フフホトには多くのチベット仏教寺院があります。
ちらりと歴史を紐解くと、
16世紀頃にチベット仏教を
信仰するようになり、
多くの仏教寺院が建てられたそうです。
ちなみに・・・
私は、彼の地で行ったお寺のことを
ずっと「ラマ教寺院」と言っていたのですが、
「ラマ教」は、蔑称であるため
使ってはいけないということを
今回初めて知りました。
「ラマ」はチベット語で「師」を意味し、
決して悪い意味ではないのですが、
どうやら、俗に「堕落した仏教」というイメージと
結びつけられて使われていたため、
現在では使われず、
「チベット仏教」で統一されているようです。
お寺の中秋のお祭りを見てくればいい
と勧められ、
中国では宗教は禁止されているのでは?
内モンゴルだから許されているの??
と疑問だったのですが、
中国でも仏教、キリスト教、イスラム教、道教は
許されているんですって。
(仏教系、キリスト教系でも、
新興宗教はダメみたいなんだけど)
フフホトのどこの寺院に行ったかは
全く思い出せないのですが、
かなり大きな寺院でした。
古い、立派な建物がたくさんあり、
それらが回廊でつながれていて
お年寄りの大僧正風のお坊さんから
小僧さんまで
大勢のお坊さんがいらっしゃいました。
その活気から、薬師寺を彷彿としましたが
(奈良県民なもので。薬師寺といえば
本気で勉強しているお坊さんが
いっぱいいるイメージ)、
たぶん薬師寺より大規模で、
もっと数多くの建物があったはず。
起伏のある地形を利用しての
橋を兼ねた回廊などは
薬師寺には無いものだし、
なにより、カラフルだし・・・
雰囲気はだいぶ違うかな。
そういえば。
中国やタイから来た留学生を
奈良の寺社仏閣に案内した時、
心底不思議そうに
「なぜ塗り直さないのですか?
このお寺は財政難ですか?
こんなに人が集まっているのに?」
と、みんな首を傾げていたんです。
そんな風に感じるんだ!
日本のお寺はこれで普通なのよ~
わびさびってヤツね!(←テキトー)
と笑ったのですが、
中国のお寺を見れば、彼女の疑問が良く分かる。
うん、これを見慣れていれば、
塗装がハゲたままの日本の寺社に
違和感を覚えても仕方ない。
そもそも創建当時は、日本のお寺だって
カラフルに彩色されていたらしいしねー。
…なんで塗り直さないんだろうね?(笑)
中秋ということで、
本堂(だと思う)では、大勢のお坊さんが
一堂に会して読経をしていました。
一番偉い人がご本尊に向かって座り、
両壁際には、壁を背に
ズラリとお坊さん達が座っている。
おぼろげな記憶だけど、
たぶん片側20~30名くらいかな?
それだけのお坊さんが
声を合わせて読経するのですから、
かなりの迫力でした。
夕方で、沢山のろうそくが
灯されていました。
幻想的な光と音。
その場にいるだけで
ちょっとしたトランス状態に
陥りそうな感じ。
でもね、そんな時、私は見てしまったのです。
末席のお坊さん…
まだ小僧さんから上がったばかりのような
幼さの残るお坊さん二人が、
腕時計を見ながら
何やらコソコソと雑談し、
クックッと笑い合っているのを。
おやおや、きみたち。
荘厳な儀式の最中ですよー(笑)
一番のお偉いさんは背を向けているし、
上級のお坊さん達は
一心に読経しているから
バレないと思っているでしょうけど!
末席だから一般客からは一番近いのよ!
そこだけ人間臭くて、かわいかったなぁ(笑)
外に出ると、回廊の橋の上から、
お坊さんが何やら撒いていました。
紙に包まれたお菓子だったはず。
日本のお寺でも、
参賀客にお餅や縁起物を撒く行事、
あるよね。同じだね。
・・・・それにしても、
あれはどこの寺院だったんだろう。
検索してもさっぱり分からない。
うーーーむ。