ところで、学級で発生するトラブルの大半は、「許す」事ができれば解決する…私は、そう考えています。低学年は、その傾向が特にあります。
例えば、よそ見をしていて他の子にぶつかった子がいた時、ぶつかられた子がいつまでも怒っていると、この問題は解決しません。謝るまで許さない事も多く、よそ見をしていた子が「ワザとじゃないのに…」と意固地になって謝らず、いつまでもトラブルが続いてしまう事もあります。
だから私は、間違ってやってしまった事や失敗した事は許してあげよう…と指導しています。高学年だと、「寛容じゃないとイカンよう」などと駄洒落で指導する事もあります。当然、ドン引きされる事がしばしばあるので、使いどころは要注意なのですが…。
駄洒落は置いておくとして、普段は、「失敗は誰でもするよ。貴方だって失敗する事はあるでしょ。だから、相手の失敗はゆるしてあげようよ」と言ってます。先程の例であれば、「よそ見をしていたって事は、ワザとぶつかった訳じゃなくて、うっかりしていて失敗しちゃったんだね」と言ってから、この言葉を続けて言います。最近は、ほとんどのトラブルがこれで解決します。
もちろん、先程の例であれば、よそ見をしていた子には「これからは、よそ見をして歩かないようにしようね」と指導をします。ぶつかられた子に許してもらえた後なので、ほぼ間違いなく「はい、気を付けます」となります。一件落着!
もっとも、中には、「僕は失敗なんかした事ないもん。だから許さない」と言う子もいます。そう言ってくる子には、ちょっと言い方を変えて指導します。