同志Iwajoviの投稿にありましたが、先日、Iwajovi、朴、アセヲの3人でGGクラブボクシング東京支部会を銀座の寿司屋で行いました。
その模様を少し詳しくお話したいと思います。
アセヲ氏が撮影しているのは、お通しで供された、活きているピチピチのシラウオです。
小鉢の水槽、希釈した米酢の中を元気よく泳ぎまくります。
小鉢を指で弾くとビックリして泳ぎまくりますし、箸でその小さな透けた身体を摘むと身を捩って抵抗をします。
画像では分かりませんが、撮影した動画を見ていると、身体の割に大きな黒いオメメがぱちくちぱちくりと瞬きをします。
これを残酷にも『踊り食い』しなければならないのです。
『踊り食い』は、魚介類を活きたまま食すこと。
イカ、タコ、アワビ、トコブシ、エビ、ホタルイカ、シロウオ(またはイサザ)が踊り喰いの代表的な魚介類ですね。
それらを活きたまま食べますので、自らを棚に上げて、しばしば他国の食文化に余計な口出しをする二級市民が、
「魚の踊り食いとか残虐なのに何故規制されないんですか?」とか責めてきますので、その時は
「魚は殆ど全て海中で踊り食いをされています。人間だけを規制する必要はないでしょう。」と取り合わないことをお勧めします。
さてさて、私、朴と付き合いの長い板前さん(高校時代ウェルター級でインターハイに出場経験のある)は
怪訝そうな顔をしている3人に
「食感と喉越しを楽しんでください!」と
嬉しそうにジャブを打ちながら我々の反応を見ています。
なんでも、魚からは痛覚を司る神経が発見されていないそうなのですが、
やはり痛いだろうなと、我々は左手に小鉢を持ったまま戦意喪失の状態です。
だってね、噛むにしても、飲み込むにしても活きているものを殺してしまうわけですからね。
前歯で噛み切って、奥歯ですり潰す所謂「即死」をもたらすのか、
活きたままじわじわと胃液で溶かされる「緩慢死」の程度こそあれ、
これ確実に死ぬわけですから。
例えると1Rのグローブタッチもしない相手から、不覚にも痛烈なワンツーをモロに決まってダウンするか、
執拗なボディ攻撃に足が止まり、コーナーに追い詰められ、ずっと打たれっぱなしで、ジワジワとスタミナや気力を失くして、最後ダウンするかの違いだけですから。
3人は心の中で合掌し、無力なシラウオをリング上の自分に重ねながら、ほんのりと甘く、美味な春の海の幸をしっかりと楽しんだのであります。