熱海スペシャル
波間に結び消えゆく恋はうたかた
抱きしめた数だけピアスの痕が熱い
寄せては返す波のようにオマエは
終わらない 離れない 帰らない
そぼ降る熱い雨よ
この身を焦がせ
とぎれとぎれの吐息は
波音に消されてく
熱海スペシャル 芸者は踊る
熱海スペシャル お宮の松は
熱海スペシャル 無常のさだめ
更けぬ夏夜に果てる花火よ
熱海スペシャル
さしつさされつ 胸元朱に染まる風情
窓開ければ 月詠む灯りの下 情事
繰り返すサヨナラに
馴染んだオマエの肉体(カラダ)
感じない 信じない 痛まない
艶やかなるかは
乱れた浴衣の記憶
この浜は砂時計さ
祭りに浮かれていく
熱海スペシャル 芸者は謡う
熱海スペシャル ヒカリモノには
熱海スペシャル よろめく性の
風もないのに咽ぶ鈴音よ
熱海スペシャル
熱海スペシャル