睡蓮の千夜一夜

馬はモンゴルの誇り、
馬は草原の風の生まれ変わり。
坂口安吾の言葉「生きよ・堕ちよ」を拝す。

チョーさんと指紋

2009-07-24 05:59:02 | 時事・世相・昭和~令和

そういえば何年か前、うちの会社は連続して泥棒に入られたことがある。
その日の朝、駐車場から道路に出ると、遠目に赤い警告灯を廻したパトカーが
会社の前に停まっている。

「なんだ?」、ばらばら駈けて会社につくと上司と二人の警官が
破られた窓の下に立ち、なにやら実況検分をしいていた。
右隣のスタンドの兄ちゃんやら左隣の生コン屋のおっさんたちも
集まっている。まずっ、遅れをとった。

泥棒はシャッターの横にある小さな高窓を割り、
現金目当てに侵入したものの、現金は置かない事務所にアテが外れた様子。
盗んだ物は4リッターのオイル缶やサーチライトとか金目になりそうもない
物ばかり。


だが、泥棒は私の貯金箱とロンジンの腕時計を持っていった。
後ろの書架に置いてあった透明な壜に貯めた小銭と机のひきだしに無造作に
放りこんであった時計だから、わが身の不注意なんだけど。

その時、社員全員の両手の指紋が取られた。
「ここに手を置いてください。はい左手も取りますからね、はい、いいですよ」

何か釈然としない気分だが、警察に云わせれば、被害者であり容疑者でもある
ということらしい。こうして合法的に警察の指紋マスターに善良市民の私は登録
されたのである。 

「○○○してますか?。 もちろん、してますよ」
そして我が社は、めでたくチョーさんのお世話になることになりました。
おしまい。





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