こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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アディオスちょい悪おじいさん

2009-12-15 23:14:01 | 訪問看護、緩和ケア
ちょい悪おじいさんのTさんが、旅立ちました。

夕方には、無呼吸と下顎呼吸を繰り返していましたが、めぐみ在宅クリニックの緩和ケア研究家の途中に、連絡がはいりました。

研究会の途中に小澤先生は抜け出して確認に行きました。
私は、終わった後に中野さんに付き合ってもらって、エンゼルケアに伺いました。
ちょくちょく担当の代わりに訪問していたナースYも最後のお別れを言いに寄ってくれました。

昼には、わくわくさんのヘルパーさんがみんなお別れに来てくれたそうです。
担当ナースAが持って行ったクリスマスカードも、しばらく握り締めていてくれたそうです。

3人のお子さんが、しっかりと付き添っていましたよ。
無呼吸が長く続きはじめたとき、先生が来て下さいました。
「お父さんは、どんなお父さんでしたか?」娘さんに尋ねます。
「頑固な人でした。かなり風変わりな父でした。でも、愛情もたくさんくれました。」
やっぱり、素敵なお父さんだったんですね。

みんなでおわかれの処置をしました。
息子さんが、率先してひげと鼻毛を切ってくれました。
髪を洗うとふわふわになって、娘さんが喜んでくれました。

今夜のうちに東京の本当の家に帰っていくのだそうです。

もう、本当にお別れですね。
寂しくなります。
「アディオス!ちょいわるおじいさん!」

前夜には、やはり息子さんがずっと介護していたおばあさんが旅立ちました。
頑固で、気丈でしゃんとした人でした。
告知されていなかったので、いつも病気がよくならない事に不信感を持っていました。
告知には精神的に耐えられるはずがないと、家族はそういいました。
本当は、ちゃんと知って、病気と向き合って、言っておきたいこと、やっておきたいことがたくさんあったのではないかと、ちょっと心に残ります。

でも、本当に眠るように穏やかに旅立ったそうです。

さようなら、寂しくなりますね。