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毎日幸せに in青森

ヒトはどんなときに幸せを感じるのか?
形而上の話を形而下に

イルカ その自由な生活空間

2009-02-20 | 思うこと
ダイビングをしていた時にイルカと出会った事がありました。
深い海底から切り立っている崖に沿って進んでいた時。
ふと沖のほうに目をやると、二頭のイルカが少し離れた所にいました。

イルカは泳ぎを止め、まるで珍しい物を見るように首を傾げてこちらを向いています。
私は嬉しくなってイルカに向かって泳ぎだしました。
海底も見えない海の中を。

上下左右どこまでも広がる海は自分のいる位置を見失わせます。
頼りになるのは手元にある水深計のみ。
水深33メートル、人間である私にとってはこれ以上の深さは危険です。
あと10数メートルのところでイルカは待っていてくれますが、私は心の中でありがとうと呟いてぼんやり見える崖へと戻っていきました。
イルカは超音波で物を見ています。
私の気持ちもイルカには見えていたかもしれない。

こんな広い海の中をイルカたちは暮らしている。
地球の三分の二に当たる広さの中を、国境もない世界を、多くの生き物と。
狭い地面の上で暮らす人間は自由だろうか。
広い海に恐怖を感じる自分は自由だろうか。

そして今でもあのイルカたちは自由に泳いでいるだろうか。






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4 コメント

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Unknown (やじろじゃ)
2009-02-20 17:58:46
グラン・ブルーを思い出しました。
最後、イルカと共に去ってゆくのですよね。
私も一応スイマーなので、こんなに自由に潜れたらどんなに楽しいだろ~と思いました。

ちなみに私は競泳で、親戚は漁師(潜り)で、連れられて潜ったのですが5mの水圧に負けました(笑
鼻抜きしなかったし(大笑

今でもプールで漂っている時間は楽しいです。
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Unknown (あおもりくま)
2009-02-20 19:17:12
国境の無い海を自由に移動できるイルカたち。
国境の無い空を遠い異国からやってきて帰っていく渡り鳥たち。

狭い地面の上でごちゃごちゃやってる人間に比べたら彼らのほうが色々と自由に世界を見ているんだろうなぁ。

野生の者たちの目には人間とは違った世界が広がっていて、彼らの目を見ると吸い込まれそうになるのは彼らの目が広い世界を写しているからかも知れない。
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やじろじゃさま (shouske0)
2009-02-20 21:22:42
ご訪問ありがとうございます。
「グラン・ブルー」はダイブドランカー(高圧と低酸素による脳障害)の青春を描いた映画ですがあの映像はすばらしいものだと思います。
私が見たのも頭上から降り注ぐ太陽光のベールの中での光景だったので、目をつぶるとはっきりと思い出します。
水の中に漂っている時には、なぜか幸せを感じます。
もうダイビングなどは遠い世界の話になってしまった私ですが。
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くまさん (shouske0)
2009-02-20 21:37:49
人間は本当は狭い世界しか見ていないのかもしれませんね。
人間には地面の上で立っているだけの感覚しかない。
水中や上空で人間とは違う世界を見ている生き物は全く違う感覚で世界を見ているのでしょうね。
社会を築き上げた人間は領土とか国境という枠を自らにはめて世界を狭くしているのかもしれません。
せめて感覚だけでも自由でありたい。
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