SHOTGUN TERRY OFFICIAL BLOG 『ガイコツマイクのバカ大将』

テリー&スラング、テリー&ベアーズのシンガー、ショットガン・テリー(テリー下沢)の珍記録がココにある!

ハルク、世界再挑戦!

2002-05-18 | プロレス&格闘技
ついに来た!5・18!世界タイトルマッチ当日である!
試合が始まるのが早いので、オレも急いで仕事をかたずけなければならない。
しかし、こんな時に限って、富路やんからの電話固めに泣かされる。
「富路やん、オレかなりバタバタしてるんだけど」と言うと「…なんでですかぁ?」(葛西氏のふごふごモノマネ口調でお読み下さい)と、のんきな答え。事の重大さをわかってるのかなぁ…。
まぁそんな感じで忙しくしてるうちにすぐ出発時間になってしまう。
ショットガンはミノキヨにまかせ、まきまきと一緒に出発!
そう、こんな大事な一戦だっちゅーのに、今回はまきまきしか一緒に行けないのだ。
タイミング悪く、東京を離れてる仲間が多く、みんなで見れないのは非常に残念。いいんだ、オレがしっかり歴史の証人になってやるぜ!

約1時間でさいたまスーパーアリーナに到着。
色々な事情で、今回はチケットをゲットせずに来たので、当日券売り場へ。
すると、一人のオジさんがオレ達に近づいてきた。
「チケット持ってる?」と聞かれる。
なんだ、この会場は取り締まりが厳しくてダフ屋がいないって聞いたけどちゃんといるじゃん。高い席を安く買い叩くか…なんて考えていたら!
「このチケット、あげるよ」と言って頂く!何?どーゆー事だ??
しかもチケットを見ると、3万円の席である!一番いい席じゃねーか!
「いやね、ワタシら元世界チャンピオンのところにはね、たくさんチケットが送ってくるんだよ。あまってももったいないからね、配ってるんだよ」と説明してくれるオジさん。
それにしても、まったく見た事のない顔の世界チャンピオンである。とりあえずそんな事はどうでもいいや!「アリガトーッ!」と思わずハグするオレ。
「いや、世界チャンピオンにはね、チケットが届いてね…」と、同じ事を再びアピールするオジさん!
ありがとう、オジさん!オレの中ではアンタは世界チャンピオンだよ…と、つぶやきながら会場入りさせて頂きました!

席に着いた頃には、すでに生中継が始まっている時間。会場内ではなにも進行がないので、TVで過去のVTRを流しているのだろう。う〜ん、ドキドキする!
そして!いよいよ両選手入場だ!
まずはチャンピオン、ヨーダムロン・シンワンチャー。
ガキの頃からムエタイのリングに上がり、ボクシングに転向後、いまだ無敗。ダウンさえした事がないと言う強豪。
続いて挑戦者、我らがハルクが、いつもの黄色を身にまとい入場!フードをかぶっているからまったく表情は見えない。
調子はどうなんだ?最後に会った時は疲れまくってたけど、きっちり今日に合わせ回復したのだろうか??色々と心配になる。

両国国歌が流れ、選手のコールがあり、ついに、ついに決戦のゴングが鳴った!!
序盤、ハルクの動きが固い感じがする。まぁ毎度毎度、早めのラウンドは相手の様子をうかがっているハルクだが、チャンピオンの手数が多いので不安になる。前回のように、序盤のダウンが判定に響く…なんて事になったら一大事だ!
ハルクが押されてるような展開のまま、4ラウンドあたりまですぎる。チャンピオンのパンチに一瞬グラっとくる場面までありやがった!
しかしこれで逆に安心だ。ハルクは相手の強烈なパンチをもらう事によってようやく、「あぁ、今試合中なのか〜…おもちゃの事を考えてしまっていた〜闘わなきゃぁ〜」となるからだ!(一部誇張)
さぁ行けハルク!そろそろエンジン全開の姿を見せてくれ!
相手の出方を完全につかんだのか、6ラウンドあたりからハルクの動きが積極的なモノへと変わった気がする。
その調子だ!行け!小刻みに頭をふるオレ。お前が頭ふってどーすんだ!と心でツッこむ。

そして第7ラウンド!
ついに無敗の王者から生涯初のダウンを奪う!
しかしチャンピオンは立ちあがってきやがった!
ハルクは続けてラッシュ!チャンピオン二度目のダウン!
「立つな!立つな〜」と叫ぶオレ。逆・段平だ!もう会場のすみずみまでドッカンドッカンとバクハツしている!
だが、観衆の期待もむなしく、また立ち上がるチャンピオン。ハルクも続けて行こうとするが、ちょっと攻めこめず、ラウンド終了のゴングが鳴る。
一斉にもれるタメ息。
が、イケる!これは絶対勝てる、と確信した!
次の8ラウンド。チャンピオンが「マウスピースを忘れたギミック」で休みやがる。もちろんブーイングだ!こりゃだいぶ効いてるぞ…と思ったモノの、チャンピオンは必死にパンチを繰り出してくる!
まだ死んじゃいないのか…もちろん応戦するハルク!激しい打ち合いの中……
チャンピオン、ダウン!オレの角度からだと、なんのパンチが当たったのか判別できなかったのでどの位効いてるのかわからなかったが、チャンピオンはそのままカウント10を聞く事に…。

やったー!やったぞ!ハルクが、ついに世界チャンピオンだ!!世界一の男だ!!

もう、なんて表現していいのやらさっぱりわからん感情がうずまく。
とにかく勝った!KOだ!コーフンして席を立ち、少しでもリングに近づこうと動いてみたら、インタビュー中のハルクの顔がまったく見えなくなってしまったよ。トホホ…。
普段大人しいハルクも、感情むきだしで喜んでいる!インタビューも饒舌に応えてるぞ!しかし、友達にさえ「友達の皆様〜」って言ってしまうあたりがハルクらしくて微笑ましい。
花道を引きあげてくるハルクに一声かけたいと思い、花道の方へ。
すると、歯グキをこれでもかという箇所までムキだしにして笑顔を見せている男がいる。
元ちゃんだ!「元の字、やったな!チャンピオンだよ!」「えぇえぇえぇえぇえぇえぇえぇえぇ、や、や、や、や、やってくれると思っておりました」二人で抱き合う。
協栄ジムにはハルクよりも先に入門していた元ちゃん。ボクシングを廃業してからも、道は違えどずっとハルクを応援してきたのだ。
花道付近にいると、知ってる顔が集まる。泣いてるヤツもいる。サイコーだ!
後楽園ホール時代は、この知ってる顔ばかりでホールの片面埋まってた感じだったが、今では会場内のほんの一部だ。オレの後方では、男のファンのグループがなにやら熱く語っている。
本当に、たった一人でビッグマッチの会場を埋めるようになったんだねぇ…。
そうだ、タカオに報告しなきゃ!
「串兵衛」にTEL。勝利を報告する。
「アニキ、あとで絶対、店に寄って下さいよ!」と言われ、「あぁ…今日はオレ一人だけだけど、「串兵衛」に行き、その後はゴアッピ店長のところにも顔を出して報告するか…」なんて思っていたら!
次々と鳴るオレのケータイ!
テレビ観戦していたミッキーさんやらアラキやらケン坊やら…みんな口をそろえ、「高円寺で飲むんでしょ?行きます!」との事。
いてもたってもいられず、って感じだ。
ハルクは放送席でインタビューに応じている。生放送終了まで、花道で待ちぼうけ。
ハルクがやっと来たと思ったら、ちょうどオレの前あたりを通った時、反対側のファン達に手を振っていて、まったく目が合わず。ちょっと残念。まぁいいや!

こうして、大コーフンの世界タイトルマッチは幕を閉じた。
帰りのオレの足取りも軽い。2月の有明の帰りとは大違いだ。
「よかったよかった」と、まきまきと語り合いながら電車にゆられる。心地いい!
まきまきと馬場でわかれ、一人帰高。改札ではケン坊が待っていた。
「おめでとうございます!」「アリガトーーッ!」
二人で一度ショットガンに戻り、一応ミノキヨにも報告。
ミノキヨもこれで「世界一の男に嫌われる男」という、なかなか到達できないポジションの人間になれたのだ!

引き続き店をまかせ、「串兵衛」へ。タカオやマスター、おかみさんも喜んでくれている。
ミッキーさんやアラキ、ハルカマニアのヨリっちょ&りょうちゃん、最後にミノキヨも加わり祝杯を重ねる!
いい酒だ!うまい酒だ!
そして…水のように日本酒があいてゆく…。
ここ数年、こんなに嬉しい事があっただろうか。
本当に歓喜し、記憶が遠くなっていく…。

その後、ワタシは真夜中に、数々の問題を起こしたようですが、記憶から消去させて頂きました。
ご了承下さい。