博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

見えないエネルギー資源

2009年09月21日 | 時事
 よく日本はエネルギー無資源国であると言われます。原油や天然ガス、ウランなどの資源が無い―全く無い訳ではないのですが―国内需要を賄うには到底足りない状況を指しています。石炭は現時点でもかなりの埋蔵量が国内にはあるのですが、オーストラリアのように露天掘りができず深い坑道を掘らねばならず採算が取れない、安全確保が難しいなどの理由で、国内での採炭は(北海道の釧路コールマインを除いて)行われなくなりました。
 本当に国内にはエネルギー資源は無いのでしょうか。風力や地熱、太陽光などの更新可能新エネルギーが徐々にシェアを増やし始めています。地熱などは技術的、立地的な問題はありますが日本は火山国なのでポテンシャルは大きい。
 それ以外にも大きなエネルギー資源のポテンシャルはあると私は思います。それは田畑、耕地です。日本では現在埼玉県の面積に匹敵する耕地が農業の後継者難などの理由で耕作放棄地となっています。これは実にもったいないことです。寒冷地や乾燥地では作りたくとも耕地が作れない地域は世界にたくさんあるのですから。
 これらの耕作放棄地にバイオマスのエネルギー作物を作れば、CO2フリーのバイオマス資源が生産できます。栽培する資源は手間と肥料と水を大量に使用しない作物であればなんでもいいと思います。粟、稗、黍などの雑穀などがいいかもしれません。雑穀から大量のバイオエタノールが生産できます。魚津など富山県東部の中山間地域の耕作放棄地ではヒマワリの種を蒔いて広大なヒマワリ畑を作り観光客を誘致すると共にヒマワリ油の生産を行っているそうです。
 問題は耕作放棄地で誰がエネルギー作物を栽培するのか、産品の採算はどう確保するのかということです。私は以前に本ブログで書いたことがありますが、ガソリンに賦課することによって作られる道路特定財源を、道路からこうしたエネルギー作物の買い上げと栽培者の所得保障に使うべきだと思います。新政権は公約どおり道路特定財源を廃止するでしょうが、こういうことに財源を使用すれば温暖化ガス25%削減も寄与すると思うのですが。

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