ジローちゃんが演じるゴローちゃんの決定版。
映画の方がテレビ版(ここでは昭和版の意)より一年先に作られている。(66年)
山本薩夫がメガホンを取った映画版では
教授選挙に焦点をあて
何がなんでも教授にのし上がろうとする財前と
東教授との確執が中心に描かれている。
原作が濃縮されたこの映画版も面白いが
教授選に絡めて、財前をめぐる人間模様や
医師としての倫理問題をより掘り下げて描き出した
テレビ版の方は、配役の点でもより勝っていると思う。
特に、エネルギッシュな東野英治郎の東教授に対して
枯れた味わいながら
奥底に闘志を秘めたテレビ版の
ミスターインテリジェンス:中村伸郎がどうしても忘れがたい。
里見:山本学(テレビ)と田村高廣(映画)は甲乙つけがたい。
太地喜和子(テレビ)と小川真由美(映画)は太地に軍配。
戸浦六宏、井上孝雄、小松方正 佐分利信、
曽我廼家明蝶といった脇の煮詰め方もやはりテレビ版がすごい。
財前の母親は中北千枝子さんだった。
鵜飼教授(小沢栄太郎)と
大河内教授の加藤嘉は同じ役で出演している。
この映画でも
学問一筋のストイック(甲高さ頂点に達す!)で一本気な大河内が
賄賂に大爆発!するところは大変面白かった!
平成テレビ版の唐沢ゴロ~の
熱演やエンディングテーマは心に残ったが、
やはりこの田宮二郎の財前五郎は、
市川雷蔵の眠狂四郎、
藤純子の緋牡丹のお竜さん、勝新太郎の座頭市などと同じく貴重な文化財だ。
映画・テレビ版共に脇を固める俳優陣の上手さにはうなるばかり。
大阪弁というのも大変リアリティがあった。
テレビ化にあたってメインイメージに据えられた
教授回診の際の音楽が
ゴジラが出てくるような迫力で
すごいです。
1966年 山本薩夫監督作品 脚本:橋本忍 原作:山崎豊子
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映画の方がテレビ版(ここでは昭和版の意)より一年先に作られている。(66年)
山本薩夫がメガホンを取った映画版では
教授選挙に焦点をあて
何がなんでも教授にのし上がろうとする財前と
東教授との確執が中心に描かれている。
原作が濃縮されたこの映画版も面白いが
教授選に絡めて、財前をめぐる人間模様や
医師としての倫理問題をより掘り下げて描き出した
テレビ版の方は、配役の点でもより勝っていると思う。
特に、エネルギッシュな東野英治郎の東教授に対して
枯れた味わいながら
奥底に闘志を秘めたテレビ版の
ミスターインテリジェンス:中村伸郎がどうしても忘れがたい。
里見:山本学(テレビ)と田村高廣(映画)は甲乙つけがたい。
太地喜和子(テレビ)と小川真由美(映画)は太地に軍配。
戸浦六宏、井上孝雄、小松方正 佐分利信、
曽我廼家明蝶といった脇の煮詰め方もやはりテレビ版がすごい。
財前の母親は中北千枝子さんだった。
鵜飼教授(小沢栄太郎)と
大河内教授の加藤嘉は同じ役で出演している。
この映画でも
学問一筋のストイック(甲高さ頂点に達す!)で一本気な大河内が
賄賂に大爆発!するところは大変面白かった!
平成テレビ版の唐沢ゴロ~の
熱演やエンディングテーマは心に残ったが、
やはりこの田宮二郎の財前五郎は、
市川雷蔵の眠狂四郎、
藤純子の緋牡丹のお竜さん、勝新太郎の座頭市などと同じく貴重な文化財だ。
映画・テレビ版共に脇を固める俳優陣の上手さにはうなるばかり。
大阪弁というのも大変リアリティがあった。
テレビ化にあたってメインイメージに据えられた
教授回診の際の音楽が
ゴジラが出てくるような迫力で
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1966年 山本薩夫監督作品 脚本:橋本忍 原作:山崎豊子
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