遠い日の旅の記憶を掘り返すと、
観光名所そのものよりも、
その地の日常の風景や
何てことないちょっとしたことの方が
記憶に残っていることに気付きます。
授業の本文はさっぱりなのに、
先生が息抜きに挟んだ小ネタだけは
なぜかしっかり覚えてるってのと似ているな。
ということで、大変残念なことに、
紫禁城の記憶はあまりないんです。
とにかく広くて足が痛くなったとか、
どこまでも石が敷き詰められていて
樹木がほとんど無かったとか、
石の隙間から案外雑草が生えていて
うら寂しい風情だったとか、
家の中も石敷きで、天井も高いし
見るからに寒そうだとか、
こんな大きな寺みたいな場所に住んで
本当に快適だったんだろうか?とか
そういう些末な感想だけ・・・
ああ、もう、本当に残念!!
事前に何か歴史小説や歴史ドラマを
見ておくべきだった。
予習って、本当に大切。
情けないことに、
紫禁城関連で一番鮮明に覚えているのは、
紫禁城の前の10車線くらい(←テキトーです)
ありそうな大きな道路に横断歩道が無く(たぶん…)、
しかも結構な交通量があるのに、
みなさん、車をよけながら
ワラワラと渡っていたことです。
(もはや紫禁城とは何の関係もない)
ええー!危ない!無理だよ!
と言ってみたものの、他に選択肢は無い。
弟の彼女の「今です!早く!」のかけ声で、
腰が引けながらも
戦場(道路)へと踏み出したのでした。
怖かった・・・
実のところ、それ以前は、
大阪奈良京都の
4~6車線ある交通量の多い道を、
横断歩道のない場所で無理に渡ろうとする
中国人観光客を見かけると、
なんでこんな無茶をするんだろう、
横断歩道まで行きなよ!
と思っていました。
が、
この旅行以降は、
なるほど彼らにとっては
これくらい何てことない日常なんだろうな、
渡って当たり前なんだな、
と納得するようになったのでした。
あと一つ、
紫禁城と張る有名観光地と言えば
万里の長城ですが、
こちらも、本当に残念な記憶しかなく。
とにかく風が強かったとか、
長城の向こう側もこっち側も
見渡す限り何にも無いんだな、とか、
中国人の観光客は、男女共に
こういうアウトドア的な場所にも
スーツで来ている人が多いとか、
彼らの写真の撮り方が面白かったとか。
(横屈伸とか、前後屈伸とか、
深いストレッチみたいな体勢をとりながら
写真をとるの・笑)
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あ、長城といえば、トレッキングツアーが
いくつもあるようなんですが、
私たちはトレッキングなどはしていません。
ちょろっと見ただけ。
人種などは良く分からないけど、
とにかくアジア系の外見をしている人達は、
服装や雰囲気から察するに、
総じて「記念にちょっと歩くだけ」
だったように思う。
でも、時折すれ違った白人のバックパッカーは
たぶん本気の長距離トレッキングを
していたんだろうな。
長城、8851㎞あるらしいけど(中国国家文物局発表)、
彼らはどれくらい歩いたのかな・・・?
ちなみに日本の全長は、wikiの記述によると
3500kmだそうです。
中国人、すご過ぎ!