2月7日、91歳で旅立った、わが母の俳句を読んでください。
赤かぶら干して近江の冬構へ
掘り立ての芋たまわりぬ泥の手で
赤紫蘇をもむ手にそよぐ厨風
桑の実に口染めし日や母の居て
格子戸に紫蘭ゆかしき城下町
天平の色して紅葉輝ける
ゆかた縫ふ指先藍のうつりきて
梅雨晴れ間仕立ててうれし訪問着
憂きことの皆忘れたり藤の花
生かされて八十路となりぬ稲の花
若葉風童女となりて逝きし姉
水ぬるむ戸締りいらぬ生家かな
お母様があればこその
貴方だったのですね
5・7・5で
読む人を引き込み
時には、お母様の句を読まれた
その時の思いとなり・・
目となり・・・
一句一句それぞれに
様々な感情さえも・・・
普段の生活の中で忘れている
日本語の美しさに
久しぶりに出会うことできましたよ・・・
相手に伝えるのでは無く・・
余分な言葉を羅列しなくても
一瞬の思い、感動は伝わるもの・・
なのですね・・
一句毎に、その向こうにみえるお母様の在りし日のお姿を思い描いておりました。
心からご冥福をお祈り申し上げます。
コメントをありがとうございました。
あの場所は何時戻るかまだ分かりませんが、
戻りましたらご挨拶に伺いますね^^
生かされて八十路となりぬ稲の花
どの句も好きですが特に上記の二句
に心打たれました。
すばらしいおかんのご冥福を心より
お祈りいたします。