染物屋生活

神奈川県の住宅地(でも片田舎)の染物屋日記と、電気代が月1500円(原発反対なので)の節約生活を紹介「染め吉」と言います

アイヌの本読んでる

2017-06-12 00:10:14 | 日々の政治・哲学
なんと古本屋で、見つけてしまった〜。そして、買ってしまった〜。お金ないのに!

「アイヌの遺骨はコタンの土へ―北大に対する遺骨返還要求と先住権」
北大開示文書研究会の編集、緑風出版。2016年刊。

東京新聞の2016年末に「今年出た3冊の大事な本」みたいな特集があった。
そこでこの本を挙げる人が何人かいたので気にはなっていた。
じつは、私の好きな推理小説を思いだしてしまったのだ。

トニイ・ヒラーマン「話す神」(早川文庫、アメリカで1989年刊。日本で1992
年刊。)

トニイ・ヒラーマンの書いているのは、アメリカの推理小説で、居留地のアメリカの先住民の警察官の物語なのだ。

「話す神」の冒頭では、博物館に入っている先住民の骨を返さない、という博物館長に、小包を送りつける。それは、館長の祖父母の骨を墓から掘り出してきて送ったものだった!
という話だ。
この話を連想した。

実際、このアイヌの本には、世界各地の先住民の墓地が荒らされた話が出てくる。

やはりアメリカは早い。1960代には、先住民による返還要求の活動があったらしい。トニイ・ヒラーマンの小説がかかれたのは、1989年。かなり返還要求が浸透してきた頃だろう。
ヒラーマンは土器などの考古学的遺品を持ち去る人々を「時を盗む者」という小説で書いている。


さて、アイヌの本をパラパラっとめくると、194ページ。昭和56年、北海道大学医学部3階に、6人のアイヌの人が入れて貰った。壁には、頭骨が展示してあった。
「右からエゾオオカミ、シマフクロウ、そしてそれらに並んでアイヌの頭骨がありました。動物と並んで、アイヌの頭骨が並んでいったのです」

とある。旭川から来た杉村京子さんが、「タバコ、ロウソク、お線香を急いで買ってきてください」と仲間に頼む。
北大の職員に「ここは火気厳禁です」と言われながら、そこで供養をしようとした…、というところを読んで、泣けてしまった。

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