6時起床
窓の外はどんよりした曇り空
いかにも寒そうな
ベランダの窓を開ける音に
ハウスでうたた寝していた千衣子がすっ飛んできた
へっぴり腰で窓から顔だけだして表をうかがい
鼻をぴくぴくさせ深呼吸だけして戻ってくる
いつもそうなんだ
野良猫OBのくせして
寒い表に出たがらない
千衣子は夏の終わりに生まれ
秋の終わりの寒い夜に拾われた
みゃぁみゃぁと細くかぼそく鳴く
千衣子の声が耳に残っている
激しい雨の日
駐車場の車の下に
3匹の子を連れた母猫がいた
1匹は水たまりに顔を埋めて動かない
HEARTを直撃するようなシーンだった
自然界の掟に生まれ自然界の掟に従い死ぬ
やわなromanticismは現実に散る
目をつむって通り過ぎた
千衣子
緑がかったその瞳には何が映っているんだろ
幸せな「今」であることを祈りたい。
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