ合うが如く人の目から見ても如何にも幸せそうな舞だった


ちょっかいを出したり牽制したり戯けたり昆虫の世界の戯れに癒され微笑ましかった




蝶にも表情が表れる、雌と思われるキアゲハが停まろうとした黄色の百日草に先客のカマキリが居た
キアゲハは跳ね返るように向きを変えたその驚いた様子は可笑しかった、トボケているのかな



「乱心のごとき夏蝶・・・」と用いられるように真夏の蝶は忙しく飛び交いなかなか上手く撮れないが
根気よく動きを追っていると飛ぶコースがあり、停まる花が決まっているのではないかと思った。



翅も壊れていない初々しく幸せ(?)そうな、「こもれびの里」のキアゲハを3方向から撮ってみた。

アゲハとキアゲハは酷似しているがアゲハには内翅の頭に近い部分に黄地に3本の黒い縞がある。
キアゲハの方が全体的に黄色が濃い。(昆虫図鑑より)


今回、昭和記念公園で番いのキアゲハに遭遇出来て私にとってLuckyな出来事でした




サギソウ

2010年08月09日 | 


立秋の声を聞いたからではないでしょうが陽射しも弱く過しやすい一日でした。

昨夜からの雨も上がりましたので、急遽あたふたと国営昭和記念公園に出かけてみました。

咲き出している『サギソウ』とキツネノカミソリ・ナツズイセン・カノコユリ・・等などが目的で、、、



白鷺が翼を広げて飛んでいる様子は、、、
花の名前がこれほどぴったりの花も余り無いのではないでしょうか?

真夏の盛りに清楚で清々しく健気に咲いている、何か精密機器のようにも見えて来ました。

近年は開発などで野生のものは殆ど見られなくなり、絶滅危惧種2類に指定されているらしい。



この気難しそうなサギソウを育てているボランティアの方達にご苦労の程をお聞きしましたら
「然程でもないよ、思うより強い花だし可愛いよ」と自信に満ちた愛情が伝わって来ました。

 鷺草の 鷺は二羽連れ 二羽の露        石原八束

 風が吹き 鷺草の皆 飛ぶが如        高浜虚子





東京スカイツリーpart4

2010年08月01日 | 東京スカイツリー
 

暑中お見舞い申し上げます。
自称スカイツリーウオッチャーの積もりで居りましたが間が空きまして陳謝申し上げます。と申しますのも
展望台が出来ましてからその先は最上部で組み立てトコロテン式に押し上げて行く工法のため伸び
なかったのです。漸く4・5日前頃から伸び出し四百米を越え今日は408mの表示がありました。

時たま撮った写真をランダムに貼らせて頂きました。

 

完成は明後年桜花爛漫の頃だそうですが、拙者!その時も元気で居られるのだろうか

今年3月まで一緒にテニスをやっていた同い年の友人が先月逝ってしまったりと、命の儚さにガックリ

この歳になりますと世間の訃報二ュースにも己の歳との差を計り比べる事が癖になって来ています。

 

2020東京五輪誘致・2022ワールドカップ誘致・株価15000円・・・あの感動を生で味わってみたい

老け込んで居る余裕などありません昨今です、東京都知事も意気軒昂でいらっしゃる。

 

ある高齢医学専門の大学の先生が仰っておられた
「顔のしわは年齢の証、記憶力は衰えても季節や身辺への感性は寧ろ豊かになる」と。

作家 田辺聖子さんの記事に
「人生そのものが、ようく使い込んで身に合ってくる」と愛用の万年筆に例えて居られた
「老いぬれば、メッキもはげて 生きやすし」もあった。

スカイツリーpart4だったが少々脱線しましたね、 旨すぎた 反省