基本的に、私は子供の失敗を叱らないように気を付けています。「そんなの当たり前でしょ」と思われた方もいるかもしれませんが、案外、我々教師は子供の失敗を叱っているものです。
例えば、水泳学習の日に水泳帽子を忘れた子がいたら、つい、「駄目でしょ!」とか「ちゃんと用意しないからだぞ!」などと叱りがちです。あるいは、連絡した内容を勘違いしてトンチンカンな事をしてしまった子に、「何をやってるの!」とか「不注意だから間違えるんだよ!」などと叱ってしまう事も、あるかもしれません。
子供の方からすれば、「わざと忘れてきたんじゃないのに…」とか「勘違いしちゃっただけだよぉ」と思っているでしょう。そして、こういう叱られ方が続いていると、「自分は駄目な人間なんだ」と思ってしまう可能性が出てくる…そう、私は考えています。
だから先の例で言えば、水泳学習の日に水泳帽子を忘れてきた子には、「あ~、残念だったね。じゃ、今日は自習していてください」と、明るく言うようにしています(※)。また、トンチンカンな事をしてしまった子には、「次は気を付けようね」と、励ます言い方をするようにしています。
失敗しても叱られない…それが子供たちに理解されると、学級の中に安心感が生まれてきます。そうすると、少しずつ学級の雰囲気がほっこりしてきます。
※令和5年現在、私が勤務している学校では、水泳学習に関する書類や用具を忘れた場合、保護者に連絡して確認したり、持ってきてもらったり…は禁止されています。そのため、忘れ物があった場合、必ず自習してもらう事になります。