「リバイバル」でタイムスリップ(タイムリープ)して過去をやり直して、
現代の不幸を回避する、と言うもう2億回くらい使われている手法。
しかも、映画化の時点ではまだ原作漫画が完結していなかったので、
勝手にバッドエンドにして、大ブーイングを受けた。
「僕だけがいない街」ってタイトルだから、最後はああなると思ったん?平川雄一朗監督。
主人公の藤原竜也はいつものように、いつもの如くだし、
真犯人はキャスト見た時点で一目瞭然だし、
展開的には欠伸が出るような残念な作品なんだけど
その中でも唯一の見所が子役達の名演技、
特に母親から虐待を受けた末、連続誘拐殺人の被害者となった雛月加代役の
鈴木梨央
そう、「あさが来た!」「八重の桜」で主人公の幼少期を演じた彼女である。
主人公達が彼女を虐待から救って、家に連れて帰り、
お母さんと三人で朝ごはんを食べるシーン。
主人公にとってはなんでもない日常なんだけど、
虐待を受け続けた加代ちゃんにとっては、
なんでもない当たり前の風景が嬉しくて、嬉しくて、涙を拭きながらウインナーを食べる。
もう、きっどさん号泣でございます。
このどうしようもない作品を救って、更に名作としているのは鈴木梨央ちゃんの演技以外何物でもない。
メイキングで平川雄一朗監督が
「そんなもん?雛月そんなもん?大丈夫?鈴木梨央次第だよ」
と追い込んでいるシーンがあるんだけど、いやいやいやお前が言うな!
キミのクソ演出によって死にかけていた作品を救っているのは天才子役・鈴木梨央ちゃんなんやから。
その相方とも言える主人公の子供時代を演じた中川翼も、本作の時点では決して巧いとは言えないけど、良かった。
現NHK大河ドラマ「おんな城主直虎」で龍王丸様を演じてましたな。
後の今川氏真~。あんな賢そうな子が、バカぼんに!
主人公のお母さんを演じたのが石田ゆり子。
中川翼時代はともかく、藤原竜也のお母さんは無理があるやろ~、
この間全然変わってないしー!とつっこみたいけど、
実際の石田ゆり子も変わってないしなー。
下ネタではございません。
この「ふーせん」は「赤い風船」
つまり、お母さんの頭で真っ赤な風船作っちゃった。