湖の子守唄

琵琶湖・湖北での生活、四季おりおりの
風景の移り変わり、旅先でのふれ逢いなど、
つれづれなるままに、語りたい。

藍の詩・・・・・母の句集 ②

2012年03月12日 | 詩歌・歳時記

                 彦根城 

名も知らぬ兵士の墓や椿満つ

少年の夢まっすぐに松の花

七十年生きて今年の梅を干す

                        

青葉風大湖をのぞむ尼の寺            八幡山 門跡寺院

なごり雪病む子を思ひ針はこぶ

なつめ熟れつい口づさむ水師営

           花の生涯 碑

木枯らしや晴れ着の仕立てせかさるる

雪晴れやいま留袖を縫ひ上げし

わが腕のいまだ枯れざる針供養

                    

夫の忌を忘れずほたるぶくろかな

甥逝きて魚津の海に冬の虹

とじ糸の藍あざやかに蒲団干す

              

金婚の能登路の旅や桐の花

平成の子は使わざる天花粉

鯨尺当てて餅切る大晦日

 

わくら葉にひとの情けの初日の出       2012.1.1 絶唱


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2 コメント

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Unknown (kirara)
2012-03-12 09:45:44
優しく・・聡明なお母さんでしたね。
母・・そして妻の心情豊かな句が身にすうーっと入ります。
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ありがとう (shinroujin)
2012-03-16 19:43:34
七十年生きて今年の梅を干す

なごり雪病む子を思ひ針はこぶ


本当にいいおかんですね。
感動しました。
ありがとう。
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