3歳の黒メダカが死んだ
楊貴妃の右上にいる痩せた黒メダカが
去年の秋から痩せ始め
冬を越えるのも危ういと思われたが
その細いからだで何とか乗り切った
今年5月に3歳の春を迎えてから
一段と動きが緩慢になった
それでも他のメダカに遅れを取るまいと
大きな尾びれを震わせて
懸命に泳いでいた
陽が当たる場所に新しいプラ舟の設置を急いだ
7/24にメダカたちを移してまる1週間、
8/1の昼まで黒メダカは元気そうに見えた
異変を感じた午後2時ごろ
突然魚体をくねらせ水面から水底を
キリモミのように上下した
そして普通に泳ぎだし
またしばらくすると上下する
それを何回か繰り返し
黒メダカは水底に姿を消した
睡蓮の葉をどけた
鉢の裏にもいない
レンガのシェルターの中だろうか
夕方6時過ぎ、
片付けを終えてマンションに帰るその前に
もう一度黒メダカの姿を探した
あたりに夕暮れがせまり
裏山が黒いシルエットになりかけたとき
目の前に銀色がぽかっと浮かんだ
薄い板みたいに痩せた銀色の腹はあの黒メダカ
思わず両手ですくいとった
父を送り、母を送り、メダカを送る
ヒトは誰もが「送り人」。
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