100分de名著 『ショック・ドクトリン』 ナオミ・クライン
第1回 「ショック・ドクトリン」の誕生
今こそ知るべき、「衝撃と恐怖の資本主義」の正体
ジャーナリストのナオミ・クラインは、1970年代のチリの軍事クーデターに始まり、ソ連崩壊、アジア通貨危機、米国同時多発テロ事件とイラク戦争、
また台風や津波のような自然災害など、社会を揺るがす大惨事に乗じて導入された過激な市場原理主義改革の事実を、
歴史的な視点で丹念に追い、この「ショック・ドクトリン(惨事便乗型資本主義)」によって先進諸国が危機状況にある国の富を収奪する構造を明らかにした。
新自由主義が世界を席巻し、私たちの暮らす日本も「ショック・ドクトリン」の標的となり得る現在、改めてこの本を読みとき、
社会を裏側で動かす構造を見抜く方法や、それに立ち向かうためになすべきことについて考えていく。
「ショック・ドクトリン」とは、社会に壊滅的な惨事が発生した直後、人々が茫然自失している時をチャンスととらえ巧妙に利用する政策手法だという。
最初にこの手法が大々的に行われたのは、70年代に起こったチリ軍事クーデター。
徹底した民衆弾圧で社会全体がショック状態にある中、ミルトン・フリードマン率いるシカゴ学派が乗り込み、市場原理主義的な改革を断行。
国営企業の民営化、規制の撤廃、貿易の完全自由化で、チリの産業経済は外資の餌食に。空前の格差社会が生まれていく。
第一回は「ショック・ドクトリン」の起源を探り、今、世界を席巻している新自由主義がいかにして生まれたかを検証する。
Bring Him Home (from Les Misérables) - The Piano Guys
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