索引 100分de名著 「赤毛のアン 」
36カ国で翻訳され、全世界で5000万部以上出版されているという驚異的な本がある。
「赤毛のアン」。もともと無名の作家だったルーシー・モード・モンゴメリ(1874 – 1942)が1908年に発表して以来、
多くの人たちが今なお愛してやまない永遠のロングセラーだ。
「人間にとって想像力がいかに大切か?」「異なる個性を認め合うには何が必要か?」「自分の人生を愛する方法とは?」といったさまざまなテーマを、
克明な人物描写、心理描写を通して見事に描き出したこの作品から、現代人にも通じる生きるヒントを読み解いていく。
舞台はカナダのプリンス・エドワード島。グリン・ゲイブルスに暮らす初老の兄妹マシュウとマリラは、
農場を手伝ってもらおうと孤児院から男の子を迎えようとする。
しかし、やってきたのは十一歳の赤毛の女の子アン・シャーリー。
当てがはずれたマシュウだが、想像力の翼を広げ周囲に明るさをふりまくアンにたちまち魅了される。
アンを預かることに強く反対していたマリラもやがてアンの魅力に心をほどいていった。
アンの登場で島の人々の生活は一変。彼女の想像力と天性の明るさによって人々は次第に感化され、忘れかけていた若々しい気持ちや暮らしを取り戻す。
そして、アン自身もさまざまな出会いの中で大きく成長していくのだ。
小学校5年生の頃から「赤毛のアン」を愛読してきた脳科学者の茂木健一郎さんは、この作品が巷間いわれているような単なる「児童文学」などではなく、
人生の本質を見事にとらえた洞察を読み取ることができる、大人にこそ読んでほしい作品だという。
生きていく上で「真摯な自分」をいかにして貫くのか、偶然の出会いをどう活かすのか、今までの世界観を変えるような出来事をどう受け入れ自分を変えていくのか、
個性をどのように育み尊重していけばよいのか……といった人間誰しもがぶつかる問題を、あらためて深く考えさせてくれる作品が「赤毛のアン」なのである。
茂木さんにモンゴメリの最高傑作「赤毛のアン」を新しい視点から読み解いてもらい、
「欠点だらけの自分の人生を愛するためには何が必要か」「人はどうしたら幸福になれるか」といった普遍的な問題を考えていく。
Don McLean - Vincent ( Starry, Starry Night) With Lyrics
「赤毛のアン 」
100分de名著 「赤毛のアン 」 想像力の翼を広げて ①「15」
100分de名著 「赤毛のアン 」 異なる価値を認め合う ② 「15」
100分de名著 「赤毛のアン 」ひたむきさ ③「16」
100分de名著 「赤毛のアン 」宝物は足元にある ④「16」