急なことでした。忙しい夫が温泉に入りたい
すぐに帰れるところ、近くなら行けると言いだして
丁度うまいぐあいに患者さんの予約が入っていなかったので
ネットで調べて出かけることにしました。
車で一時間のところで、一軒きりない宿、太子館。
泊まるかどうかは行ってから決めようと出かけてみました。
山の頂に聖徳太子を祀ってある宿でした。
まず参拝をしましたが、石段がとても急でした。
秋冷の手摺り恃みて磴登る 昌子
階段でなく行ける他の道もあるようです。
今は使ってない井戸がありのぞいてみると
底には綺麗な水がわずかあって綺麗な秋の空を映していました。
とても良いお天気でした。
井の底に天高き空ありにけり 昌子
周囲には観光するところはありません。
観光が目的ではありませんので、
予約してからチエックインまで近所を車で少し走り
ときに道の端にとめて綺麗な景色を眺めました。
畑中にひともとの柿熟れゐたり 昌子
コスモス畑があちこちにありました。
コスモスの揺れて夕べの来たりけり 昌子
夕食のお料理は懐石料理、野菜は職員が畑で育てている材料を
使っているとのこと、おいしくいただきました。
翌日はチエックアウトして
少し山に向かって走ると釣り堀があるというので
細い道を行き止まりまで走り行ってみました。
看板によると全国初の…とあります。
釣りをしておられる方が三人ほどおりました。
水はとても綺麗です。
釣りの邪魔をしないように静かに1時間くらい見ていました。
ここで私は生まれてはじめて枯蟷螂が赤蜻蛉を捕まえるところを
見ました。初めはぎょろっと近くに止まった蜻蛉を振り返ったり
していました。蜻蛉が来るか様子を見ていたのでしょう。
そのうちに微動もせずじっとしていました。
目の前に止まるのを待っていたのだと思います。
間もなく真ん前に止まりました。
眩しいので私は板橋を渡り静かに向きを変えました。
でも二者共に動きません。
とても暖かな日差しでうっとりしているようです。
少し風があります。
蟷螂は風に揺れるように小刻みに小刻みに蜻蛉に近づいていきます。
遠くから見ていると間隔が狭まって行くのがわかりますが
木の葉がゆらゆら揺れているような進み方ですので
蜻蛉は気がつきません。
私の目にも一瞬のできごとで良くわかりませんでした。
あっという間に蜻蛉は絶命しました。
その時、私は蜻蛉が逃げるように何故教えて
あげなかったのだろうと自責の念がおきました。
しかしこれが自然界の姿であること。
それを邪魔してはいけないようにも思ったのです。
蟷螂に限らず自然界の生き物は
生きるために厳しい状況にあることを
改めて認識して、人としてのありようを
自分のありようを考えるチャンスをいただいたと
思っています。
こんな綺麗な空のもとで繰り広げられた朝の光景でした。
忘れられないこととして心にしまい
蔵の街、栃木に向かい
巴波川添いを散策、午前中には帰宅しました。
駐車場はどこなのか
どこを歩けば良いのか不案内でしたが
栃木市の皆さんはとても親切に教えて下さり
本当にありがたいことでした。
またゆっくりと散策したいと思っています。
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