道機船連(山田邦雄会長)の平成27年度全員協議会が23日午後1時30分からポールスター札幌で開かれ、会員の沖底船主やメーカー関係者ら100人が出席して26年度・27年度上半期水揚げ状況、TAC消化、ロシア生産状況、当面の課題と方策、ロシアと韓国市場情報、販売事業の取組などついて報告を受け、全底連・富岡啓二会長の講演を聞いた。
その中で、26年度の道内沖底の漁獲数量は、ホッケ、イカナゴなどの減少で前年の2割減の16万トン余りとなったが、漁獲金額はスケソウ、ホッケの魚価が好転し平均単価が前年比3割アップのキロ106円と持ち直し、直近5年間では最高の同2割増の171億円となった。スケソウの魚価(キロ66円)は国内生産量とすり身在庫の減少、すり身価格の上昇が続いていることが要因で、ホッケは3年目を迎える道北系群の自主規制と全道的な不漁で魚価がキロ161円と高騰した。
27年上半期(1~6月)は、スケソウ魚価が前年比16%上昇し、ホッケは生産量が半減、高級魚と話題になるほど魚価(キロ213円、74%増)が上昇している。全道にみると総漁獲量は6万7千トンでほぼ前年並み、スケソウの漁獲量増加(14%)と魚価上昇で、金額的には76億円(15%増)となっている。
当面の課題では、道内沖底漁船の現存36隻中、船齢25年以上が10隻あり、この更新が早急に必要とされた。いわゆる新世丸事業以来の新造船は20隻を数え、平均船齢は15年余と比較的若いが、残る16隻の代船建造が求められる。