博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

anything goes

2020年05月24日 | 時事

 今回の黒川東京高検検事長の賭け麻雀は、朝日新聞と産経新聞の記者とで行われていました。両紙の記者がなぜそんなことをしていたかといえば、それは黒川氏から記事のための情報を得るためでしょう。およそジャーナリズムの世界では情報を得るためには「anything goes(何でもあり)」の世界で綺麗ごとは通用しないのだろうということは想像できます。記者はそういう世界で生きる覚悟を固めているのでしょう。特ダネを取るためなら何でもするというくらいでないとやっていけない世界なのだろうとは私も理解できます。そうであるのならば、賭博のような違法行為に手を染めた場合に法に基づく処罰を受ける覚悟も固めているはずです。やはり両紙には、今回の事件で何があったかを全て公表するとともに、違法行為に加担した自社記者の処分を行うべきではないでしょうか。

 この点について朝日新聞社は、22日付けの社説で「・・・マージャンには、記者時代に黒川氏を取材した朝日新聞社員も参加していた。本日付の朝刊にこれまでの調査の概要を掲載し、おわびした。社員の行いも黒川氏同様、社会の理解を得られるものでは到底なく、小欄としても同じ社内で仕事をする一員として、こうべを垂れ、戒めとしたい・・・」(注1)と記す一方で、同日付けの法務省調査結果発表の記事の末尾には、「・・・法務省の調査結果は賭けマージャンを行っていた朝日新聞の社員を「記者C」としていますが、この社員は、2017年に編集部門を離れており、以降は記者ではありません。この点について朝日新聞社広報部から法務省に伝えました・・・」(注2)という文章がなんとも生温い印象を与えます。22日付けの同紙のお詫びの記事では「・・・金銭を賭けていたかどうかについては、事実関係を調査して適切に対処します(中略)勤務時間外の社員の個人的行動ではありますが、不要不急の外出を控えるよう呼びかけられている状況下でもあり、極めて不適切な行為でおわびします」(注3)とあり、上記の社説の中で政府の責任を厳しく問う立場である同紙であればこそ、自社社員(今は記者ではないとしても)の処分を行うべきと思います。

 上の写真は五月晴れの中の福岡タワーです。

(注1)朝日新聞社説のソースです。⇒ https://www.asahi.com/topics/word/コロナウイルス.html?iref=com_rnavi_r1

(注2)法務省調査結果発表記事のソースです。⇒ https://www.asahi.com/articles/ASN5Q7JFBN5QUTIL05S.html?iref=pc_ss_date

(注3)上記の「お詫び」の記事のソースです。⇒ https://www.asahi.com/articles/ASN5N6H1FN5NUTIL020.html?iref=pc_rellink_05


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。